2017年05月25日
日本物価指標「CPI(全国消費者物価指数)」発表前後のUSDJPY反応分析(2017年5月26日08:30発表結果検証済)
結果検証は6月1日以降になります。
以下、「T.調査・分析」を事前投稿し、「U.結果・検証」を事後投稿しています。ブログの日付は事前投稿日となっています。指標発表後に事後投稿し、その日時は「U.結果・検証」のタイトル行付近に記載しています。
2017年5月26日08:30に日本物価指標「CPI(全国消費者物価指数)」が発表されます。今回発表は2017年4月分の集計結果です。
本指標の要点を下表に整理しておきました。
次に、本指標発表前後にポジションを持つときのポイントを整理しておきます。
公開情報や既出情報に基づく調査を行い、過去の指標と反応の関係を比較分析しています。方向に関する的中率に比べ、程度に関する的中率は残念ながら低いというのが実情です。
コアCPIだけ見ておけば十分です。
以下の調査分析範囲は、2015年1月分以降前回までの27回分のデータに基づいています。
過去の市場予想と発表結果を示します。上図は全国CPI、下図は東京都区CPIです。
よく、東京都区CPIは全国CPIの先行指標だという解説があります。でも、これほどFX初心者を馬鹿にした解説はありません。
上2図を見比べると、確かにグラフは相似形で、横軸を見ると東京都区CPIの方が全国CPIよりも1か月先行しています。だからもし、他の市場参加者を差し置いて、東京都区CPIのデータを全国CPIのデータより僅か1分でも先に入手できるなら、インサイダー情報と言えなくもありません。
でもご安心を。
このふたつの指標は同時発表されるのです。だから「東京都区CPIは全国CPIの先行指標」という話は何の役にも立たないのです。
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示しておきます。
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。詳細は「反応性分析」をご参照願います。
直後11分足は、直後1分足との方向一致率が55%です。方向一致時に、直後1分足と直後11分足との跳値同士・終値同士を比較した反応伸長率は各60%・45%です。
本当に取引には向かない指標ですね。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。詳細は「反応一致性分析」をご参照願います。
直前10-1分足は、直後11分足との方向一致率が80%です。
また直前1分足は、直後1分足・直後11分足との方向一致率が各10%・30%(不一致率が90%・70%)です。
指標一致性分析は、指標の前回結果と市場予想の差(事前差異)と、発表結果と市場予想の差(事後差異)を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。詳細は「指標一致性分析」をご参照願います。
直前10-1分足は、事後差異(=発表結果ー市場予想)との方向一致率が29%(不一致率71%)です。つまり、直前10-1分足が陰線なら発表結果が市場予想を上回る可能性が高い訳です。がしかし、直後1分足の事後差異との方向一致率は各20%(不一致率80%)です。発表結果が市場予想を上回ると、直後1分足は陰線で反応しがちです。
こうした傾向を持ちがちな定性的な意義を考えるのも面倒なほど、因果関係は滅茶苦茶です。
以上の調査・分析結果に基づき、指標一致性分析で有意とする70%以上(30%以下)の関係は無視します。巻頭箇条書きに記したシナリオは、反応一致性分析の結果を反映したものです。
以下は2017年6月1日に追記しています。
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
それにしても反応しません。
取引していません。
取引に向かない指標であることに違いありません。
取引はしなかったものの、事前準備していたシナリオは次の通りです。
直後1分足は、反応一致性分析の結果、直前1分足との方向一致率が10%となっています。直前1分足と逆方向にポジションを取得すべき、と捉えていました。
結果は問題ありません。
また直後11分足は、直前10-1分足との方向一致率が80%です。そして、直前1分足との方向一致率が30%です。直前10-1分足と直前1分足が同じ方向に向くとき、その逆にポジションを取得したら良いでしょう。
結果は、直後11分足が同値終了のため、採点外です。
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以下、「T.調査・分析」を事前投稿し、「U.結果・検証」を事後投稿しています。ブログの日付は事前投稿日となっています。指標発表後に事後投稿し、その日時は「U.結果・検証」のタイトル行付近に記載しています。
2017年5月26日08:30に日本物価指標「CPI(全国消費者物価指数)」が発表されます。今回発表は2017年4月分の集計結果です。
本指標の要点を下表に整理しておきました。
次に、本指標発表前後にポジションを持つときのポイントを整理しておきます。
- まず、本指標で取引する上での注意点です。
通常、嫌になるぐらい動きません。取引には全く向かない指標です。CPIは日銀政策に関わるため定期的に内容推移を勉強するため、と割り切りましょう。 - 指標については次の通りです。
直後11分足は、直後1分足との方向一致率が55%です。方向一致時に、直後1分足と直後11分足との跳値同士・終値同士を比較した反応伸長率は各60%・45%です。
本当に取引には向かない指標ですね。 - シナリオは次の通りです。でもたぶん、取引しないでしょう。
(1) 直後1分足は、反応一致性分析の結果、直前1分足との方向一致率が10%です。直前1分足と逆方向にポジションを取得します。
(2) 直後11分足は、直前10-1分足との方向一致率が80%です。また、直前1分足との方向一致率が30%です。直前10-1分足と直前1分足が同じ方向に向くとき、その逆にポジションを取得します。
T.調査・分析
公開情報や既出情報に基づく調査を行い、過去の指標と反応の関係を比較分析しています。方向に関する的中率に比べ、程度に関する的中率は残念ながら低いというのが実情です。
【1. 指標概要】
コアCPIだけ見ておけば十分です。
【2. 既出情報】
以下の調査分析範囲は、2015年1月分以降前回までの27回分のデータに基づいています。
(2-1. 過去情報)
過去の市場予想と発表結果を示します。上図は全国CPI、下図は東京都区CPIです。
よく、東京都区CPIは全国CPIの先行指標だという解説があります。でも、これほどFX初心者を馬鹿にした解説はありません。
上2図を見比べると、確かにグラフは相似形で、横軸を見ると東京都区CPIの方が全国CPIよりも1か月先行しています。だからもし、他の市場参加者を差し置いて、東京都区CPIのデータを全国CPIのデータより僅か1分でも先に入手できるなら、インサイダー情報と言えなくもありません。
でもご安心を。
このふたつの指標は同時発表されるのです。だから「東京都区CPIは全国CPIの先行指標」という話は何の役にも立たないのです。
(2-2. 過去反応)
過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示しておきます。
【3. 定型分析】
(3-1. 反応性分析)
反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。詳細は「反応性分析」をご参照願います。
直後11分足は、直後1分足との方向一致率が55%です。方向一致時に、直後1分足と直後11分足との跳値同士・終値同士を比較した反応伸長率は各60%・45%です。
本当に取引には向かない指標ですね。
(3-2. 反応一致性分析)
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。詳細は「反応一致性分析」をご参照願います。
直前10-1分足は、直後11分足との方向一致率が80%です。
また直前1分足は、直後1分足・直後11分足との方向一致率が各10%・30%(不一致率が90%・70%)です。
(3-3. 指標一致性分析)
指標一致性分析は、指標の前回結果と市場予想の差(事前差異)と、発表結果と市場予想の差(事後差異)を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。詳細は「指標一致性分析」をご参照願います。
直前10-1分足は、事後差異(=発表結果ー市場予想)との方向一致率が29%(不一致率71%)です。つまり、直前10-1分足が陰線なら発表結果が市場予想を上回る可能性が高い訳です。がしかし、直後1分足の事後差異との方向一致率は各20%(不一致率80%)です。発表結果が市場予想を上回ると、直後1分足は陰線で反応しがちです。
こうした傾向を持ちがちな定性的な意義を考えるのも面倒なほど、因果関係は滅茶苦茶です。
【4. シナリオ作成】
以上の調査・分析結果に基づき、指標一致性分析で有意とする70%以上(30%以下)の関係は無視します。巻頭箇条書きに記したシナリオは、反応一致性分析の結果を反映したものです。
以上
2017年5月26日08:30発表
以下は2017年6月1日に追記しています。
U. 結果・検証
【5. 発表結果】
(5-1. 指標結果)
本指標発表結果及び反応は次の通りでした。
それにしても反応しません。
(5-2. 取引結果)
取引していません。
【6. 分析検証】
(6-1. 分析検証)
取引に向かない指標であることに違いありません。
(6-2. シナリオ検証)
取引はしなかったものの、事前準備していたシナリオは次の通りです。
直後1分足は、反応一致性分析の結果、直前1分足との方向一致率が10%となっています。直前1分足と逆方向にポジションを取得すべき、と捉えていました。
結果は問題ありません。
また直後11分足は、直前10-1分足との方向一致率が80%です。そして、直前1分足との方向一致率が30%です。直前10-1分足と直前1分足が同じ方向に向くとき、その逆にポジションを取得したら良いでしょう。
結果は、直後11分足が同値終了のため、採点外です。
以上
ーーー注記ーーー
本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。
ーーー注記ーーー
本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以上
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