2018年02月20日
2018年2月21日18:30発表ー英国1月集計分雇用統計(結果検証済)
T.事前投稿
ブログの日時は事前投稿日となっています。指標発表後に事後投稿し、その日時は「U.事後検証」のタイトル行付近に記載しています。
本指標の反応分析はこちらに詳述しています。下記詳述する今回の取引方針は、この分析結果に基づきます。
この夜、翌22日04:00にFOMC議事録が公表されます。そのため、USDJPYやGBPUSDは指標結果がどうあれあまり動けず、動いても戻す展開と予想しています。その結果、GBPJPYの反応も一時的なものに留まると思われ、ポジション長持ちを避けたいと思います。
本指標自体のトレンドは、失業保険申請件数が直近5か月に亘って弱い増加傾向となっています(失業保険受給者が少しずつ増えている状況)。平均所得は直近2か月は+2.5%でした。以前ほどではないにせよ、高い水準が続いたことになります。失業率は、直近5か月連続して4.3%に留まっています。
対して、今回の市場予想は全体的にほぼ前回同様となっています。
今回発表の要点は下表の通りです。
事前差異(市場予想ー前回結果)判別式は、−1✕申請件数増減の事前差異[万人]+10✕平均所得の事前差異[%]−5✕失業率の事前差異[%]、です。この判別式の解の符号(プラスが陽線、マイナスが陰線)と直前10-1分足の方向一致率は69%となっています。
今回発表分は、失業保険申請件数は1月集計分、失業率と平均所得は12月集計分です。失業保険申請件数が1か月先に発表され、前述の通り、失業保険申請が5か月連続で増加しているものの、平均所得が増加し、失業率増加がまだ起きていません。
11月のCPI前年比は+3.1%、12月のそれは+3.0%だったので、今回の平均所得が+2.5%以上なら、物価上昇と平均所得の伸び率の差が縮小したことになります。
前掲の詳細分析結果に基づくシナリオは以下の通りです。
- 直前10-1分足は、事前差異がプラスのときだけロングをオーダーし、利確/損切の目安を5pipsとします。
- 直前1分足は、陽線側に2pips跳ねたら逆張りでショートをオーダーし、利確/損切の目安は2・3pipsとします。
- 指標発表を跨ぐポジションは、直前10-1分足が陽線で、直前1分足が陰線(で終わりそうな場合)のとき、指標発表直前にロングをオーダーし、指標発表直後の跳ねで利確/損切することにします。
- 指標発表後の追撃は、直後1分足と直後11分足との方向一致率は80%で、その80%の方向一致時だけに注目したとき、直後1分足跳幅を直後11分足跳幅が超えて反応を伸ばしたことは64%であることを参考にすると良いでしょう。
これでは、安易に追撃ポジションを取ることはできません。そして、指標発表から1分を経過すると、直後1分足終値を超えて直後11分足終値が伸びていたことが46%しかありません。
指標発表後の反応が伸びるか伸びないかはほぼ半々ですから、それでも追撃ポジションを取るなら、長持ちを避けて、様子を見ながら短期取引の繰り返しで行うべきでしょう。 - もし直後1分足跳幅が40pips以上に達したら、なるべく早く追撃に参加しても、直後11分足の終値がつく頃まで更に反応を伸ばしがちです。
pips平均でなく回数を見てみると、直後1分足跳幅が40pips以上だったときに、直後1分足終値よりも直後11分足終値が伸びていたことは、11回のうち8回(73%)です。
この場合、追撃は徹底です。
以上
U.事後検証
以下は、2018年2月21日20:30頃に追記しています。
指標結果と反応を纏めておきます。
指標発表結果は、失業保険申請件数が前回結果・市場予想を下回り、失業率は4.4%に悪化しました。平均所得は前回同値で市場予想通りでした。申請件数は昨日から本日にかけて、市場予想が修正されていたようです。
反応は陰線となり、事後差異判別式の解の符号がマイナス(△2.1)のため、これは過去の傾向に照らして素直な反応だと言えます。
申請件数が減少した点では良い結果だったものの、失業率の悪化が影響しました。
事後差異判別式は、ー1✕申請件数鵜事後差異[万人]+30✕平均所得事後差異[%]ー30✕失業率事後差異[%]、なので、失業率の0.1%下ブレは申請件数の3万人上ブレでないとキャンセルできません。今回の申請件数は市場予想に対して0.95万人しか改善していないので、陰線となった訳です。
事前分析結果を検証しておきます。
- 直前10-1分足は、事前差異がプラスのときだけロングをオーダーするつもりでした。
今回の事前差異は、申請件数が指標発表前に修正されていたものの、それでもマイナスのままだったので、取引は見送りました。事前差異がマイナスのときショートをオーダーする予定がなかった点は、まぁ評価できます。 - 直前1分足は、陽線側に2pips跳ねたら逆張りでショートをオーダーし、利確/損切の目安は2・3pipsとしていました。
結果は11pipsの陽線側への跳ねで、完全に分析を外しました。損切目安が小さかったことが幸いでした。 - 指標発表を跨ぐポジションは、直前10-1分足が陽線で、直前1分足が陰線(で終わりそうな場合)のとき、指標発表直前にロングをオーダーし、指標発表直後の跳ねで利確/損切するつもりでした。
今回は、直前10-1分足こそ陽線だったものの、直前1分足は陰線となりませんでした。よって、取引を見送りました。 - 指標発表後に追撃ポジションを取るなら、長持ちを避けて、様子を見ながら短期取引の繰り返しで行うべき、としていました。
これは評価が難しいところです。指標発表から1〜2分こそ陰線側に振れたものの、2分後からは一旦ほぼ半値戻しとなりました。その後は上下動しながら少しずつ陰線側に反応を伸ばしました。
どのタイミングでポジションを取るかで明暗を分けたでしょう。
取引結果を下表に纏めます。
最後の追撃で戻しを待てずに失敗しました。損切せずに、あと3・4分待てば良かったようですが、それは結果論です。
次回本指標の発表は3月21日18:30に行われます。
以上
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