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2016年10月26日

真美「……おはようございまーす」

1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 20:33:43.26 ID:QSPFC5HB0

事務所

真美「……おはようございまーす」

真美「……」

真美「おはようございまーす!」

真美「……」

真美「……誰もいないの……?」

真美「ピヨちゃ―ん……りっちゃーん……社長ー……」

真美「兄ちゃーん……」

真美「……本当に……誰もいないの……?」


3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 20:38:59.57 ID:QSPFC5HB0

真美「……」

真美「へっへっへー!誰もいないならやりたい放題だもんねー!」

真美「冷蔵庫開けちゃうぞー!ピヨちゃん秘蔵の生チョコレート勝手に食べちゃうぞー!」

真美「いいのかなー?本当に食べちゃうぞー!」

真美「……」

真美「そうかいそうかい。あくまで反応はしないつもりかー!」

真美「……」

真美「……よ、よーし!開けちゃうからねー!」

ガチャッ

真美「……」

真美「空っぽじゃん……」

真美「……」

真美「はぁ……」


7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 20:44:04.64 ID:QSPFC5HB0

真美「本当に誰もいないの……?」

真美「ねぇ……兄ちゃん……」

真美「……」

真美「……どうしようかな」

真美「とりあえず、座っとこうかな」


8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 20:49:27.80 ID:QSPFC5HB0

貴音「zzz」

真美「!!」

真美「お姫ちんいたんだ……」

貴音「zzz」

真美「おーい、お姫ちーん」

貴音「zzz」

真美「……」

真美「邪魔しちゃ悪いかな……」

貴音「zzz」ジュルリ

真美「あ、よだれ垂らしてる」

真美「夢の中でもラーメン食べてるの?」

貴音「zzz」タラーン

真美「……」

真美「……ゲームしよ」


10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 20:57:28.54 ID:QSPFC5HB0

真美「えいっ!この!」

真美「あー!また負けた!」

貴音「zzz」

真美「……飽きた」

真美「……」

貴音「zzz」

真美「めんようなー」ボソッ

貴音「zz……」ピクッ

真美「へへ」

真美「めんようなー」ボソッ

貴音「……!」ピクピクッ

真美「へへへ。めんよ……」

貴音「何奴!?」カッ

真美「!」ビクッ


13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 21:09:55.36 ID:QSPFC5HB0

貴音「真美……?」

真美「あ……ごめんねお姫ちん。邪魔しちゃった」

貴音「私としたことが、うたた寝を……」

真美「よだれ垂らしてたよー」

貴音「!!」

真美「んっふっふー、お姫ちんのことだから、夢でもラーメン食べてたんでしょ」

貴音「ええ、美味なる夢でした」

貴音「双海真美、今日は休みのはずでは……?」

真美「んー?暇だから遊びに来たんだよ」

貴音「そうですか」

真美「そしたら誰もいなくてビックリしちゃったんだけどね。最初お姫ちんに気付かなかったし」

貴音「高木殿は急な出張とかで、律子嬢とぷろでゅーさーは他の者たちの付き添いに、小鳥嬢は……」

真美「ピヨちゃんは……?」

貴音「なにか、急に思い出したように飛び出して行きました」

真美「へぇ……」


16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 21:22:31.13 ID:QSPFC5HB0

真美「鍵もかけないでうたた寝とか、お姫ちん無防備すぎるっしょ」

貴音「満腹になると、つい眠気が……」

真美「何か食べてきたの?」

貴音「ええ、小腹がすいたので、冷蔵庫から少し」

真美「空っぽじゃん……って、アレお姫ちんの仕業?」

貴音「はて?」

真美「昨日あんなに買い置きあったじゃん」

貴音「確かに……」

真美「確かに……じゃないよ。あーあ、兄ちゃんに怒られるんだ―」

貴音「面妖な……」

真美「気になってたんだけどさ、そのめんよーってどういう意味?」

貴音「そうですね、不思議な、とでもいいかえればよいでしょうか」

真美「不思議って……」


18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 21:30:31.04 ID:QSPFC5HB0

真美「どうするの、アレ」

貴音「……そうですね」

真美「うん」

貴音「買い出しに行きましょうか」

真美「行くの?」

貴音「流石にこのままではまずいでしょうし、私が責任をもって補充しておきましょう」

真美「じゃあ真美もついてこっかなー」

貴音「いいのですか?」

真美「うん、どうせこのままでも暇だし、最近あんまりお姫ちんと会えてなかったし」

貴音「では、一緒に行きましょうか。鍵は……ありますね」

真美「お金は持ってるの?」

貴音「ええ、手持ちは十分です」スッ

真美「うわ!お姫ちんちょーお金持ちじゃん」

貴音「いついかなる時でも食事ができるよう、手持ちは常に万全の状態です」

真美「へー」


20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 21:35:48.50 ID:QSPFC5HB0

真美「でもさ、鍵かけちゃったらピヨちゃんとかどうするの?鍵持ってるの?」

貴音「ええ、確かそのはず」

真美「じゃあいっか。そんなに時間かからないよね」

貴音「そうですね、ちょっと買い物をする程度ですから」

真美「よっしゃー。それじゃあ行きますか」

貴音「真美、少し待ちなさい」

真美「うん?」

貴音「一応、書置きを残しておきましょう。誰か帰ってきてもいいように」

真美「そだね」

貴音「……」サラサラ

貴音「これでよいでしょうか」

真美「うん!大丈夫っしょ」

貴音「ええ、では今度こそ」

真美「しゅっぱーつ!」


23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 21:48:24.49 ID:QSPFC5HB0



貴音「さて、着きましたね」

真美「店の中すずしー」

貴音「今日は暑いですからね」

真美「とりあえず何から買うの?」

貴音「そうですね、ジュース3本とプリン、ヨーグルトに、あとは……」

真美「ジュース3本って……それだけ飲み食いして居眠りなんて、お姫ちん牛になっちゃうんじゃない?」

貴音「食事は別腹ですが、胃は4つもありませんよ」

真美「いやいや、そうじゃなくて」

貴音「!!」

真美「どったの?」

貴音「真美、ちょっとこっちへ」

真美「?」


25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 21:53:34.96 ID:QSPFC5HB0

貴音「これは……なんと素敵な」

真美「……インスタント麺全品半額?」

貴音「真美、もうひとつカゴを用意してくれますか?」

真美「いいけど……まさか」

貴音「これを目にして買わずにはいられないでしょう」

真美「やっぱりね、こうなっちゃったらお姫ちんとまらないもんね」

貴音「これとこれとこれと……」

真美「だめだこりゃ。もう自分の世界に入っちゃったよ」

貴音「ああ、どれを選べばよいかわかりません。なんと贅沢な悩み……」

真美「……さて、カゴ持ってきてあげますかー」

貴音「ああ……ああっ……!」


27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 21:59:29.25 ID:QSPFC5HB0

真美「……流石にこれはやりすぎっしょ、お姫ちん」

貴音「はて」

真美「帰りどうすんのさー!こんなに持って帰れないよ!」

貴音「問題ありませんよ、真美。真美がいるのですから」

真美「そうじゃないよ!こうなるとは思ってたけど……」

真美「いくつか減らそうよ。カゴ二つ分もいらないでしょ」

貴音「しかし……この出会いもまた一期一会。次に来たときには陳列されてないかもしれません」

真美「じゃあ有名どころだけでも減らそうよ。これじゃあ本末転倒じゃん」

貴音「はて、本末転倒とは……?」

真美「冷蔵庫の中身買いに来たんでしょ?」

貴音「そうでした……私、つい熱くなりすぎてしまいました」

真美「しっかりしてよねお姫ちん」

貴音「では仕方ありませんね。これとこれはあきらめましょう」

真美「これと……これも」

貴音「ああっ!」


29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 22:03:53.67 ID:QSPFC5HB0

真美「あのね、お姫ちん」

貴音「なんでしょう」

真美「お姫ちんは普段からお店のラーメン食べてるのに、なんでインスタント麺なんか買うの?」

貴音「真美」

真美「なに?」

貴音「店は店、インスタントにはインスタントなりの趣というものがあるのです」

真美「やば……」

貴音「それらを一緒くたにしてはいけません。しかしながら……」

真美(まーた、お姫ちんのスイッチが入っちゃったよ……)

真美(この隙に、これとこれも戻しておこう)


32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 22:09:21.16 ID:QSPFC5HB0

貴音「……ですが、最近ではインスタントながら生めんタイプの本格派も……」

真美「お姫ちんお姫ちん」チョンチョン

貴音「……なんでしょう、双海真美」

真美「買い物終わったよ」

貴音「!!」

真美「お姫ちんが熱弁してる間に、全部済ませておいたからね」

貴音「また、やってしまいました」

真美「この前の雑誌のインタビューも、3時間かかった割に掲載量少なかったよね」

貴音「ええ、ぷろでゅーさにも注意を受けました」

真美「お姫ちんの食への情熱は本物だなー。うわっ熱っ!」

貴音「それほどでもありませんよ///」

真美「別に褒めたわけじゃないんだけどなー」


34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 22:19:22.51 ID:QSPFC5HB0

マタノオコシヲー

真美「んぐう……おお重たい……」

貴音「貸しなさい、真美」

真美「良いよ別に。お姫ちんももう一個袋持ってるでしょ」

貴音「構いません。ほら」ヒョイ

真美「おお、お姫ちん力持ち!」

貴音「それほどでもありません。私ならばこれぐらい容易いこと」

真美「お姫ちん頼りになるね!」

貴音「それほどでも……///」

真美「まあ、買い出しに行く羽目になった原因もお姫ちんなんだけどね」

貴音「」

貴音「付き合わせてしまって申し訳ありません、真美」

真美「いいってことよ!同じ事務所の仲間っしょー!」

貴音「真美は優しいのですね」

真美「ふぇっ!そそそそんなことないし!暇だっただけだし!」


37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 22:30:10.58 ID:QSPFC5HB0

貴音「ふふふ」

真美「そんでねー。兄ちゃんったらもう怒って怒ってすごかったんだよー」

通行人「すみません!あの……」

貴音「はい、なんでしょうか」

通行人「もしかして765プロの……」

貴音「はい、私、765ぷろの四条貴音と申します」

通行人「やっぱり!じゃあもう一人は……」

真美「双海真m……」

通行人「双海亜美ちゃんですよね!?僕、竜宮小町のファンなんです!いつも応援してます!」

貴音「……!」

真美「……」

貴音「いえ……彼女は亜美ではなく……」

真美「……。うん!そうだよ!応援してくれてありがとー!」

貴音「!!」


38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 22:33:47.60 ID:ILgELrNC0

真美はえぇ子やでぇ・・・


40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 22:38:42.27 ID:QSPFC5HB0

通行人「いやぁ、本物に会えるなんてしあわせだなぁ!次のテレビ出演はいつなんです?」

真美「えっと……その……。まだ秘密!でも近いうちに出れるから楽しみにしててね!」

貴音「……」

通行人「あ、あとサインもらえますか?宛名は通行人で」

真美「……うん」

真美「……」サラサラ ピタッ

真美(これで、いいんだよね……)

貴音「……貴方の目は、節穴ですか」

通行人「?」

真美「いいんだよお姫ちん!」

貴音「私は、貴方の目は節穴かと聞いているのです……!!」

通行人「節穴って……どういう意味ですか?」

貴音「貴方の目の前にいるのは……」

真美「お姫ちん!」


43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 22:49:45.59 ID:QSPFC5HB0

真美「はいこれ!それじゃあ亜美たち急ぐからこの辺でね!」

通行人「ありがとう!家宝にするよ!」

真美「それじゃあねー!」

貴音「……」

貴音「真美……あれでよかったのですか?」

真美「うん、いいんだよ。あれで」

貴音「私は……」

真美「実はさ、結構あるんだよねー。さっきみたいなこと」

貴音「……」

真美「最初は一生懸命説明したんだけどさ、なかなか分かってもらえなくて」

貴音「……」

真美「この前なんか『双子だってごまかすなんて、生意気になったんだな』とか言われちゃってさ……」

真美「それから、亜美に迷惑かけちゃったら悪いと思って、こうしてるんだよね」

貴音「……」


46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 22:54:01.28 ID:QSPFC5HB0

真美「……」

貴音「……そう、ですか……」

真美「お姫ちんどったのー!?なんか暗いよ?もっとテンション上げ上げで行こうよ!」

貴音「!!」

真美「お姫ちんが気に病むことなんかないじゃん!ほら!真美は平気だからさ」

貴音「……そうですね。せっかくこうしていられるのですから」

真美「そうだよ!その調子っしょー!」

貴音「ええ、上げ上げで行きましょう」

真美「あ!お姫ちんが上げ上げなんていうの初めて聞いた」

貴音「上げ上げ!上げ上げ!」

真美「いいよーレアなお姫ちんいいよー!」

貴音「ふふふ」

真美「えへへ」


49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 22:59:32.74 ID:QSPFC5HB0

貴音「真美、あそこ」

真美「どったのお姫ちん」

貴音「あのすいーつ店で、生ちょこを買っておきましょう」

真美「あー、あれないとピヨちゃん発狂しちゃうもんね」

貴音「大変美味でした……」

真美「ほらほら、遠い目になってないでさっさと行こうよ」

貴音「そうでした」

真美「突撃ー!」

貴音「あまり急ぐと危ないですよ!」

真美「うわぁ!」ステーン

貴音「真美!大丈夫ですか!?」

真美「いてて……これじゃあはるるんの事笑えないや……」

貴音「どこか怪我は?」

真美「ちょっとすりむいただけだから、平気平気」


54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 23:04:52.62 ID:QSPFC5HB0

イラッシャイマセー

貴音「生ちょこれーとを一つ」

真美「……」ジーッ

貴音「それと、このけーきも一つ」

真美「えっ」

貴音「私からのお礼を込めて、今日は真美に好きなものを奢りましょう」

真美「いいの!?でも悪いなーそんなつもりはないんだけどなー」

貴音「ほら、よだれが」

真美「えっ?」

貴音「ふふ、冗談ですよ」

真美「びっくりさせないでよお姫ちん!」

貴音「あと、これとこれとこれとこれと……」ジュルリ

真美(お姫ちんの場合冗談じゃないや……)


60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 23:10:12.17 ID:QSPFC5HB0

アリガトウゴザイマシター

真美「……重い」

貴音「流石に買いすぎてしまいました……」

真美「一応765プロ全員分買っちゃったからねー」

貴音「まぁ、食事の前の軽い運動と思えば、それもまたよしとしましょう」

真美「そだね。達成感ハンパないもんね」

貴音「ええ」

真美「あ!もうこんな時間だよお姫ちん!」

貴音「そうですね、少し時間がかかりすぎました」

真美「それじゃ、もどろっか」

貴音「はい」

真美「んふふー。ケーキケーキ♪」

貴音「……」


65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 23:19:25.49 ID:QSPFC5HB0

765プロ

真美「あれ、鍵かかったまんまだ」

貴音「まだ、誰も戻ってきてないのでしょうか」

真美「だね。お姫ちん鍵どこー?」

貴音「左ぽけっとの財布の中に」

真美「あったあった。開けたよー」

貴音「ただ今戻りました」

真美「ただいまー」

貴音「ふぅ……」

真美「うわっあっついなーこの部屋!エアコンエアコン!」ヒョコヒョコ

貴音「……!」

真美「ふわー涼しー。さてと、ケーキケーキ!」

貴音「真美、ちょっとこちらへ」

真美「どったの?」


66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 23:24:13.41 ID:QSPFC5HB0

貴音「ここにかけなさい、真美」

真美「うん」

貴音「すりむいたところは……膝ですね」

真美「ニーソ破けちゃったよ。結構気にいってたんだけどね」

貴音「あと足首も」

真美「え?いいよ別に。足首はなんともないよ」

貴音「そうですか?」スッ

真美「イタッ」

貴音「少し、腫れてますね。やはり」

真美「ばれちゃったか。てへぺろ」

貴音「私は、貴方のことが好きですよ、真美」

真美「ふおっ!これはお姫ちんから大胆な発言が……」

貴音「私は今、まじめな話をしているのです」

真美「えっ」


71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 23:30:14.97 ID:QSPFC5HB0

貴音「先ほどの人違いの件といい、この足首の件といい」

真美「う、うん」

貴音「真美は、少し自分をないがしろにしすぎではありませんか?」

真美「……そんなことないよ」

貴音「私は、そんな貴方が許せない」

真美「……」

真美「そんなの……真美の勝手じゃん」

貴音「……それです」

真美「なにが?」

貴音「どこか自分をないがしろにして、自暴自棄になっているように思えます」

貴音「双海真美、貴方はそんな卑屈に過ごすような人ではありません」

貴音「もっと自分を大切にするべきです。卑屈な真美など、誰も見たくはありませんよ、きっと」

真美「お姫ちんさっきからおかしいよ?」

貴音「はて?」


73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 23:38:16.98 ID:QSPFC5HB0

真美「真美もさ、別にあきらめたわけじゃないよ?」

貴音「……」

真美「そりゃあ、間違われたらむっとするし、怪我してもちょっとぐらいなら我慢するけどね」

真美「だからって、辛いことがあるからって、それは全部悲しいことじゃないよ」

貴音「真美……」

真美「亜美と会えなくてさみしいけどさ、これから真美も有名になって、どんどん活躍してさ」

真美「そしたら、もっと会う機会もなくなっちゃうと思う」

真美「だからさ、今は出来るだけ、亜美の力になってやりたいなーって。亜美が活躍したら、真美もうれしいし」

貴音「……」

真美「ほら、真美ってお姉さんじゃん?ここは姉の意地の見せどころっしょ―!」

真美「だからさ、そんなに気にしなくてもいいって……ぅあ……」

貴音「……」ギュッ

真美「お、お姫ちん!?どどどどったの?」

貴音「双海真美、貴方は……」


75:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 23:44:04.24 ID:QSPFC5HB0

真美「……お姫ちんは、やさしいね」

貴音「……今の私には、こうすることしかできません」

真美「んっふっふ。お姫ちんふかふかですなー」

貴音「ふふふ」

貴音「さて、救急箱を持ってきます。怪我の処置をしたら、けーきでも食べましょうか」

真美「まってましたー!」

貴音「さてと、救急箱は……ありました」

貴音「少し、沁みますよ」

真美「うん、いつでもいっちゃっt……くぅ〜!」

貴音「あと湿布も」

真美「えぇーいいよいいよー湿布なんて。臭いし」

貴音「ダメです。これだけ腫れているんですから」

真美「ちぇーっ」


76:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 23:50:35.46 ID:QSPFC5HB0

その後

真美「それじゃあいっただっきまーす!」

貴音「なんと……素晴らしい……絶妙な甘みと酸味のはーもにー!」

真美「お姫ちん語りますなぁ」

貴音「では語らず、ただ無心に味わうとしましょう」

真美「ケーキ食べるのって結構久々なんだよね」

貴音「去年のクリスマス以来でしょうか?」

真美「うん、そだね……って、お姫ちん食べるの早!」

貴音「あぁ!いつの間に!」

真美「ほんと、食に関してはキャラ変わるねぇ」

貴音「では……」ソー

真美「だめだよお姫ちん、あとは皆の分だから」

貴音「」ショボーン

真美「落ち込みすぎっしょ、お姫ちん……」


79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/12(木) 23:58:16.35 ID:QSPFC5HB0

真美「あー食べた食べた」

貴音「大変美味でした」

真美「お姫ちんごちそーさま!」

貴音「いえいえ、お粗末さまです」

真美「まだ誰も帰ってこないね」

貴音「ええ……。それにしても小鳥嬢はどこに……?」

真美「まぁ、ピヨちゃんならそのうちもどってくるっしょ」

貴音「だといいんですが……」

真美「ねぇお姫ちん、一緒にゲームしよ?」

貴音「げーむ……・」

真美「うん、やりかた教えてあげるからさ、一緒にやろうよ」

貴音「私で、いいんですか?」

真美「全然問題なし!むしろ対戦相手が増えてラッキーだよ」

貴音「では、そうしましょうか」


80:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/13(金) 00:04:51.93 ID:g8paH8gp0

貴音「……面妖な……!」

真美「あー!またお姫ちんやられちゃた!」

貴音「む……も、もう一度……!」

真美「オッケー!それじゃいくよ!」

貴音「望むところです!」

真美「そりゃ!うりゃっ!」カチカチカチ

貴音「ふんっ!」ブオン

真美「お姫ちんお姫ちん、本体動かしても意味ないって」

貴音「つい、身体が勝手に……ふっ!」

真美「あーいいよお姫ちん!そこ!そこ!」

貴音「行きなさい!」

真美「やった!やった!お姫ちん初クリア!」

貴音「私にかかれば、これくらい造作もないこと」

真美「17回もコンティニューしたけどね」

貴音「とっぷしーくれっとですよ、真美」


83:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/13(金) 00:13:39.06 ID:g8paH8gp0

真美「飽きた」

貴音「私は未だ続けたいのですが」

真美「じゃあ一人用で練習する?」

貴音「……」

貴音「やはり、やめておきましょう。私も疲れました」

真美「うん、そだね」

貴音「……」

真美「なんだか眠くなってきちゃった」

貴音「寝ると良いでしょう。寝る子は育つと言いますし」

真美「真美これ以上育っちゃったらどうしよう?兄ちゃんなんか瞬殺で悩殺だよ?」

貴音「なら、私も負けませんが」

真美「かーっ!お姫ちんには敵わないや!」

貴音「そんなことはありません。真美は育ちざかりなのですから」

真美「そうかなぁ……」

貴音「ええ、真美は素敵な女性になると思いますよ」


87:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/13(金) 00:18:24.53 ID:g8paH8gp0

貴音「真美」

真美「なに?」

貴音「ここへ」ポンポン

真美「膝枕?いいの?」

貴音「ええ、どうぞ」

真美「なんか照れくさいな……それじゃ、お言葉に甘えて……」

貴音「……」

真美「……」

真美「なんか、こうしてると落ち着くね」

貴音「そうですか?」

真美「うん、すごく気持ちいい……」

貴音「ふふふ」

真美「あのさ、お姫ちん」

貴音「はい?なんですか、真美」


89:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/13(金) 00:25:18.41 ID:g8paH8gp0

真美「さっき、街中で真美が亜美と間違われたときさ、かばってくれようとしたでしょ?」

貴音「その時は、差し出がましい真似を……」

真美「ううん、いいよ別に。あのときさ、すごくうれしかったんだよね」

貴音「……」

真美「お姫ちん、結構マジな顔してて、ちょっと怖かったんだけどさ。でもね」

貴音「……はい」

真美「そこまで、真剣になってくれてたのかなって。そう考えると、うれしくてさ……」

真美「真美は亜美のお姉さんだけどさ、お姫ちんが、真美のお姉さんになってくれたらなって……」

貴音「ふふ」ナデナデ

真美「!!」

貴音「真美……?どうしたのです」

真美「え?」

貴音「涙が……」

真美「あ……いやだな、もう……」


90:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/13(金) 00:29:43.22 ID:g8paH8gp0

真美「ま、まったく!年取ると涙腺が緩んでたまりませんな!」

貴音「よいのですよ」

真美「え?」

貴音「泣きたいときには、思い切り泣きなさい。そうすれば、きっと笑顔は輝きますよ」

真美「……うん」

貴音「今日ぐらいは、姉を休んでもいいのです。いろいろ想うところもあるでしょうが……」

貴音「もっと自由に生きても、いいのですよ」

真美「うん、ありがとう、お姫ちん」

貴音「よしよし」ナデナデ

真美「あのね、お姫ちん」

貴音「はい」

真美「子守唄、歌ってくれる?」

貴音「ええ、構いませんよ」


92:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/13(金) 00:35:20.29 ID:g8paH8gp0

貴音『ねんねん ころりよ おころりよ』

真美「……」

貴音『坊やは よい子だ ねんねしな』

真美「……zzz」

貴音「真美?」

真美「zzz……zzz……」

貴音「寝ましたか……」

貴音(真美も、いろいろと大変でしょう)

貴音(だからせめて、今日、今この時ぐらいは、ゆっくりと休ませてあげたい)

貴音(私は、そう思うのです)

貴音「ふふふ、真美は可愛いですね」

貴音「あ……なにやら私も眠気が……」

貴音「……」

真美「zzz……zzz……」

貴音「zzz……」


93:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/13(金) 00:40:15.61 ID:g8paH8gp0

夜 765プロ

P「あれ?明りがついてないな?誰もいないのか?」

P「鍵は……あいてるな?」

ガチャ

P「ただ今もどりましたー!」

春香「戻りました……ふわぁ……」

響「今日は本当に疲れた……」

P「誰もいないのか?」

春香「あ、プロデューサーさん。こっちこっち」

P「ん?どうした春香」

響「うお……」

P「おお……」

貴音「zzz……」

真美「うぅん……zzz……」


95:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/13(金) 00:46:29.29 ID:g8paH8gp0

P「貴音と真美……今日はオフのはずなんだが……」

春香「ふふふ、真美ちゃんかわいい」

貴音「……zzz」ジュルリ

真美「うぅう……」

響「あ、貴音のよだれが……」

P「プッ……あはは。真美の顔、よだれまみれだ!」

春香「ふいてあげようかな」

P「いや、そっとしておこう。真美の顔よく見てみなよ」

春香「え?」

P「なんか、幸せそうだろ?そっとしておこう」

響「貴音の膝枕は極上だからな。自分もこうなっちゃうぞ」

春香「よだれまみれに?」

響「……まぁ、確かにそうなってたような……」


97:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/13(金) 00:52:35.51 ID:g8paH8gp0

バーン!

小鳥「はぁっはぁっ……遅くなりまして……すみません!」

貴音「何奴!!」ガバッ

真美「うわっ!」

響「あ、起きちゃった」

P「小鳥さん、どこいってたんです?」

小鳥「えっ!?あ!いや、その……!?」

小鳥(新刊が出てるの気付いて他県まで飛び出してたなんて言えない……!)

春香「おはよう、貴音さん、真美」

貴音「……ここは?」

真美「うわ……寝すぎちゃった……って、なにこれ!?顔中べたべた!」

響「貴音のよだれだよ、それ」

真美「うわぁ……」

貴音「なんと……」


99:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/13(金) 00:55:59.58 ID:g8paH8gp0

その後

P「へぇ、今日一日、二人で過ごしてたのか」

真美「うん」

貴音「そうです」

春香「二人で何してたの?」

真美「うーん、買い物行ったり、ゲームしたり……」

貴音「そうでした。皆の分のけーきを買ってあるのですよ」

響「本当か!?貴音!」

貴音「ええ、どうぞ召し上がってください」


100:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/13(金) 01:00:01.41 ID:g8paH8gp0

さらにその後

P「皆、忘れ物はないか?」

春香「大丈夫です!……多分」

響「自分は大丈夫だぞ!」

小鳥「私も」

貴音「大丈夫ですか?真美?」

真美「うん。亜美の分のケーキも持ったし、大丈夫」

P「残念だったな、真美。亜美たちは直帰したみたいで」

真美「ううん。これからまた亜美に会えるからへいきだよ兄ちゃん」

P「それもそうだな。……よし、戸締りよし!」

P「皆、気をつけて帰るんだぞ」

一同「はーい」


102:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/13(金) 01:03:21.28 ID:g8paH8gp0

真美「お姫ちん、こっち方向だっけ?家」

貴音「まぁ、似たようなものですよ。もう夜も遅いですからね」

真美「レディに夜道は危険だもんね」

貴音「ええ、私が途中までえすこーとして差し上げましょう」

真美「うん!」

貴音「……」

真美「……」

真美「ねぇ、お姫ちん」

貴音「なんですか、真美」

真美「ううん、やっぱなんでもない」

貴音「そうですか」

真美「えへへ」

貴音「ふふ……」


103:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/13(金) 01:06:37.35 ID:g8paH8gp0

真美「それじゃあ、ここまでだね、お姫ちん」

貴音「もう、よいのですか」

真美「うん。もうすぐそこだかんね」

貴音「そうですか。それではまた明日」

真美「うん、そんじゃねー」

貴音「……」

真美「……」

真美「……お姫ちーん!」

貴音「!!」

真美「今日はありがとー!すっごく楽しかったよー!」

貴音「ええ!私もです」

真美「それじゃあねー!」

貴音「ええ」


105:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/13(金) 01:11:49.91 ID:g8paH8gp0

真美(お姫ちんって、優しくて、強くて、頼りがいがあって……)

真美(真美も、あんなふうになりたいなぁ……なんて)

真美(あそこまで大食いにはなれないけどね……)

真美(お姫ちん、本当にありがとう……すっごく、すっごく嬉しかったよ!)

真美「ただいまー!」

亜美「あ!やっと帰ってきた!もー今日は一緒にゲームするって約束だったっしょー」

真美「めんごめんご!あとこれ!」

亜美「うわ!ケーキじゃん!どしたのこれ!?」

真美「んっふっふー!姉に抜かりはないのです!」

亜美「ありがと!真美!」

真美「いえいえ!どういたしまして」

真美(最近結構大変だけどさ、やっぱり真美は、亜美のお姉さんでいなきゃいけないもんね!)


おわり


114:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/13(金) 01:17:28.03 ID:g8paH8gp0

まみたか増えろ!ってことで、即興でミスしまくったけど

読んでくれた人、支援してくれた人、ありがとうございました






転載元
真美「……おはようございまーす」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1342092823/
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