2018年04月09日
木造住宅で快適な暮らしを実現させるポイント「頭をぶつけない高さ」の課題
工夫、
があります。
一般的な設計や施工は統計的に素晴らしいですが、
自分と家族にとってはどうなのか、
と考えることが工夫の始まりです。
古い住宅だからといって、
暮らしにくいとは限りません。
むしろ古民家を活用した、リノベーション物件などは、
ゆったりと、くつろげる空間が多いです。
最新の不動産物件を参考にしつつも、
古民家再生や、
昭和の木造住宅やアパートのリノベーション物件も、
参考になります。
最近では、
都営住宅のリノベーションも話題です。
団地やマンションを建て替えではなく再生する、
という発想の中にも、
現代的な暮らしやすさが模索されています。
住まいをチェックするときに、天井の高さにも注目しましょう。
天井が低いよりも、ある程度の高さがあった方が、圧迫感がありません。
家族の中に、身長が180cmを越えている人がいる場合は、
安全性の問題もあります。
日本の家屋は、敷居の高さが「低い」ことが多く、
身長180cm以上の人は、頭をぶつけやすいのです。
昭和のころは、背の高い外国人が頭をぶつけるイメージだった気がします。
日本人で頭をぶつけてしまうのは例外的というか希少でしたし、
頭ゴッツンさせてしまう外国人に対して、
「ほら、気をつけな! 頭、かがめないと」
と日本人が注意している感じです。
現代では、多くの外国人が日本を訪れるようになりましたので、
日本の家屋の狭さや窮屈さも好意的にとらえられる場合が多いですし、
頭をぶつけずに正確にくぐりぬけるイメージが浸透していると感じます。
ところで、どうして日本の家屋は、敷居といい、ドアといい、天井の高さが低いのでしょうか。
実は、設計と施工の違いが影響しています。
結論から言いますと、木造住宅は柱と梁の構造体で設計されていますので、天井がある程度の高さであるのなら、敷居そのものも高く修正できる可能性があります。
梁の位置が低ければ直しようがありませんが、
設計とは別に、施工によって低くしている場合があります。
ドアや引き戸の扉のサイズには、一般的に流通しているサイズがあるからです。
つまり、扉やドアの高さに、住まいのほうを合わせて施工しているというわけです。
ちょっと矛盾に感じるかもしれませんが、
すでに大量生産されていて価格の安いドア、扉、引き戸などを使用したほうが、住宅建築費用を安くできます。
予算の都合における妥協点と言っても良いかもしれません。
現実に、身長が170cmを越えている家族の割合が少なければ、
身長の高い人に対して「我慢しなさい」と言えば済む話になるというわけです。
別の言い方をすれば、世帯主-家長の祖父や父の身長が高い家庭では、
敷居の高さも意識されていて、安全になるよう設計と施工がされている確率が高くなります。
住宅としての強度を弱めないのであれば、
壁板などの施工材を撤去して、高さのあるドアや扉に交換することが可能です。
リフォームというより、リノベーションに近い発想です。
住宅を新築するときは、たいていの場合は家族の身長を確認して設計してもらえます。
注文住宅の場合は、身長が180cmを越えている場合でも、違和感なく暮らせる住まいに設計してくれます。
ちなみに、身長が180cmの場合は、
180cmギリギリの高さでも頭をぶつけることがあるので注意が必要です。
実際に家の中を作業しながら歩くと分かりますが、
人間は一歩一歩のときに、やや全身が上下に弾んでいるんです。
つまり、
一歩、歩く、一歩、歩く、
という動作のタイミングによっては、
足が伸びますので(つま先の長さなど) 5cmくらいは背を伸ばした状態になるんです。
さらに覚えておきたいのは、重い荷物などを運ぶとき、背中を丸めるのは危険な点です。
たいていは、しっかりと背筋を伸ばして、腰などに負担がかからないように姿勢を正しくして作業します。
身長の高い人が、頭をぶつけないようにするために、
ドアや敷居のたびに頭を下げたり、背中を丸めるのは、
つもりつもって腰や背にダメージが与えられてしまいます。
健康被害に及びかねないんです。
つい「ほら。危ないから、頭さげて!」と言ってしまう人は、気をつけましょう。
頭をぶつけないために頭を下げさせたり背中を丸めさせている状況が、その人の腰や背中に負担になり続けている可能性があるからです。
住宅をすぐに直せなくても、人に優しくできるなら大丈夫です。
つまり、住まいのリフォームやリノベーションは、予算が必要で時間もかかりますが、家族に対する優しさは、今すぐ実現できることです。
重い荷物を、背筋を伸ばして抱えて運ばせるのではなく、
住居内専用に使える小柄な台車を購入するのもオススメです。
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折りたたんでおけば、ふだんは収納スペースにも困りません。
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家の中の安全は、バリアフリー対策が有名です。
若くても背丈の高い人にとっては、
敷居の低さやドアの高さの低さは、
とても危険なんだと自覚しておくことも大切です。
すぐに直せなくても、せめて「事情」を把握して、厳しく注意するのではなく優しい声掛けを心掛けるなど、接するときの態度を変えてみませんか。
人の気持ちは、合理性だけでは、納得させられません。
理想は、
少しくらい跳ね歩いても頭をぶつける心配のない高さですが、
すぐに直せないのであれば、
家族がお互いに優しく声掛けしあって、
台車などの道具を採り入れるようにしてみては、
いかがでしょうか。
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