2013年01月05日
日曜京都〜第47回日刊スポーツ賞シンザン記念(GV)
ひところの不調は完全に霧消し、ここに来て俄然「春最大の出世レース」となったシンザン記念が今週の京都のメイン。
では、今年はタニノギムレット(父ブライアンズタイム)、オルフェーヴル(父ステイゴールド)、ジェンティルドンナ(父ディープインパクト)などに代表される、その世代のトップたりうる3歳馬が果たして出走するのか、というのが最大のポイントとなる。
ここに来てにわかに最も注目されるステップレースのひとつに数えられるようになったシンザン記念、ではなぜ以前はあれほど「勝ち馬が出世しない」などと揶揄されるほどの低調なレベルのレースだったのだろう?
もちろんこれは偶然ではない。
近年の外国からの輸入種牡馬(特にサンデーサイレンスをはじめとするヘイルトゥリズン系)のスピード能力の高さ、そして府中コースをはじめとする馬場の改良(もしくは「改悪」)が原因となって、特に日本のチャンピオンディスタンスの代表である「府中芝2400m」をはじめ、特に府中で行われるレースは、それほど底力が問われなくなってきているというのが大きい。
もちろんジェンティルドンナの能力は十分に認めるものの、同じ「1着」でも同世代の牝馬相手に苦しんだ春秋の阪神、京都に比べれば、府中で行われた春秋の2戦はケタ違いの威力を発揮して見せた。
京都外回りのマイル戦はそれほど速い流れにはならず、しかも直線は平坦、この時期のシンザン記念を勝った当時とは、クラシック自体の意味合いがまるで異なるようになってきたのだ。
底力を問うクラシックではなく、単純なスピード能力を問うのが現代のクラシック。
それがいいのか悪いのかはそれぞれの判断に任せるとして、それを十分理解してここで勝ち負けをしたいと考える陣営こそ、この混戦レースで頭ひとつ抜けることになるのではないか。
それと、従来のスピード競馬はとみに「早熟タイプ」の活躍が目立ってきたが、オルフェーヴルにしろジェンティルドンナにしろ、シンザン記念を勝ち負けしていたころ、「とてもではないがクラシックは・・・」という声が依然大きかったのである。
ところが、この2頭の成長力は私たちの想像をはるかに超えるレベルであったことは周知のとおり――今年も「化ける馬」を探したい。
土曜のまもなく正午という時間帯では13番人気の牝馬ヒシアメジスト(2枠3番)に注目している。
正直言って、京都のマイルというタイプではないかな・・・という印象もあるが、だいぶ身体が緩かった3着のデビュー戦からは、これは相当成長しそうな雰囲気があった。
牝馬限定の新馬で、しかもダート2戦を使って初芝のここがいきなり強敵だから評価は当然低いが、だったら少し大胆な競馬をするチャンスでもある――この馬は坂の手前から動いていったほうが持ち味が生きるのではないか。
藤田騎手はそういう乱暴な競馬はしないとは思うが、おそらくこの2戦の内容から、ダート戦だったとは言え、内心かなり色気があるはず。
好枠を生かす積極的な競馬に期待したい。
エルコンドルパサーの肌にゴールドアリュールという、確かにいかにもダート適性が高そうな配合ではあるが、ゴールドアリュール自身、良績のない芝、しかもなんとあのダービーで5着という力があった。
エルコンドルパサーの成長力、そしてヒシアメジスト自身の走法から見ても、芝でやれてまったく不思議はない。
相手は岩田騎手に乗り替わってきたネオウィズダム(3枠6番)。
こちらはニジンスキー系のグレープツリーロード牝馬にネオユニヴァースという、これも素軽さよりもむしろタフな成長力が期待できる配合。
前走はあの厳しい流れを、柴田善臣騎手としては珍しく超強気な競馬で、さすがにネオウィズダムにとっては少し気の毒な競馬になってしまった印象。
ただ、大ベテランの善臣ジョッキーがあれだけ厳しい要求をしたくらいだから、ポテンシャルは相当なのではないか。
そして単穴は、今回ルメールに手が戻るアルバタックス(4枠8番)、これは人気サイドでも買う。
これはかなり首が高い走法で、スローの切れ味勝負になったときに平坦な京都で一気に伸びてきそう。
フジキセキの肌にキングカメハメハだから、「キングマンボ×サンデー」という、いかにもクラシックを意識した、近年でもっともポピュラーな配合。
押さえは人気でも2戦2勝のタマモベストプレイ(3枠5番)、この一族はみなコンスタントに走るだけに、この馬も・・・という感じ。
それから全然人気のないところでは、ヘイルトゥリズンのクロスがあるサイモンラムセス(4枠7番)、これはデビュー戦でタマモベストプレイに敗れていたが、続く未勝利戦で大幅に時計短縮していただけに要注意。
あとは内田騎手のカオスモス(7枠14番)、三浦騎手で大外に入ったアットウィル、川田騎手に戻ったエールブリーズ(2枠4番)あたりまで手を広げたい。
人気が予想されるエーシントップ(1枠2番)、これはもちろん能力的に十分やれる下地はあるものの、ここは「先を意識して・・・」というテーマなので、そういうタイプではないという理由で評価を下げることにする。
良い子のみなさんはちゃんと買ってください。
◎ ヒシアメジスト
〇 ネオウィズダム
▲ アルバタックス
△ タマモベストプレイ
△ サイモンラムセス
△ カオスモス
△ アットウィル
△ エールブリーズ
では、今年はタニノギムレット(父ブライアンズタイム)、オルフェーヴル(父ステイゴールド)、ジェンティルドンナ(父ディープインパクト)などに代表される、その世代のトップたりうる3歳馬が果たして出走するのか、というのが最大のポイントとなる。
ここに来てにわかに最も注目されるステップレースのひとつに数えられるようになったシンザン記念、ではなぜ以前はあれほど「勝ち馬が出世しない」などと揶揄されるほどの低調なレベルのレースだったのだろう?
もちろんこれは偶然ではない。
近年の外国からの輸入種牡馬(特にサンデーサイレンスをはじめとするヘイルトゥリズン系)のスピード能力の高さ、そして府中コースをはじめとする馬場の改良(もしくは「改悪」)が原因となって、特に日本のチャンピオンディスタンスの代表である「府中芝2400m」をはじめ、特に府中で行われるレースは、それほど底力が問われなくなってきているというのが大きい。
もちろんジェンティルドンナの能力は十分に認めるものの、同じ「1着」でも同世代の牝馬相手に苦しんだ春秋の阪神、京都に比べれば、府中で行われた春秋の2戦はケタ違いの威力を発揮して見せた。
京都外回りのマイル戦はそれほど速い流れにはならず、しかも直線は平坦、この時期のシンザン記念を勝った当時とは、クラシック自体の意味合いがまるで異なるようになってきたのだ。
底力を問うクラシックではなく、単純なスピード能力を問うのが現代のクラシック。
それがいいのか悪いのかはそれぞれの判断に任せるとして、それを十分理解してここで勝ち負けをしたいと考える陣営こそ、この混戦レースで頭ひとつ抜けることになるのではないか。
それと、従来のスピード競馬はとみに「早熟タイプ」の活躍が目立ってきたが、オルフェーヴルにしろジェンティルドンナにしろ、シンザン記念を勝ち負けしていたころ、「とてもではないがクラシックは・・・」という声が依然大きかったのである。
ところが、この2頭の成長力は私たちの想像をはるかに超えるレベルであったことは周知のとおり――今年も「化ける馬」を探したい。
土曜のまもなく正午という時間帯では13番人気の牝馬ヒシアメジスト(2枠3番)に注目している。
正直言って、京都のマイルというタイプではないかな・・・という印象もあるが、だいぶ身体が緩かった3着のデビュー戦からは、これは相当成長しそうな雰囲気があった。
牝馬限定の新馬で、しかもダート2戦を使って初芝のここがいきなり強敵だから評価は当然低いが、だったら少し大胆な競馬をするチャンスでもある――この馬は坂の手前から動いていったほうが持ち味が生きるのではないか。
藤田騎手はそういう乱暴な競馬はしないとは思うが、おそらくこの2戦の内容から、ダート戦だったとは言え、内心かなり色気があるはず。
好枠を生かす積極的な競馬に期待したい。
エルコンドルパサーの肌にゴールドアリュールという、確かにいかにもダート適性が高そうな配合ではあるが、ゴールドアリュール自身、良績のない芝、しかもなんとあのダービーで5着という力があった。
エルコンドルパサーの成長力、そしてヒシアメジスト自身の走法から見ても、芝でやれてまったく不思議はない。
相手は岩田騎手に乗り替わってきたネオウィズダム(3枠6番)。
こちらはニジンスキー系のグレープツリーロード牝馬にネオユニヴァースという、これも素軽さよりもむしろタフな成長力が期待できる配合。
前走はあの厳しい流れを、柴田善臣騎手としては珍しく超強気な競馬で、さすがにネオウィズダムにとっては少し気の毒な競馬になってしまった印象。
ただ、大ベテランの善臣ジョッキーがあれだけ厳しい要求をしたくらいだから、ポテンシャルは相当なのではないか。
そして単穴は、今回ルメールに手が戻るアルバタックス(4枠8番)、これは人気サイドでも買う。
これはかなり首が高い走法で、スローの切れ味勝負になったときに平坦な京都で一気に伸びてきそう。
フジキセキの肌にキングカメハメハだから、「キングマンボ×サンデー」という、いかにもクラシックを意識した、近年でもっともポピュラーな配合。
押さえは人気でも2戦2勝のタマモベストプレイ(3枠5番)、この一族はみなコンスタントに走るだけに、この馬も・・・という感じ。
それから全然人気のないところでは、ヘイルトゥリズンのクロスがあるサイモンラムセス(4枠7番)、これはデビュー戦でタマモベストプレイに敗れていたが、続く未勝利戦で大幅に時計短縮していただけに要注意。
あとは内田騎手のカオスモス(7枠14番)、三浦騎手で大外に入ったアットウィル、川田騎手に戻ったエールブリーズ(2枠4番)あたりまで手を広げたい。
人気が予想されるエーシントップ(1枠2番)、これはもちろん能力的に十分やれる下地はあるものの、ここは「先を意識して・・・」というテーマなので、そういうタイプではないという理由で評価を下げることにする。
良い子のみなさんはちゃんと買ってください。
◎ ヒシアメジスト
〇 ネオウィズダム
▲ アルバタックス
△ タマモベストプレイ
△ サイモンラムセス
△ カオスモス
△ アットウィル
△ エールブリーズ
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