2013年04月12日
土曜阪神〜第18回アンタレスS(GV)/土曜中山〜第15回中山GJ(J・GT)
日曜の皐月賞に先駆けて行われる重賞ふた鞍が土曜日の東西メインに組まれている。
まずは西、阪神ダート1800m戦のアンタレスステークスから見ていくことにしよう。
注目は、当ブログと、そしてJRA賞でともに昨年の最優秀ダートホースの称号を得たニホンピロアワーズ、別定の59kgで今年の緒戦を迎える。
ニホンピロアワーズは4枠8番に入った。
昨年のジャパンカップダートは本当に強い競馬で、久しぶりに感動するレースだった。
休み明けでも59kgでも、あれだけの競馬を見せられてしまったらもう仕方がないところ。
この馬はどうしたって中心視せざるを得ない。
しかし、名コンビの酒井学騎手は常々このニホンピロアワーズという馬の難しさを口にしている。
酒井騎手の技量云々ではなく、「難しい馬」なのだろう。
タイプ的にはどこかゴールドシップと似たところがある。
あまり本気で走ることを好まないタイプなのかもしれないし、この馬もずいぶんハデにソラを使うところがある。
斤量が重いからとか休み明けだからとか、そういうマイナスはまず考えられない。
力関係だけで言えば、60kgを背負ってもまず負けないはずである。
ただ、休み明けの分、多少人馬の呼吸が合わないケースも想定に入れたい。
いかにも苦しい理屈ではあるが・・・
今回注目したいのが、長欠明けのオーブルチェフという馬。
こちらは横山典弘騎手で4枠7番から一発を狙う。
前走は川崎の交流G1である全日本2歳優駿、毎年JRAの馬が勝つと決まっているかのようなレースであるが、現在4歳になったオーブルチェフも全日本2歳優駿を勝ちあがり、これからというときの骨折に見舞われて、ここでようやく復帰が叶った。
もちろん、普通で考えれば、いきなりでこの相手だから当然厳しいはず。
ただ、この馬、仕上がりの早い外国産馬という以上に、実に奥がある血統である。
父・マリブムーンは、日本でもおなじみのエーピーインディの直仔だから、もちろん仕上がりは早いタイプ。
しかしこのマリブムーン自身は、競走馬としては結果を残すことができず、オーナーの意向で無理やり種牡馬になったようなところがあり、それでも年を重ねるごとに名種牡馬への道を自分で切り開いていった、そんな「苦労人」である。
お母さんの系統では3代父のキュアザブルースがいて、さらにさかのぼれば「セクレタリアトの4×4」というクロスがあり、いかにも成長力、底力を伝えていそうな血統背景にある。
エーピーインディやダンチヒ、ヘイルトゥリーズンのクロスなどは日本では見飽きたような血統ではあるが、オーブルチェフはそれ以上に成長力に勝るのではないか・・・という、とても苦しい読みにした。
相手はニホンピロアワーズで文句なし。
ここを使われるということは、今年はいよいよ帝王賞にチャレンジということになるのだろう。
ただ、やはり「難しい馬」であることは間違いなく、対抗どまり。
そして単穴は、目黒記念2着や、宝塚記念でも好走実績があるハートビートソングにした。
ポテンシャルの高さはここに入っても負けていない。
本来芝向きだとは思うが、屈腱炎を抱えているだけに、あまり無理はしたくない。
しかしダートなら思い切り走れる可能性大。
あとは、追い込み脚質の割にはへたに外を回されたくないフリソが内枠を引いて穴っぽい雰囲気があるし、他はもう人気どころで、力をつけているホッコータルマエ、しぶといバーディバーディ、締まったダートで走るナイスミーチューも最終週ならチャンスだし、前走のマーチステークスで連勝が止まったジョヴァンニまで押さえたい。
◎ オーブルチェフ
〇 ニホンピロアワーズ
▲ ハートビートソング
△ フリソ
△ ホッコータルマエ
△ バーディバーディ
△ ナイスミーチュー
△ ジョヴァンニ
そして、中山グランドジャンプについても簡単に見ていこう。
中山GJは土曜中山の「メイン」に組まれているので、お間違いのないよう。
昨年のこのレースの覇者・マジェスティバイオが脚部不安を発症し、昨年末の中山大障害を勝っていたマーベラスカイザーは骨折と、毎年多くても2頭しか出ないGTジャンパーがどちらも出走できずということで、メンバーを見るとここはやや小粒になってしまった印象も正直ある。
そして、昨年はどちらも「2着」だったバアゼルリバーにはいよいよ最大のチャンスが巡ってきた感もある。
その代わりと言ってはナニであるが、ここには久々になる外国馬のブラックステアマウンテンが出走するということで、こちらにもいきなりチャンスが巡ってきている。
しかし、忘れてもらってはこまるのが、すでに中山GJを優勝しているマイネルネオスだろう。
状態云々は考えても仕方がない。
屈腱炎を抱えているだけに、満足な調整ができないようなところもあるが、ここはおそらくラストという気持ちで陣営は仕上げてきただろう。
無事出走にこぎつけたのであれば、「昔強かった馬」に大逆転の期待を託したい。
相手は、かなりタフな馬場だった阪神で勝ちあがったシゲルジュウヤク。
大障害コースは初めてになるが、この馬はこのメンバーでは意外と一番合っていそう。
そして単穴はセイエイ、押さえはハクサン、リキアイクロフネ、もちろんバアゼルリバー、ナリタシャトル、そして、不良馬場になったら、もう1頭のこのレースの勝ち馬であるメルシーモンサンの評価を上げたい。
とにかくみな無事に回って来い!
◎ マイネルネオス
〇 シゲルジュウヤク
▲ セイエイ
△ ハクサン
△ リキアイクロフネ
△ バアゼルリバー
△ ナリタシャトル
重注 メルシーモンサン
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