2017年07月18日
豪州雇用統計発表前後のAUDJPY反応分析(2017年7月20日10:30発表結果検証済)
以下、「T.調査・分析」を事前投稿し、「U.結果・検証」を事後投稿しています。ブログの日付は事前投稿日となっています。指標発表後に事後投稿し、その日時は「U.結果・検証」のタイトル行付近に記載しています。
2017年7月20日10:30に豪州雇用統計が発表されます。今回発表は2017年6月の集計結果です。
今回の市場予想と前回結果は次の通りです。市場予想は本記事投稿時点の値です。
本指標の特徴は以下の通りです。
調査・分析結果は以下の通りです。
以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます
以上の詳細ないしは論拠は、以下の「T.調査・分析」に記しています。
公開情報や既出情報に基づく調査を行い、過去の指標と反応の関係を比較分析しています。方向に関する的中率に比べ、程度に関する的中率は残念ながら低いというのが実情です。利確・損切の目安は、過去平均値を最近の反応の大小と見比べて感覚的に微修正しています。
新規雇用者数の調査は、事業者の給与支払い帳簿を基に集計したものです。指標の良し悪しを見る上で、豪州人口が自然増であることや毎月の離職者も存在することを踏まえると、+1万人ぐらいが中立的な数字ではないでしょうか。同時に、常勤雇用者数・労働参加率・失業率も発表されています。
豪統計局が翌月中旬に発表しています。
本指標に関する調査期間と、過去の反応程度・分布を下表に纏めておきます。
過去平均で、直後1分足値幅が28pips、直後11分足値幅は30pipsに達しています。指標発表直後の跳幅は過去平均で37pipsあり、86%の事例で18pipsを超えています。大きく反応する指標なので、発表時刻を跨いでポジションを持つには注意が必要です。
新規雇用者数のグラフは、市場予想後追い型の可能性があります。確認しておきましょう。
市場予想と発表結果の大小関係が前回と入れ替わった回数は、過去13回(46%)です。グラフを見て下降基調や上昇基調が見受けられても、この入れ替わりが50%から離れていなければ、市場予想後追い型として決め打ちでポジションを取ることはできません。
よって、新規雇用者数は市場予想後追い型とは言えません。
失業率のグラフは、市場予想後追い型の可能性があります。これも確認しておきましょう。
市場予想と発表結果の大小関係が前回と入れ替わった回数は、過去11回(39%)です。これは、前回発表時に発表結果が市場予想を下回っていると、今回も発表結果が市場予想を下回る確率が61%ということです。
よって、失業率は市場予想後追い型と言っても良いものの、61%という期待的中率なら他の情報を参考にした方が良さそうです。
過去の発表結果と市場予想を下図に一覧します。下図は発表結果と市場予想をプロットしています。そして、発表結果は後に修正値が発表されても、このグラフでは修正していません。
発表される各項目毎の反応方向への「影響の強さ」を下表に示しておきます。なお、ここでいう「影響の強さ」とは、事後差異(発表結果ー市場予想)と直後1分足の方向一致率が高くなることを指しています。但し、必ずしも最も影響が強くなるようには各係数を求めていません。
上表から、常勤雇用者数と労働参加率は反応方向に影響をほぼ与えていません。失業率△1%につき新規雇用者数は+2.5万人で、互いの影響が相殺されています。
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示します。
まず、直前10-1分足は、過去平均跳幅が9pips、過去平均値幅が6pipsです。
跳幅が平均値の1.5倍にあたる14pips以上だったことは、過去3回(%)あります。
この3回の直前10-1分足と直後1分足の方向は1回しか一致(33%)していません。そして、この3回の直後1分足跳幅の平均は37pipsで、これは直後1分足の過去全平均37pipsと同じです。
つまり、まれに直前10-1分足の反応が大きく(14pips以上)なっても、それが直後1分足の反応の大きさや方向を示唆している訳ではありません。慌てて追いかけないように気を付けましょう。
次に、直前1分足は、過去平均跳幅が8pips、過去平均値幅が5pipsです。
跳幅が12pips以上だったことは過去6回(21%)あります。この6回の直後1分足跳幅の平均は42pipsで、これは直後1分足の過去全平均37pipsをやや上回っています。また、この6回の直前1分足と直後1分足の方向が一致したことは0回です。
つまり、直前1分足が大きく動いたとき(12pips以上)は、指標発表直後の反応はやや大きく、直後1分足の反応方向はその逆になったことしかありません。
そして、直後1分足は、過去平均跳幅が37pips、過去平均値幅が28pipsです。
過去平均の37pipsを超えたことは41%あり、その半分の18pipsを超えたことは86%に達しています。大きく反応する指標なので、発表時刻を跨いでポジションを持つことは慎重になる必要があります。
直後11分足は、過去平均跳幅が43pips、過去平均値幅が30pipsです。
平均値を見る限り、直後1分足終値に比べて、直後11分足の跳幅は15pips以上大きく、値幅平均は2pips以上大きくなっています。単なる差でなく「以上」と記したのは、これら平均値が直後1分足と直後11分足が反転したことも含めた平均となっているためです。
ともあれ、直後1分足値幅平均に比べ、直後11分足跳幅平均が15pips以上もあるので、指標発表から1分以内に追撃を始め、直後1分足終値がついて以降に利確が狙えます。
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。詳細は「反応性分析」をご参照願います。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。詳細は「反応一致性分析」をご参照願います。
指標一致性分析は、指標の前回結果と市場予想の差(事前差異)と、発表結果と市場予想の差(事後差異)と、発表結果と前回結果の差(実態差異)を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。詳細は「指標一致性分析」をご参照願います。
反応性分析の結果を下表に示します。
指標結果への反応が最も素直に現れがちな直後1分足跳幅は、過去平均で37pipsに達しています。そして、この平均値を超えたことが41%あります。本指標は大きく反応しがちです。
直後1分足と直後11分足との方向一致率は82%です。そして、その82%の方向一致時だけを取り上げて直後1分足と直後11分足とを比較すると、跳値同士・終値同士で反応が伸びたことは各65%・70%です。但し、直後1分足終値がついた時点で考えると、その時点から反応が伸び続けて直後11分足終値が直後1分足終値を超える確率は57%とやや見劣りします。
つまり、本指標での取引は、反応方向を確認したら早期参加し、直後1分足終値がついたら利確のタイミングを探りましょう。
次に、反応一致性分析の結果を下図に示します。
直前1分足は陰線率が89%、直後1分足は陽線率が72%となっています。偏りに特徴があり、この特徴によって、直前1分足と直後1分足の方向一致率は22%(不一致率78%)にも達しています。本指標では、取引参加者が発表直前に不利なポジションを解消しがちな傾向が窺えます。
そして、直後1分足と直後11分足の方向一致率が82%に達しているということは、追撃徹底に適した指標だと言えるでしょう。
最後に、指標一致性分析の結果を下図に示します。
事前差異はローソク足の方向を示唆していません。
事後差異は直後1分足や直後11分足との方向一致率が高く、本指標が発表結果の良し悪しに素直に反応することを示しています。
そして、直前1分足との方向一致率が30%(不一致率70%)は、発表結果が市場予想を上回るか下回るかを、直前1分足の方向と逆と示唆していることになります。
巻頭箇条書きのシナリオの項をご参照願います。
以下は2017年7月20日14時頃に追記しています。
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
結果は、失業率・新規雇用者数ともに前回結果より悪化しました。
反応は大きな陽線で、指標結果に対し方向が不一致となりました。
新規雇用者数は市場予想を下回ったにも関わらず、こうした反応になったことに意味があるのか解釈が難しいところです。
あえて意味づけをすれば、失業率が市場予想と同じで、新規雇用者数は市場予想を僅かに下回ったものの前月より増加しています。そして、常勤雇用者数が僅かに増えています。失業率が低下し、新規の雇用者の増加ペースが減ったものの、常勤者雇用が増えたと考えれば、確かに陽線での反応もおかしくありません。
ECBの記事を書いていて、また取引時間を逃してしまいました。
事前調査分析内容を、以下に検証します
取引はできなかったものの、シナリオで取引を検証しておきます。
つまり、今回は完全に分析を外していたことになります。
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
2017年7月20日10:30に豪州雇用統計が発表されます。今回発表は2017年6月の集計結果です。
今回の市場予想と前回結果は次の通りです。市場予想は本記事投稿時点の値です。
本指標の特徴は以下の通りです。
- 反応程度はかなり大きく、過去86%は指標発表直後に19pips以上跳ねています。
- 反応方向には特徴的な偏りがあり、
- 追撃はその偏りを利用して徹底すべきです(確率的には)。
調査・分析結果は以下の通りです。
- 本指標には次の特徴があります。
(1) 発表項目のうち、反応方向への影響があるのは、失業率と新規雇用者数です。それらの反応への影響力は、失業率△1%につき新規雇用者数は+2.5万人で互いに相殺されます。
(2) 直前1分足の陰線率は89%とかなり偏っています。そして、直後1分足は陽線率が72%で、直前1分足との方向一致率が22%(不一致率78%)となっています。更に、直後11分足は直後1分足との方向一致率が82%と高くなっています。
つまり、直前1分足が陰線なら、直後1分足が陽線となる可能性が高く、その後も反応を伸ばしがちです。直前1分足が陰線なら、追撃徹底です。
(3) 失業率は、市場予想後追い型と言えます。前回は発表結果が市場予想を下回っていたので、今回も同様の大小関係となる期待的中率は61%です。 - 過去のローソク足を見る限り、何点か予め知っておいた方が良いポイントがありました。
(1) まれに(頻度10%程度)、直前10-1分足の反応が大きく(14pips以上)動くことがあります。けれども、この動きは直後1分足の反応の大きさや方向と関係ありません。慌てて追いかけないように気を付けましょう。
(2) まれに(頻度21%)、直前1分足が大きく(12pips以上)動くことがあります。このとき、指標発表直後の反応はやや大きく、直後1分足の反応方向は過去の事例(6例)で全て直前1分足の逆方向になっています。
(3) 直後1分足は、過去平均跳幅が37pips、過去平均値幅が28pipsです。過去平均の37pipsを超えたことは41%あり、その半分の18pipsを超えたことは86%に達しています。大きく反応する指標なので、発表時刻を跨いでポジションを持つことは慎重になる必要があります。
(4) 過去平均値を見る限り、直後1分足終値に比べて、直後11分足の跳幅は15pipsと大きくなっています。この差が15pipsもあるなら、指標発表から1分以内に追撃を始め、直後1分足終値がついて以降に利確が狙えます。 - 市場予想と前回結果との大小関係はローソク足の方向を示唆していません。
事後差異(発表結果ー市場予想)は、直後1分足や直後11分足との方向一致率が高く、本指標が発表結果の良し悪しに素直に反応することを示しています。
そして、直前1分足との方向一致率が30%(不一致率70%)は、発表結果が市場予想を上回るか下回るかを、直前1分足の方向と逆と示唆していることになります。
以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます
- (1) 直前1分足は陰線と見込みます。
- (2) 直前1分足が陰線になりそうなら、指標発表直前に買ポジションを取ります。
- (3) 指標発表から1分以内に、反応方向に順張り追撃ポジションを取ります。
以上の詳細ないしは論拠は、以下の「T.調査・分析」に記しています。
T.調査・分析
公開情報や既出情報に基づく調査を行い、過去の指標と反応の関係を比較分析しています。方向に関する的中率に比べ、程度に関する的中率は残念ながら低いというのが実情です。利確・損切の目安は、過去平均値を最近の反応の大小と見比べて感覚的に微修正しています。
【1. 指標概要】
新規雇用者数の調査は、事業者の給与支払い帳簿を基に集計したものです。指標の良し悪しを見る上で、豪州人口が自然増であることや毎月の離職者も存在することを踏まえると、+1万人ぐらいが中立的な数字ではないでしょうか。同時に、常勤雇用者数・労働参加率・失業率も発表されています。
豪統計局が翌月中旬に発表しています。
本指標に関する調査期間と、過去の反応程度・分布を下表に纏めておきます。
過去平均で、直後1分足値幅が28pips、直後11分足値幅は30pipsに達しています。指標発表直後の跳幅は過去平均で37pipsあり、86%の事例で18pipsを超えています。大きく反応する指標なので、発表時刻を跨いでポジションを持つには注意が必要です。
新規雇用者数のグラフは、市場予想後追い型の可能性があります。確認しておきましょう。
市場予想と発表結果の大小関係が前回と入れ替わった回数は、過去13回(46%)です。グラフを見て下降基調や上昇基調が見受けられても、この入れ替わりが50%から離れていなければ、市場予想後追い型として決め打ちでポジションを取ることはできません。
よって、新規雇用者数は市場予想後追い型とは言えません。
失業率のグラフは、市場予想後追い型の可能性があります。これも確認しておきましょう。
市場予想と発表結果の大小関係が前回と入れ替わった回数は、過去11回(39%)です。これは、前回発表時に発表結果が市場予想を下回っていると、今回も発表結果が市場予想を下回る確率が61%ということです。
よって、失業率は市場予想後追い型と言っても良いものの、61%という期待的中率なら他の情報を参考にした方が良さそうです。
【2. 既出情報】
(2-1. 過去情報)
(2-1. 過去情報)
過去の発表結果と市場予想を下図に一覧します。下図は発表結果と市場予想をプロットしています。そして、発表結果は後に修正値が発表されても、このグラフでは修正していません。
発表される各項目毎の反応方向への「影響の強さ」を下表に示しておきます。なお、ここでいう「影響の強さ」とは、事後差異(発表結果ー市場予想)と直後1分足の方向一致率が高くなることを指しています。但し、必ずしも最も影響が強くなるようには各係数を求めていません。
上表から、常勤雇用者数と労働参加率は反応方向に影響をほぼ与えていません。失業率△1%につき新規雇用者数は+2.5万人で、互いの影響が相殺されています。
(2-2. 過去反応)
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示します。
まず、直前10-1分足は、過去平均跳幅が9pips、過去平均値幅が6pipsです。
跳幅が平均値の1.5倍にあたる14pips以上だったことは、過去3回(%)あります。
この3回の直前10-1分足と直後1分足の方向は1回しか一致(33%)していません。そして、この3回の直後1分足跳幅の平均は37pipsで、これは直後1分足の過去全平均37pipsと同じです。
つまり、まれに直前10-1分足の反応が大きく(14pips以上)なっても、それが直後1分足の反応の大きさや方向を示唆している訳ではありません。慌てて追いかけないように気を付けましょう。
次に、直前1分足は、過去平均跳幅が8pips、過去平均値幅が5pipsです。
跳幅が12pips以上だったことは過去6回(21%)あります。この6回の直後1分足跳幅の平均は42pipsで、これは直後1分足の過去全平均37pipsをやや上回っています。また、この6回の直前1分足と直後1分足の方向が一致したことは0回です。
つまり、直前1分足が大きく動いたとき(12pips以上)は、指標発表直後の反応はやや大きく、直後1分足の反応方向はその逆になったことしかありません。
そして、直後1分足は、過去平均跳幅が37pips、過去平均値幅が28pipsです。
過去平均の37pipsを超えたことは41%あり、その半分の18pipsを超えたことは86%に達しています。大きく反応する指標なので、発表時刻を跨いでポジションを持つことは慎重になる必要があります。
直後11分足は、過去平均跳幅が43pips、過去平均値幅が30pipsです。
平均値を見る限り、直後1分足終値に比べて、直後11分足の跳幅は15pips以上大きく、値幅平均は2pips以上大きくなっています。単なる差でなく「以上」と記したのは、これら平均値が直後1分足と直後11分足が反転したことも含めた平均となっているためです。
ともあれ、直後1分足値幅平均に比べ、直後11分足跳幅平均が15pips以上もあるので、指標発表から1分以内に追撃を始め、直後1分足終値がついて以降に利確が狙えます。
【3. 定型分析】
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。詳細は「反応性分析」をご参照願います。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。詳細は「反応一致性分析」をご参照願います。
指標一致性分析は、指標の前回結果と市場予想の差(事前差異)と、発表結果と市場予想の差(事後差異)と、発表結果と前回結果の差(実態差異)を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。詳細は「指標一致性分析」をご参照願います。
反応性分析の結果を下表に示します。
指標結果への反応が最も素直に現れがちな直後1分足跳幅は、過去平均で37pipsに達しています。そして、この平均値を超えたことが41%あります。本指標は大きく反応しがちです。
直後1分足と直後11分足との方向一致率は82%です。そして、その82%の方向一致時だけを取り上げて直後1分足と直後11分足とを比較すると、跳値同士・終値同士で反応が伸びたことは各65%・70%です。但し、直後1分足終値がついた時点で考えると、その時点から反応が伸び続けて直後11分足終値が直後1分足終値を超える確率は57%とやや見劣りします。
つまり、本指標での取引は、反応方向を確認したら早期参加し、直後1分足終値がついたら利確のタイミングを探りましょう。
次に、反応一致性分析の結果を下図に示します。
直前1分足は陰線率が89%、直後1分足は陽線率が72%となっています。偏りに特徴があり、この特徴によって、直前1分足と直後1分足の方向一致率は22%(不一致率78%)にも達しています。本指標では、取引参加者が発表直前に不利なポジションを解消しがちな傾向が窺えます。
そして、直後1分足と直後11分足の方向一致率が82%に達しているということは、追撃徹底に適した指標だと言えるでしょう。
最後に、指標一致性分析の結果を下図に示します。
事前差異はローソク足の方向を示唆していません。
事後差異は直後1分足や直後11分足との方向一致率が高く、本指標が発表結果の良し悪しに素直に反応することを示しています。
そして、直前1分足との方向一致率が30%(不一致率70%)は、発表結果が市場予想を上回るか下回るかを、直前1分足の方向と逆と示唆していることになります。
【4. シナリオ作成】
巻頭箇条書きのシナリオの項をご参照願います。
以上
2017年7月20日10:30発表
以下は2017年7月20日14時頃に追記しています。
U. 結果・検証
【5. 発表結果】
(5-1. 指標結果)
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
結果は、失業率・新規雇用者数ともに前回結果より悪化しました。
反応は大きな陽線で、指標結果に対し方向が不一致となりました。
新規雇用者数は市場予想を下回ったにも関わらず、こうした反応になったことに意味があるのか解釈が難しいところです。
あえて意味づけをすれば、失業率が市場予想と同じで、新規雇用者数は市場予想を僅かに下回ったものの前月より増加しています。そして、常勤雇用者数が僅かに増えています。失業率が低下し、新規の雇用者の増加ペースが減ったものの、常勤者雇用が増えたと考えれば、確かに陽線での反応もおかしくありません。
(5-2. 取引結果)
ECBの記事を書いていて、また取引時間を逃してしまいました。
【6. 分析検証】
(6-1. 分析検証)
事前調査分析内容を、以下に検証します
- 過去の傾向では、失業率と新規雇用者数が市場予想に比べて大きいか小さいかで反応が決まる傾向がありました。その点、今回は新規雇用者数が市場予想を下回ったのに陽線での反応ですから、分析を外したことになります。
確率上の問題なのか、分析方法の問題なのかは、まだ暫く様子を見ます。 - 直前1分足は陽線となり、分析を外しました。
直後1分足は陽線となり、これは過去の傾向と一致しました。 - 失業率は、市場予想後追い型と言えます。前回は発表結果が市場予想を下回っていたので、今回も同様の大小関係となる期待的中率は61%と捉えていました。結果は同値で判定なしです。
- 事後差異はマイナスなので、陽線での反応は分析を外したことになります。
(6-2. シナリオ検証)
取引はできなかったものの、シナリオで取引を検証しておきます。
- (1) 直前1分足は陰線と見込んでいました。結果は陽線で1〜2pipsの損切となっていた可能性があります。
- (2) 直前1分足が陰線になりそうなら、指標発表直前に買ポジションを取るつもりでした。
リアルタイムでチャートを見ていなかったものの、結果は直前1分足が陽線なのでポジションを取らなかったはずです。もし、指標発表直前に急に陽線に転じたのなら、この取引は20-30pipsの損切となっていたでしょう。 - (3) 指標発表から1分以内に、反応方向に順張り追撃ポジションを取るつもりでした。
これも、発表から2分後からポジションを取っていたなら、損切となっていた可能性が高い、と思われます。
つまり、今回は完全に分析を外していたことになります。
以上
ーーー注記ーーー
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
ーーー注記ーーー
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以上
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