アニメ偉言

フェイタン「えー…皆様ヨこそお集まりいただきマシタ。
それでハ…堅苦しい挨拶は抜きにしテ―」

フランクリン「くたばりな!」

ヨークシンシティのオークション会場は、すでに旅団（クモ）の支配下にあった。
司会者のフリをして現れたフェイタンが片言挨拶もそこそこに、
背後のフランクリンがいきなり念能力を発動する。

「俺の両手は機関銃」（ダブルマシンガン）。

ゲゲゲの鬼太郎の必殺技の一つ、指鉄砲のような技を乱射するフランクリン。
ネオンの護衛についていたハンター・トチーノも念能力で応戦する。
だが、「縁の下の11人」（イレブンブラックチルドレン）は軽く消し飛んだ。
フランクリンは放出系の「念弾」使い。一発一発が尋常じゃない威力だった。

シズクの「デメちゃん」に頭をかち割られるイワレンコフとヴェーゼ。
念掃除機のデメちゃんは、シズクの命じたものを何でも吸い取る。
血の海と化したオークション会場も、あっという間に綺麗になった。

外から会場を監視していたクラピカ・センリツは異変を察知。
ダルツォルネ・スクワラともども会場に急行するが…




ウボォーギン「俺たちの中に…ユダがいるぜ」

競売に出品される品々は、旅団が盗む前に、すでに金庫から運び出されていた。
あまりによすぎるタイミング。ウボォーは旅団の中にユダ（裏切り者）がいると考えた。
ハンターハンターの世界にも、現実世界と共通のキリスト教が存在するらしい。

クロロ「それに俺の考えじゃ、
ユダは裏切り者じゃない。
ちなみに、ユダは銀30枚で
キリストを売ったとされているが、
俺たちの中の裏切り者は、
いくらで俺たちをマフィアに売る?」

イスカリオテのユダ。
キリストの弟子の一人でありながら、キリストを処刑に追いやった男。
クロロではなくとも、ユダが裏切り者ではないという解釈は普通にある。
それさえも「神の計画」の一環、と捉えるという大局的な見方だ。

神の計画。運命。
少なくともハンターハンターの世界には、それに近い「現実」が「実存」する。
ネオンの自動筆記する未来は、回避可能だが、何もしなければ実現率は100％。
知ることがなければ、逆らいようのない流れというものもあるのだ。

クロロはうっすらとだが、ネオンの存在に気付き、クモの裏切りはないと判断。
ウボォーたちには、消えた競売品の行方を追わせる。
6大陸10区を縄張りとするマフィアのトップ・十老頭が組織した武闘派集団「隠獣」。
隠獣の一人「梟」（ふくろう）が、シズクと同タイプの念能力で競売品を持ち去ったらしい。

ノブナガ「何よりも強く、ただ強く…ってのが、
あいつの信条だからな。ただの銃じゃ、
ウボォーの体にかすり傷一つ付けられんぜ」

フェイタン「肉体の強さは旅団（クモ）一ね」

フランクリン「まるで、ゴリラ対アリだな、ありゃ」

ウボォー出陣。
待ち受けていたマフィアどもをバッタバッタと薙ぎ倒す。
戦車でさえ一撃で粉砕するスーパーバズーカ砲を前にしても…

ウボォー「悲しいぜ。
俺はたかが戦車とおんなじ評価かよ」

ウボォー「さぁすがに、痛ぇなぁ」

無論「纏」によって防御力を高めていることもあるが、
バズーカ砲直撃を「痛い」だけで済ませる耐久力は凄まじい。
強化系バカ・ウボォーの夢は、核兵器に匹敵するパンチ力だという。

蚯蚓（みみず）。
病犬（やまいぬ）。
蛭（ひる）。
豪猪（やまあらし）。

現れた隠獣は、このウボォーのデタラメな力を止められるのか―?

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