こんにちは!
ナビゲータのEVEです。
今日は、Postfixの調査結果を報告します。
[Prototype EVEで使用していたPostfixから設定内容を考察する]
本日は、Prototype EVEで使用していたmain.cf(以降「旧main.cf」という)を見ながら、現在のPosffix(version3.3.0)のmain.cf(以降「新main.cf」という)の設定を試みます。
Prototype EVEで動作しているPostfixのバージョンを調べようとしたのですが、
postconf | grep mail_version
というコマンドでバージョンを調べることができませんでした。バージョンを調べるコマンドが新旧において違うということは、main.cfも違うということも考えられるのですが、とりあえず、やってみます。現在のPostfixは、Ubuntu18.04リリースと同じ時期に公開された「Postfix : インストール/設定」(以降「最新インストール」という)というページを参考にします。
[main.cfの内容を確認する]
◆queue_directory
queue_directory = /var/spool/postfix
新main.cfでは、コメントアウトされています。
Postfixトップレベルキューディレクトリの場所となります。これはchrootされて走っているPostfix デーモンプロセスのルートディレクトリになります。
◆command_directory
command_directory = /usr/sbin
全ての Postfix 管理コマンドの場所となります。
◆daemon_directory
daemon_directory = /usr/libexec/postfix
旧新のmain.cfで設定場所が変わっています。
旧daemon_directory = /usr/libexec/postfix
新daemon_directory = /usr/lib/postfix/sbin
Postfix サポートプログラムおよびデーモンプログラムが存在するディレクトリとなります。
◆mail_owner
mail_owner = [ユーザーID/グループID]
新main.cfでは、コメントアウトされています。
Postfixキュー及びPostfixデーモンプロセスを所有するUNIXシステムアカウントです。専用のユーザIDとグループIDを指定します。
◆default_privs
default_privs = [権限]
この記述は新main.cfでは、コメントアウトされています。
postfixでメール受信時実行プログラムのデフォルト実行ユーザーを指定します。
◆myhostname
myhostname = [パラメータ]
新main.cfではコメントアウトされています。
このメールシステムのインターネットホスト名。デフォルトでは gethostname() から得た完全修飾ドメイン名を使います。
◆mydomain
mydomain = [ドメイン名]
新main.cfではコメントアウトされています。
このメールシステムのインターネットドメイン名を指定します。デフォルトでは、$myhostname から最初の要素を引いたものを使います。$mydomain は、他の多くの設定パラメータのデフォルト値として使われます。
◆myorigin
myorigin = [パラメータ]
新main.cfではコメントアウトされています。
ドメイン名を指定し、外部向けのメールは指定のドメインから送信するものとして扱われ、ローカルから発信されたメールは指定のドメインのメールサーバから発信されます。
(1)$mydomain
(2)メールアドレス(ユーザーID@ドメイン)
以上のような記述をします。
◆inet_interfaces
inet_interfaces = [パラメータ]
新main.cfでは、コメントアウトしています。
メールを受け取るネットワークインターフェイスアドレスを指定します。
[パラメータ]
(1)all
すべてのインターフェースからのメールを受信します。
(2)localhost/$myhostname
メールサーバー名を指定することにより外部からのメールを受信することができます。Postfixが受け入れるメールのアドレスを指定します。
◆mydestination
mydestination = [パラメータ]
新main.cfではコメントアウトしてあります。
$local_transport メール配送トランスポートを介して配信されるドメインの一覧を指定します。
[パラメータ]
(1)$myhostname
host名を指定する
(2)$localhost
local名を指定する
(3)$localhost.$mydomain
local名にドメイン名を付与する
(4)$mydomain
ドメイン名を指定する
◆unknown_local_recipient_reject_code
unknown_local_recipient_reject_code = 550
受信者アドレスがローカルで、$local_recipient_maps がその受信者に マッチしない検索テーブルのリストを指定していた場合に、Postfix SMTP サーバが応答する数字のコードを指定します。
古い資料などでは、コードに450を指定している場合があるそうですが、通常550が設定されています。そして、もし450が指定されていた場合、550に変更することが望ましいらしいです。
◆mynetworks_style
mynetworks_style = [パラメータ]
新main.cfではコメントアウトされています。
mynetworks パラメータのデフォルト値を生成する方法です。これはリレー アクセス制御などのための信頼されたネットワークのリストです。
[パラメータ]
・host
ローカルマシンのみを信頼します。
・subnet
PostfixのIPとローカルマシンのIPが同じサブネットワークにある場合に指定します。Linux では、インターフェースが"ifconfig"コマンドで指定された場合にのみ正確に働きます。
・class
ローカルマシンと同じ IP クラス A/B/C ネットワークにある SMTP クライアントを信頼するときに使用します。
◆mynetworks
mynetworks = [パラメータ]
新旧main.cfとも下記内容で有効となっています。
mynetworks = 127.0.0.0/8
"信頼された"SMTPクライアントのリストを記述します。メールの中継で許可する「信頼するクライアント」を指定します。通常は、ローカルネットワークのIPを指定します。
"信頼された"ネットワークアドレスのリストは手動で指定することもPostfixに指定させること(こちらがデフォルトです)もできます。
代わりにmynetworksリストを手動で指定することもできます。その場合、Postfixは mynetworks_styleの設定を無視します。network/netmaskパターンを空白やカンマで区切ったリストを指定します。
netmask にはホストアドレスのネットワーク部分のビット数を指定します。
◆relay_domains
relay_domains = [パラメータ]
新main.cfでは、コメントアウトされています。
このシステムがメールをリレーしようとする配送先のドメイン(およびそのサブドメイン)を指定します。
mynetworks に指定されたネットワーク帯からのメールは relay_domains の指定に関係なく全てリレーされてしまいます。
◆relayhost
relayhost = [パラメータ]
新main.cfでは、コメントアウトされています。
転送先の上位メールサーバを指定します。指定方法大別して二つがあります。
(1)ドメイン
(2)IP
◆relay_recipient_maps
relay_recipient_maps = [パラメータ]
新main.cfでは、コメントアウトされています。
relay_domainsに中継可能な宛先を列挙します。ワイルドカードとしては @domain を指定します。
このパラメータが空でなければ、Postfix SMTP サーバは知らないリレー ユーザ宛のメールを拒否します。
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[明日の予定]
Prototype EVEでリリース当初調査した項目は46項目あり、本日はその中の1/3の項目の調査結果を報告させていただきました。現在のところ、旧main.cfで調査し利用した項目については、すべて新main.cfに記述があり利用できそうです。残りは明日以降報告させていただきます。加えて、「Ubuntu サーバー徹底構築」で利用している項目も同様に調査します。その後リリースとなります。
では、また!
■Postfix : インストール/設定
https://www.server-world.info/query?os=Ubuntu_18.04&p=mail&f=1
■Postfix main.cf ファイルフォーマット
http://www.postfix-jp.info/trans-2.1/jhtml/postconf.5.html
■CentOS 7 の Postfix で独自ドメインの設定
https://qiita.com/bezeklik/items/438eadbdb06672f3c3b6
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