2016年10月13日
ほんのちょっとしたことが・・・ヒューマンエラーの実例
ヒューマンエラーの防止はその業種によって独自の進化をしています。特に、航空機業界、鉄道・バス業界、医療業界など人の命に関わる業種においては、「人は本来エラーをするもの」という前提がありながらも日々分析、予防、改善を続けています。
しかしながら、実際に事故が起きてしまうもので、私たちはその事例から学びを繰り返して進化しなければなりません。
今回、横浜にある国立大学医学部付属病院で発生した、患者を取り違えて施術を執刀してしまう事故を例にとり、小さなエラーの積み重ねであった事を見てみたいと思います。
平成11年1月
主な登場人物
被害者 74歳男性Aさん 心臓の僧帽弁形成術を受ける予定
84歳男性Bさん 肺の嚢胞切除の予定
病棟看護師Cさん
手術室看護師Dさん
AさんがBさんだと思われて執刀されてしまうものです。
手術の当日、病棟看護師CさんはAさん、Bさんをそれぞれのストレッチャーで手術室交換ホールに移送。二人を手術室看護師Dさんへ引き渡ししました。
その際、明確な区別をしておらずDさんの思いちがいが発生していました。
その為、先に手術を受けるAさんに対して
「Bさん、おはようございます。昨日はよく眠れましたか?」
と、声を掛けました。名前を間違って呼んでしまっていました。しかし、
「はい」とAさんは返答をしました。Bさんと呼ばれていたものの、おそらく老齢だった事や、手術の事で頭がいっぱいだった為「はい」と返答してしまったものと思われます。
それでも、手術交換ホールに移送された時点では、それぞれのカルテはストレッチャーのかごに入っていました。しかし、二人を引き渡し、カルテを渡す際は、カルテ受け渡し台で行われ、二人のカルテは台上で一緒になっていました。
麻酔処置の段階。Aさんの歯が手術前の所見より1本少ない事に気付きました。しかし、特に問題視されずに進みます。
一方、Bさんは手術室で身体的特徴や肺動脈圧などの数値が術前所見と異なっていた事なっていた為、病棟に問い合わせをしました。しかし、
「確かにAさんは手術室に降りている」
という返答があり、取り違えに気付く事が出来ませんでした。二人とも降りていた為に。
こうして、それぞれの「ほんのちょっとしたこと」の積み重ねによりミスが気付かれることなく手術に至ってしまったのです。
身近に起きている事故(問題)のほとんどが、のこ患者取り違え事故のように小さな問題行動の連鎖により発生したものです。
小さな改善活動の積み重ねが必要なのです。
しかしながら、実際に事故が起きてしまうもので、私たちはその事例から学びを繰り返して進化しなければなりません。
今回、横浜にある国立大学医学部付属病院で発生した、患者を取り違えて施術を執刀してしまう事故を例にとり、小さなエラーの積み重ねであった事を見てみたいと思います。
平成11年1月
主な登場人物
被害者 74歳男性Aさん 心臓の僧帽弁形成術を受ける予定
84歳男性Bさん 肺の嚢胞切除の予定
病棟看護師Cさん
手術室看護師Dさん
AさんがBさんだと思われて執刀されてしまうものです。
手術の当日、病棟看護師CさんはAさん、Bさんをそれぞれのストレッチャーで手術室交換ホールに移送。二人を手術室看護師Dさんへ引き渡ししました。
その際、明確な区別をしておらずDさんの思いちがいが発生していました。
その為、先に手術を受けるAさんに対して
「Bさん、おはようございます。昨日はよく眠れましたか?」
と、声を掛けました。名前を間違って呼んでしまっていました。しかし、
「はい」とAさんは返答をしました。Bさんと呼ばれていたものの、おそらく老齢だった事や、手術の事で頭がいっぱいだった為「はい」と返答してしまったものと思われます。
それでも、手術交換ホールに移送された時点では、それぞれのカルテはストレッチャーのかごに入っていました。しかし、二人を引き渡し、カルテを渡す際は、カルテ受け渡し台で行われ、二人のカルテは台上で一緒になっていました。
麻酔処置の段階。Aさんの歯が手術前の所見より1本少ない事に気付きました。しかし、特に問題視されずに進みます。
一方、Bさんは手術室で身体的特徴や肺動脈圧などの数値が術前所見と異なっていた事なっていた為、病棟に問い合わせをしました。しかし、
「確かにAさんは手術室に降りている」
という返答があり、取り違えに気付く事が出来ませんでした。二人とも降りていた為に。
こうして、それぞれの「ほんのちょっとしたこと」の積み重ねによりミスが気付かれることなく手術に至ってしまったのです。
身近に起きている事故(問題)のほとんどが、のこ患者取り違え事故のように小さな問題行動の連鎖により発生したものです。
小さな改善活動の積み重ねが必要なのです。
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/5531812
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック