2017年11月28日
政府交渉に行かれた議員さんに話を聞く
今日相談した議員さんは、先週政府交渉に行かれた際、直接医療的ケア児の保育園入園についてお尋ねくださっています。その際の国からの返答を踏まえつつ、上記の件に関して今後どのようにしていくべきか相談したかった、というのが今回の大きな目的です。
そのため、まずは政府交渉において、医療的ケア児の問題についてどのようなレクチャーがあったのかをお尋ねしました。
以下、大まかな概要です。お話を聞きながらメモを取っていたので、一部記憶を頼りに補足しています。
国は平成28年6月3日付で、自治体に対して「医療的ケア児の支援に関する保健、医療、福祉、教育等の連携の一層の推進について」という通知を既に出しています。
国のとらえ方としては、自治体が医療的ケア児の支援へと動くことで、ニーズを把握することを求めています。その一環として、平成29年度よりモデル事業を開始ていますが、30の自治体募集に対して応募は23自治体。そのため国は23自治体の全てを認めています。福岡市における医療的ケア児の保育園入園に関する問題ですが、国からの返答としては「現状では就労できない場合の利用認定は厳しいかと思います」ということでした。ただ、「福岡市もモデル事業に参入すればよいのですが・・・」とモデル事業に参加していないための制限であるとの含みを感じました。
議員さんの話によると、おそらく来年度も国もモデル事業は継続されるだろうとのことです。
そのため、12月に開催される予算要望では、要望項目の中に医療的ケア児への支援項目も挙げて下さるとのことです。モデル事業の継続の有無にかかわらず、ぜひとも通ってほしいと願います。
一通り、議員さんからの話を聞いた後、私たちと市当局とのやりとりの概要について説明しました。
その上で、保育園の「利用申請」(←保育園利用ではなく、その前段階です。)における私たちの希望をお伝えし、今後どのように動いていけばいいのかを相談したのです。
以下は議員さんにお渡ししたレジメ(?)から引用しています。
-------------------------------------------------------------------------
@保育の必要性の事由について
保育園の利用申請にあたっては、「保育の必要性の事由」として、保護者が下記のいずれかの状況に当てはまる必要があります。
ア 就労している(月60時間以上)
イ 妊娠中又は出産後間がない(出産月の前2か月から出産日の後8週間)
ウ 疾病,負傷,障がい等がある
エ 同居の親族(長期入院している親族を含む)を常時介護又は看護している(月60時間以上)
オ 災害等の復旧にあたっている
カ 求職活動をしている
キ 就学している(通信教育は含まない)(月60時間以上)
ク 育児休業取得時に,既に保育を利用している子どもがいて継続利用が必要であること
ケ その他,前各項に類する状態であり福祉事務所長が必要と認める場合
「ケ その他,前各項に類する状態であり福祉事務所長が必要と認める場合」について、私たちの訴えを福祉事務所長に知っていただいた上で、検討をしていただきたいです。
11月21日の話し合いでは当局の運営支援課や利用調整を行なう課の係長の判断で「その他の項目での申請は検討の余地もない」とされましたが、本来なら、福祉事務所長が個別に判断するべきものであるはずです。福祉事務所長には現状をご理解いただき、児童福祉の観点からご検討を頂きたいと思います。
そして、検討にあたっては、他の政令指定都市の例(大阪市)を参考に、「その他」の項目での基本点数の調整を前向きに検討いただければと思います。
以下、大阪市における「その他」事由についてご紹介します。
大阪市では何年も前から「障害児であること」を入園の要件として認めています。平成30年度保育利用調整基準においても、「その他」の項目には「障害児や支援を要する児童など、児童福祉の観点から保育の必要性が高いと認める場合」と明記してあります。福岡市が公表している利用調整基準表にも「その他」の項目には、「児童福祉の観点から、福祉事務所長が特に保育の必要性が高いと判断した場合」とあります。地域によって児童福祉の観点が異なるとは考えにくく、検討の余地はあるのではないかと考えます。
A市が取り組んでいる「医療的ケア児を受け入れるための体制づくり」が完成すれば、医療的ケアが必要な子どもが単独で保育園に通うことが可能となり、保護者も就労可能となります。現行の申請区分における「求職中」では、三ヵ月以内に就労し就労証明書を提出する必要がありますが、現在検討中の医療的ケア児の保育園への受け入れ制度が完成するまでは、この期限を定めず「求職中」扱いで申請ができるように配慮を検討していただきたいと思います。
平成30年度の障害福祉サービス等報酬改定では、医療的ケア児への支援に関して、外部の看護師が事業所等で看護を行った場合の加算の追加や、新たなサービス報酬の新設も検討されています。このような背景から、保育園への同伴などの保護者の負担が軽減されることで、早期に就労が可能となることも予測されるため、移行措置として上記の扱いを検討していただきたいと思います。
-------------------------------------------------------------------------
これに対して、議員さんは「まぁ、係長の言い分も全く外れているわけではない」とのこと。
というのも、福祉事務所長というのは、そもそも保健センター等の長などが当たることが多く、保育園等の利用申請に関してはほとんど携わっていないんだそうです。
そのため、保育園の利用に関する実務は市当局や区の担当者に委ねられており、そこでの判断が最終判断になってしまうんだろうとのことでした。
そういわれると、なんとなく納得。
だからあんな風な対応だったのかなーと。
ただ、上記に関して全く「検討の余地がない」とは考えられないので、議会や話し合いの場を設けることで、市に必要性を認めてもらうといったことをすると良いとのことでした。
ちょっと長くなってしまったので、ここで一旦ページを分けますね。
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/7015962
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。