2008年02月16日
猫姫の舞踏 13
列車が走り出して数時間がたち、日も高くなってきた。
「ねぇ。。。おねぇちゃん。。。」
「ん? どうしたの?
朝早かったからちょっと眠い?」
「ううん・・・そうじゃなくてね・・・
おなかすいた・・・・」
「ぷっ
ブランったら食い気ばっかりねもぉ
・・・とはいえ、朝早かったから朝食もとって
なかったんだったね
しまったなぁ・・・
駅のお店もまだ開いてなかったし
なんにも買ってきてないわ
うわぁ、食べ物がないと思うとわたしもおなかすいちゃった
おもしろいもんね あははは」
「ちょっと おねぇちゃん!
笑い事じゃないわよ〜
このままじゃおなかすいて死んじゃうよぉ」
ブランはほっぺをふくらませて抗議している。
食べ物がからむとかなり本気でイライラするらしい。
「だって、ないんだものしょうがないじゃない
んとね・・・あと2時間もしたら大きな駅につくから
そこだと停車時間も長いし、なにか食べ物買いましょう」
「やだもぉぉぉ
2時間もなんてガマンできないよぉ」
ブランは涙さえ浮かべ始めている。
「そんなこと言っても・・・・
どうしようもないわよ、ガマンしなさい」
「ぅぅ・・・地獄だ・・・・」
「はい、おじょうさんたち
そんなことだと思ってちゃーんと用意してあるよ!
おいしいお弁当はいかがかなぁ〜」
ノアールの後ろの座席から突然聞き覚えのある男の声が聞こえてきた。
そして、大きな弁当箱がふたつ、ふたりの前に差し出された。
(キリン)