アニメ偉言

メルエム「人類の存亡を背負っての
戦いならば、もう終わった。
―お主たちの勝利だ。
戦いは終わった」

キメラアント編はいよいよ終幕へ。
パームの念に触れたことでメルエムは自分の現状を理解した。
薔薇の毒によって、抗いようのない死を迎えつつあるということを。
蟻の王は最期に望む。最愛の女性（ヒト）とのひと時を―

HUNTER × HUNTER キメラアント編 DVD-BOX Vol.3(本編4 枚組)




メルエム「ほんの少し…だったと思う。
どこかでほんの少し…何かが
ほんの少し違っただけで…
今の余ならば…神とまでは言わぬが…
この世を…いや…全てが一致しての
現在だからこそ…そう思うだけ
なのかもしれぬ」

貧者の薔薇の爆発から生還した
メルエムは大いなるパワーアップを遂げた。
ドラゴンボールでいえば、若返ったピッコロ大魔王、
あるいは超完全体として復活したセル（パーフェクトセル）。

ピッコロ大魔王は悟空に倒され、セルは悟飯に倒された。

しかし、メルエムは誰にも倒されなかった。
強いていうならば、人間という種全体が孕む
怨念のようなものに殺されるのか…


メルエム「余にできるのは
只管（ひたすら）頼むことだけだ」

メルエムはコムギの居場所を聞き出すため、
パームの前で膝をついて懇願しようとする姿勢を見せた。

これには流石のパームも異を唱えるしかなかった。
パームの一部はすでに蟻。王の存在の大きさを知っている。
王が一介の蟻に頭を下げるなどあってはならぬこと。
パームはついにコムギを引き渡す決心をする。


メルエム「起きろコムギ!　打つぞ!!」

メルエムがコムギに望む最期のひと時。
それはもちろん軍儀勝負だった。


モラウ「そこはプロ意識のせめぎ合い。
万全を期した上で完璧な報告をするのは
確かにプロさ。でもそれは空調完備の部屋で
椅子に座ってる奴のプロ意識だ。俺たち
現場は信じた仲間が任せろと言ったら
任せるのさ。どっちもプロだ!　ただ
俺は現場だ!　事務じゃねえ!」

メルエムのその後は、パームが能力で見届けることに。
協会側には蟻と化したパームを信用できない者もいるだろうが、
モラウはパームを信じて蟻との完全決着とするのだった。


ディーゴ「さあ乾杯しやう
乾杯しやうじゃないか
人といふものどもに

善人も悪人もいつの世も
人はくり返す

膿むには余りに長く
学ぶには余りに短い
時の螺旋上

だからこそ好く欲し
好く発するのだらう?

命など
陽と地と詩とで
満たされるほどのものなのに」

東ゴルトー共和国総帥ディーゴは生きていた!
というか殺されたのは影武者で、本物は某国で
晴耕雨読の生活を30年も続けているのだった。

人類を脅かすほどの戦いも、終わってしまえばこんなもの。
歴史にさえ刻まれない幻だったということか。

原作だとこの台詞、菊池正央「人というもの」（民明書房）より一部抜すいと
あるけれども、実在はしない架空の著者に書籍だから紛らわしい。
民明書房って男塾の技解説でよく出てきたトンデモ本ばかりだからねえ。
何でここで民明書房!?　と驚いたもんだ。


メルエム「余ではない。余の配下だ」

メルエム（余には過ぎた者たちだ）

メルエム「直に会う」

コムギとの対局前、メルエムは護衛軍に思いを馳せた。
ピトー、ユピー、プフ。今となってはかけがえのない…


コムギ「メルエム様。
ワダす…今…とっても幸せです。
不束者ですがお供させてください」

メルエム（…そうか、余は）

コムギ「ワダすはきっと、この日の
ために生まれて来ますた…!」

メルエム（この瞬間のために
生まれてきたのだ…!!）

コムギとメルエム。2人の人生が結びついた。
メルエムは自分が毒に冒され長くないことを明かし、
コムギはその最期まで付き合うと告げたのだ。


コムギ「おやすみなさい…メルエム…
ワダすもすぐ、いきますから…」

メルエムは血塗れで凄惨な最期を遂げた。
しかし、コムギに抱かれながらの安らかな眠りでもあった―

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