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2014年07月11日

匠 達広 (鮨、東京都新宿区、新宿御苑前駅)

これまでの人生で食べてきた鮨の回数は、人後に落ちないつもりだ。
子供の頃は、朝がホテルでのモーニング、昼が蕎麦、夜は鮨というのがお決まりのパターンだった。
鮨が多いというのは、親の仕事の関係だったのだが、毎週のように鮨を食べさせて頂くという幼少期を過ごしたので、大人になってからはかえって敬遠する時期が続いた。
それがフランス料理に傾倒する遠因ともなっているのではないだろうか?

そんなわたしの目を、ふたたび鮨に向けさせてくれたのが、「匠 達広」である。
かつてこの名店が新宿三丁目にあった際から、何度も通っているが、期待を裏切られたことは一度もない。

お師匠筋の四ッ谷「匠」も素晴らしいが、あちらがやや重厚なシンフォニーという印象を残すのに対して「匠 達広」は口当たりも後味もあざやかそのもので、精緻な室内楽のようだ。

はじめて口にしたときの衝撃を、いまだに味わわせてくれる。
ネタの種類や状態でシャリを使い分けるきめの細やかさも、この店にあってはむしろ枝葉にすぎない。
大将の竹を割ったような清潔な人柄も、私は最高に好きだ。

どんなシチュエーションで行くしても、無条件にお勧めできる。
わたしにとっては、この店が同時代にあってよかったと、いつも思わされる名店。
その存在感は他のどのようなお店よりも大きい。

写真 3.JPG写真 2-2.JPG写真 3-1.JPG写真 4-1.JPG写真 4.JPG写真 5.JPG写真 1.JPG
posted by N's at 19:50 | TrackBack(0) | 和食

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