アニメ偉言

プロヴータ「いやぁ自分が強くなって
初めて分かる強さってあるよ本当に」

ザリガニ型のキメラアント、プロヴータ。
その隣を歩く狼型のキメラアント、ウェルフィン。
2人はシャウアプフに能力を開花されて強くなったが、
それゆえに王と護衛軍の強さを痛感せずにはいられなかった。

上には上がある。
しかし、下には下のやり方あり方もある。
プロヴータとウェルフィンはストーリーに関わる存在だ。
特にウェルフィンは後に王の行く末に深く関わってくる…



ナレーション「ノヴの能力名は
『4次元マンション』（ハイドアンドシーク）。
瞬間移動能力である」

その頃、ノヴは能力を駆使して首都ペイジンの兵力を殺いでいた。
原作には「厳密には瞬間ではないが」と但し書きがあるが、ノヴは
壁や地面に手をかざすことで念空間への物体の転送が可能となる。
まさに彼自身が念空間（マンション）のドアノブというべき能力だ。

コムギ「へば、お願いいたすます」

メルエム（乱してやる。其方〔そち〕の呼吸）

メルエム（さぁ聞かせてみよ。其方の喘ぎ!）

王宮ではメルエムがコムギと軍儀に興じていた。
この時点ではメルエムは自分の名を知らず、コムギはまだ名乗っていない。
互いに名を知らぬままに命を懸けた駒遊びをひたすら繰り返したいた。
メルエムは今度こそコムギに引導を渡す一手を打ったと思ったが…

メルエム「詰みだ。貴様、『離隠』（これ）が
死路（シロ）であることを知っていたな?」

コムギ「総帥様のお考えになられた
『離隠』（ハナレガクシ）は正すい名前を
『狐狐狸固』（ココリコ）といいますて
ワダすが考えました。10年位前です」

メルエム快心の一手はコムギが10年前に通った道だった。
コムギは自分で生み出した子供のような一手を自分で殺した。
メルエムから離隠＝狐狐狸固が飛び出してきた時は
死んだ我が子が蘇ってきたような錯覚に陥ったほどだった。

メルエムはコムギの話に静かに耳を傾けた。
そして、話が終わると興が殺がれたといって立ち去っていく。
そばで様子を見守っていたプフは、王の些細な変化に一抹の不安を覚える。

モラウ「気付いたか?
始めるんじゃねえ。終わってんだ」

さて、ヂートゥがモラウに仕掛けた鬼ごっこ。
タイムリミット8時間の半分、4時間が過ぎた頃、
モラウは休憩を解き「終わり」に向けて動き出した。

この4時間をかけて、気付かれないよう
煙のロープをヂートゥの足に巻きつけていたのだ。
煙といえど侮るなかれ。切断不可能な綱も同然だった。
後はそれを手繰るだけでヂートゥを捕まえることができる。

追い詰められたヂートゥは、この土壇場で新たな能力を生み出す。
ヂートゥの右手にはボウガン（弓）とクロウ（鉤爪）が具現化されていたが…



モラウ「お前なぁ…自分の脚より遅い
武器（モン）を能力にしてどうすんだよ」

モラウ「敗因を教えてやるよ。お前バカだから」

ボウガンのスピードはヂートゥの移動速度より遅い。
念でスピード強化されているならまだしも、普通のボウガンと大差ないようだ。
それならでヂートゥ自身が攻撃したほうが遥かに殺傷力は高い。
鬼ごっこはモラウの勝利。ヂートゥは新たな能力を得に王宮に帰っていった。

一方その頃、ノヴがフラッタを半死半生の状態で念空間に引きずり込んでいた。
レオル（ハギャ）は仕方なく自分の能力でフラッタの探索能力を代用する。

ナレーション「レオルの『謝債発行機』（レンタルポッド）は
対象者に恩を売り、その見返りとして対象者の
特殊能力を一時的に借りることができる能力であり、
二段階の条件をクリアしなければならない」

クロロの「盗賊の極意」（スキルハンター）の簡易版といったところか。
レオルは恩を打った相手の能力を1回1時間だけ借りることができるのだ。
レオルの最終目的は王に恩を売り、その能力を得ることだった。
再び百獣の王としてのし上がるために。

メルエム（分からぬ。不愉快だ。
呼吸を乱されているのは終始余の方。
本来ならば心身湯立つほど受け入れ難い屈辱。
だが、苛立ちながらも其れを愉しんでいる自分が
一方に在る。その源泉が分からぬ…）

源泉はコムギ。
未だ名も知らぬ薄汚い小娘。
メルエム（光）の名を持つ王が揺らぐ―

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