「ROBOT魂 ガンダム(劇場ポスターリアルタイプカラー)」レビュー - ぶつよくさんの『言いたい放題』。
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「ROBOT魂 ガンダム(劇場ポスターリアルタイプカラー)」レビュー


ROBOT魂「ガンダム(劇場ポスターリアルタイプカラー)」のレビュー記事ダヨ。


ただのリペイントでは終わらない、遊び心がここにある

「ROBOT魂 ガンダム(劇場ポスターリアルタイプカラー)」



▶INTRODUCTION
運?否、それは宿命に導かれた結果


塗装済完成品アクションフィギュアシリーズ『ROBOT魂』。平均125mm前後のサイズ(ガンダムシリーズで言うとほとんど1/144)でありがなら、前身である『MS in Action!』よりも一層造形・可動を重視したシリーズである。サイズ的にもコレクションしやすい上、ガンダムに限らず様々なロボットが対象となっている為、ロボット好きにはたまらないシリーズだったりする。『機動戦士ガンダムOO 2ndシーズン』の放送開始と共に展開し始めたという事もあって、その始まりは個人的には強く印象に残っている。まぁ、最初期のものは形状的に結構アレだったんだけども。
そして2016年、そのROBOT魂シリーズに新しいカテゴリーが追加された。その名も「ver.A.N.I.M.E.(Action New Imagination Memory Emotion)」。設定画よりもTV画面に登場した姿を再現する事、そして各可動箇所を重視してモデリングされたシリーズである。そして最初に選択された題材は『機動戦士ガンダム』、所謂ファーストガンダムであった。プラモデル等でリアル路線が重視されている中で敢えて映像版を意識した作りとは思い切った選択といえよう。が、こういうアイテムは遊ぶにしろ揃えるにしろ、ある程度の統一感があった方がいいと思っている身としては「デザイン及びギミックが統一されたシリーズ」の展開は大歓迎であった。後日「やっぱりリアル志向じゃないのかぁ・・・」などと愚痴りつつも、ちゃっかりと購入しているこの身の姿があった。
今回はその第1弾であるところのガンダム・・・のカラーバリエーションであるところの『劇場ポスターver』のレビューである。何故通常版じゃないのかって?こっちの方が好きだからダヨ!

このアイテムは、昨年10月末に行われた『魂ネイション2016』の会場限定商品(後日「魂web商店」で抽選販売も行われたぞ)である。前述の通り、一般販売されたトリコロールカラーのガンダムのカラーバリエーション商品となっている。この身は『バトルオペレーション』でガンダムを使用する際に(ブロック分けの問題で完全再現は不可能だったけども)リアルタイプカラーにペイントして遊んでいた事もあり、このアイテムが発表された時に是非入手したいと思っていた。しかし色々と余裕も無い時期だったので、哀しいかな参加できない・・・と思っていた矢先、偶然にもその前日に帝都に出張する機会を得たのだ。いやはや、まったくもってあれはナイスタイミングであった。そして意気揚々と魂ネイションに参加したのだが・・・その辺りの詳細はこの日のブログに書いているのでよかったらどうぞー。

面白い事に、ROBOT魂シリーズのガンダムのデザインは、「1作目:シリーズ独自のデザイン」⇒「2作目:アニメ映像シルエット重視(『ver.A.N.I.M.E.』版)」と、プラモデルのMGシリーズ同様の展開を見せている。その為、そのアプローチは実によく似ているのだ。当然細部は異なるものの、その印象はMGガンダムver2.0のそれに非常に近い。
でも、個人的には大河原先生デザイン、安彦先生クリンナップの設定画っぽくしてくれた方が嬉しかった。柔らかさと凛々しさが同居した様な顔つき、分厚い胸板に平べったい足首。それが何故か頭が大きくひょろ長くてちょいと頼り無い感じになっている。MGの時も思ったが、一体「映像版」というのはどの画像を参考にしてるんだろうか?何故こう毎度毎度貧弱な感じになってしまうのか?疑念は尽きぬ。

▶PICKUP
「悔しいけど、僕は男なんだな」


なにはともあれ、まずはその雄姿をお目に掛けよう。


ツヤ消し具合が気持ちいい。

造形自体は通常版と同じだが、『リアルタイプカラー』という事もあってブラックやオリーブドラブといった色でトーンを落とした実にシヴいカラーリングとなっている。さらに通常版とは異なり、元になったポスター(一番上の画像はそれを元に作ってみたヨ)に合わせて様々なマーキングがタンポ印刷で再現されている点も注目だ。そう、シールやデカールを貼るのではなく、最初からプリントされているのである。シールの場合だとどうしても浮いて見えてしまうが、タンポ印刷なので実に綺麗。リアル志向のハイディテールモデルに負けぬ情報量も本アイテムの魅力の一つと言えよう。

それにしても、この姿を見て何か違和感を感じないだろうか?そう、本来ならグレーであるハズの四肢(二の腕、腿等)が、何故か黄色く塗られているのだ。確かに、元になったポスターを見ると、脚などが黄色がかって見えなくもない。しかし良く見ると、脚だけでなくガンダム全体が黄色味を帯びている。いわば黄色いライトで照らされたかのような状態になっているのであって、決して四肢が黄色くペイントされたものではない(上腕を見てみると明らかにグレーだし)。にもかかわらず、何故かこのアイテムでは四肢がキッチリと黄色く塗装されているのである!

なんでやねん!!(困惑)

このカラーでペイントする事を決定した人物が、如何なる意図をもってしてこれまでの設定を無視してまでこんな色にしたのか分からない。が、同じく劇場版ポスターとして名高い『黒い三連星と対峙したイラスト』では四肢は思いっきりグレーに塗られている事を忘れてはならない。妙な気を使わずに従来の設定通りにしていたら何一つ問題が無かったと思うのだが・・・誰が得をするかは謎である。

▶PICKUP
「アムロ、行きまぁーす!」


では各部位を色々と見ていく事にしよう。あくまでもカラーバリエーションでしかないので、形状・可動に関しては通常版と同じものとなっているぞ。

●頭部
まずは頭部である。実のところ、この身が「ガンダム ver. A.N.I.M.E.」を購入する際に最も懸念していたのは頭部であった。ガンダムの顔は、有名な「頭部がアップになってメインカメラが光るカット」等で温和な印象を与えている場合が多いが、オープニング等では顎を引いた際に目つきが鋭くなり、非常に凛々しい表情を見せている。アングルによって表情が大きく変わるのだ。しかし過去に映像版のデザインを重視した商品の多くは、その凛々しさに欠けているものが多かった。試作品が発表された際、その点が非常に不安だったのである。
しかしこのアイテムは、可能な限り顎を引くとそれなりに目つきが鋭く見えるようになっている。これが分かった瞬間、安心して購入したのは言うまでも無い。やはりこういったものは現物を自分の目で見てみないと分からんものよな。


なかなか凛々しい面構え。

可動に関してもなかなか面白いアイディアが盛り込まれている。劇中、ガンダムが真上を向いた様なポーズを取る事があるのだが、それを再現する為に非常に大胆な可動ギミックを導入している。それがコレだ!


ああ空が青い。

ヘルメットに対するバイザーのように頭部中央に回転軸を置く事で、“頭そのもの”を大きく上に向ける事が可能になっているのである。二次元の嘘をギミックで再現してみせるこの力技!何とも面白い事を考えるものである。

もっとも、この頭部に関しては限りなく余計なものが存在する。それは過去一度もデザインされた事の無い、頬の段落ちモールドである。これがある為に、まるで頬がこけたような印象を与えてしまっているのである!この存在が不必要な違和感を生み出している事は紛れも無い事実である。これについては試作品の画像が公開された時から同様の意見が飛び交ったものだが、まさかそれを一切聞き入れずにそのまま商品化するとは・・・。哀しいかな、試作品が出た時のユーザーの感想や意見はメーカーに届かなかったと言う事である。「これが無かっただけでも売り上げが違ったのではないか?」と言われる程不評であり、中には「あまりに気に入らないので削り落した」という猛者まで出る始末。これぞ正に『蛇足(セルピエンテ・タコーン)』と言えよう。全体的な形状は良いのに、何とも残念な話である。

●胴体
続いて胴体である。設定画に対して一回り小さく感じられるが、腹部が二重関節になっている等様々なギミックが搭載されている。その中でも最も注目すべきは胸部にある。これもまた説明するよりも見た方が早いだろう。


「RX」の部分が胴体内に入っているのが分かるだろう?

なんと、胸部を胴体内にめり込ませることで肩の付け根の角度が大きく変わり、腕を前方へ大きく突き出す事が可能になっているのである!!
プラモデルであれば肩の付け根の内部パーツが胴体から飛び出して可動域を広くするのが主流になっているが、まさか胸部ブロックそのものを動かすとは思わなかった。確かに正面からの見てくれは少々悪くなるが、これにより一層ダイナミックがポージングが可能となった。こっちの方が、よりアニメチックになるので商品コンセプトに合っていると思う。その昔「MG Gガンダム」シリーズが、胸の前で腕を組むポーズを再現する為に胸部中央を胴内へ押し込むギミックを導入したが、それを彷彿とさせるギミックである。

股関節も「RE/100 イフリート改」同様、前方へスライドするギミックが導入されている為、膝立ちさせても違和感なくポーズを取らせる事ができる。このギミックがこのサイズで耐久性の問題も無く搭載されるとは・・・それだけでも結構凄いことだと思うぞ。


このサイズでも耐久性はバッチリ。


●四肢
腕は肘の二重関節により大きく曲げる事が可能で、上腕のみならず下腕もロールする。その為、シールドを腕に固定したまま向きを変えられるぞ。


肩は真上まで上げる事が可能なので、所謂「ラストシューティング」のポーズも楽々取れる。そういった意味では、損壊した首と左肩パーツが欲しくなるところだな。


脚部に関しても、これまた見事な可動範囲を誇る。


膝立ちは当たり前で


正座もできたりする。

独特の形状をした二重関節を活かし、正座させる事もできるのである。何気に脚部の内部フレームが必要以上に剥き出しにならないように設計されているのも素晴らしい。
足首に関してはアンクルガードが邪魔にならないように設計されており、接地面はしっかりしている。つま先まで可動するので、踏ん張ったポーズも自然に取らせる事ができるぞ。

細い体の中に搭載された様々なギミックにより、可動域は文句無しの自由度だ。劇中に登場したポーズなら大体取らせる事ができると思うので、思う存分動かしてみるといいぞ。

●武器・エフェクト
武装を始めとしたオプション群も充実。武器はビームライフル、ビームサーベル、シールド、ハイパーバズーカと基本的なものが揃っている。


オプション一式。

ビームサーベルに至っては、カットイン時の湾曲したものや両手で持った時にバランスの合う長めのグリップ等も用意されているぞ。ここまで充実してるんだから、どうせならビームライフルにスーパーナパームも付けてくれればよかったのにね。
そして遊び要素を強く意識しているのがエフェクトパーツだろう。エフェクトパーツに関しては、頭部バルカンやバーニア噴射、発射されたビーム等が用意されている。他の同シリーズのエフェクトを流用できるように設計されているので、他のアイテムから爆発やバーニア噴射のエフェクトを持ってきて使用すると一層面白いぞ。


タリタリタリタリ〜


ズギューン!


デンデ〜ンデデデデ〜ンテケテケテケテケッシュゥッ!


ガンダムAGE-1以来のバーニアエフェクト。

●オリジナルオプション
そして通常盤には無い、本アイテムならではのオプションが存在する。それが・・・


この劇場版ポスターを再現可能な「背景台紙」である!
これを背景にしつつ、ビームライフルを構えたポーズで撮影すればアラ不思議!劇場版ポスターを再現・・・したような気分になれる小粋なオプションである。完全再現とは程遠いとはいえ、遊び要素としては非常に面白いアイディアだと思う。ポーズを取らせてディスプレイしておくならコレで決まりだ。

もっとも、表面がコーティングされていてツヤツヤなので、写真を撮ろうとすると思いっきり光を反射したり背景(撮影している自身の姿とか)が映り込んだりするので注意が必要だぞ。

▶WARNING
「リュウさん!僕本当にあの人、殴りたくなってきた!」


シンプルな外見ながら、非常に素晴らしい可動範囲を誇る本アイテム。とはいえ、その可動に関しても、全てが諸手を上げて絶賛できると言うものではなかったりする。

まずは頭部からだ。先述した通り、上方を向く為に独特の可動ブロックを採用しているのだが、ちょいとした問題点があるのだ。それは・・・


これはヒドイ

下から除いた場合、極めて不自然な内部パーツが露出する点である。
恐らく上を向かせる事を重視し過ぎ、下から見た時の事は全く考えなかったのだろう。内部フレームという訳ではないので色が白い、というのも不自然さに拍車をかけている。同じ二重関節にしても、先に発売された同シリーズのνガンダムやHi-νガンダムで使用された首の関節では思ったような角度を出せなかったのだろうか?
もう少し何とかなったのではないかと思わずにはいられない。

そしてもう一つが脚部である。先述のように可動範囲の広さは実に素晴らしいのだが、いざ動かしてみると、どうにも違和感を覚えるのである。その巧みなパーツ分割により可動域を確保しているのだが、いざ膝を曲げてみると・・・


もの凄く不自然かつ格好悪い事に(汗)。
膝の関節に関しては、内部フレームを剥き出しにしないように考えた結果なのだろうが、そのラインにどうしても違和感を感じて仕方が無い。その理由は、膝から脛に掛けて伸びているフレームが脛に向かう程湾曲しながら細くなり、非常に歪な形になっている為だと思われる。恐らく可動域を確保する為(腿とふくらはぎを合わせられるように)だと思うけども、中途半端な状態で膝を曲げるとどうしても不自然なラインに見えてしまうのである。

頬の窪み、首の内部パーツ、脚部フレーム等、見た目を意識していないのではないかと思われるところが多々ある・・・というのがちょいとガッカリなポイントである。

▶IMAGE SHOT
『震えるか宇宙、めぐりあえよ生命』







確かに気になる点はあるものの、小さなサイズにも関わらず実に多彩なギミックが導入されている本アイテム。劇中イメージを重視しているという事もあって、数々の映像のワンシーンを再現して遊んでみるのが一番だろう。
『ver. A.N.I.M.E.』は可動範囲の広さ、オプションの充実等遊び心満載なシリーズとして非常に楽しめる。他の『ver. A.N.I.M.E.』のエフェクトパーツが流用できるように設計されているので、種類が増えれば増える程プレイバリューが増えていくのも面白い点だ。すでに現時点で(通販限定商品やハンガーデッキ等のディスプレイ用アイテムを含めて)21アイテムも展開している(さらに7アイテムが発売決定済)という充実ぶりだったりする。MSVも多く発売されているところも注目だ。形状は違うものの、数が揃えばバトルオペレーションのワンシーンを再現できると思うと集めざるを得ない。とはいえ、あくまでも映像に登場したものを再現するのが前提のシリーズなので、MSV等のバリエーション展開は後からでもいいと思うんだけどねぇ・・・あ、ジムトレーナー出して下さい(真顔で)。
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