成立しましたね。
それにしても、マスコミがこの件に対してそんなに取り上げて
いないように思うのですが、みなさんもそう感じませんか?
コロナ問題に気がとられて、あんまり関心がいかないのかもね。
だけど、実はこの改革法案、大変大事な問題が含まれているんですよ。
それでなくても、年金不安が増している中で「年金改革法案」が成立
したにもかかわらず、このニュースがそれほど大きくは伝えられてない
ような気がしてならないのですがね。
それで、あえてブログで注意喚起のつもりで取り上げたいと思いました。
今回の改革法案は厚生年金の加入対象となるパートなどの
短時間労働者の範囲拡大や、年金の受給開始年齢を75歳まで
繰り下げ可能にすることなどが柱らとされていて、実は受給者に
とって大変重要な問題が含まれているんですよね。
受給者個人にとって最も関心な点の一つは、年金を受け取り始める
年齢の選択肢が60歳から75歳までに広がるという点だと思います。
要するに、年金の支給開始年齢は原則として65歳ですが、60歳からの
繰り上げ受給と繰り下げ受給は70歳までとされていたのが、改正により
繰り下げ受給が75歳まで拡大されたのです。
もし、75歳で受給を始めると65歳からの受給開始より、月額で最大
84%の年金増になるとのことです。
ただ問題は生涯の年金受給総額で考えれば、必ずしも増額になるとは
限らないんですよね。
75歳から年金を受給開始した場合、受給総額が70歳から開始した場合の
受給総額を上回るのは、およそ91歳以上まで生存した場合なんですよね。
また、年金が増額されることで所得税や社会保険料の負担が増えて、
手取りにすると84%増にはならない場合が十分にあるのです。
しかも、医療や介護の自己負担額が上がる可能性も念頭に置いて
考えると、逆に実際の受給額は下がることもあり得るのです。
ある推算によると75歳からの受給を選んだ場合、生涯の年金受給額は
約350万円も減るらしいですよ。
なので、文面通りに受け止めては大きな過ちをおこすことになりかねない
のです。
くれぐれも慎重に判断すべきではないでしょうか。
そもそも、91歳まで生存できるかどうかも微妙ですしね。
まあ、現在でも繰り下げ受給を選択している人は1%強にとどまっている
そうなので、実際に75歳まで繰り下げて受給しようとする人は、
そう多くはいないと思いますけどね。
いずれにしても、今回の「年金改革法案」を見逃してはいけないと思いますね。
参考になれば幸いです。
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