飛行機内で起こる密室殺人
このブログは
アガサクリスティーが好きすぎて
無人島になにを持って行きたいかと聞かれたら
「アガサクリスティーの本」と答えるくらいの熱量があります
この本のこの作品のココが好き
または
この本のこういう所が見所!
というのを紹介していくブログです
自分の独断と偏見で★を付けていますが完全好みの問題なので、皆様とは違う価値観かもしれません。
ご容赦願います
このブログの最初はこちら
雲をつかむ死
飛行機の中での密室殺人への
挑戦度 ★★★
ポアロがまたまた恋のお節介度★★★
このトリックは
どこかで観たことある度 ★★★
ヒロインへの共感度 ★★★
無人島に持って行きたい度 ★☆☆
雲をつかむ死〔新訳版〕 (クリスティー文庫 エルキュール・ポアロ 0) [ アガサ・クリスティー ] 価格:1210円 |
美容師のジェーンは
競馬で大金を当て
一生行く事はないと
思っていたあこがれの
フランスへ行く事が出来た
そんな幸運な
バカンスを楽しんだ帰りの
飛行機の中で
なんと殺人事件が
起こってしまう
蜂が刺したような跡が
被害者の腕にあり
蜂が目撃されていたことから
蜂に刺された事による
ショック死か?と思われたが
被害者の座席の下には
異国の
毒針が落ちていたのであった
同じ機内に
私立探偵のポアロが
乗っており
ポアロは捜査に乗り出すのだが
同じ飛行機に乗り合わせ
知り合いになったジェーンは
ポアロの
助手を勤める事にもなるのだった
機内に同乗していたのは
乗客と
2名の客室乗務員
誰もが容疑者となりうる状況で
ポアロの
犯人捜しが始まる
ーーー相関図ーーー
アガサの作品には
密室殺人の作品が
いくつかあります
有名なものでは
無人島での事件
「そして誰もいなくなった」
や
雪に閉ざされた列車での事件
「オリエント急行の殺人」
などがありますが
アガサは飛行機の中の
密室殺人も挑戦したかったのかも
しれません
しかし
飛行機の中とは
随分大胆だなと思います!
逃げ場のない飛行機の中での
犯行は
凶器も隠しようがないし
外から誰かが侵入などは
あり得ないのですから
他の密室よりも
犯人は捕まりやすい
状況なのではないでしょうか
乗客が何人もいる中で
誰にも見られずに殺すなんて
あり得るでしょうか?
プロにしか思えません!
このトリック
実は
アガサの他の作品で
似たような状況がありました
だから 私は
最後の謎解きを聞いたとき
”あ、コレはアノ作品と一緒じゃないか”
と思ったんですが
状況は違うので気付く人は
少ないのかもしれません
いつかネタバレの感想を
書くときがあれば
答え合わせをしたいと思います
被害者は
いわゆる”金貸し”の
マダム・ジゼル
しかも
富裕層専門の金貸しで
恐ろしいほど稼いでいます
富裕層は世間体を気にするので
お金がないのがリスク
しかし
借金自体もスキャンダル
口が硬いマダム・ジゼルは
お客には事欠きません
キッチリ回収できれば
これほど手堅い商売は
ないでしょう
マダム・ジゼルの
すごいところは
踏み倒されず
必ずお金を回収するために
お金を貸す相手を徹底的に
調べ上げ弱みを握るところです
そう、”お金を貸す”担保は
貸す相手の弱みなのです
ですから
殺される動機にもなりますし
当然
飛行機の乗客の中に
マダム・ジゼルから
借金をしている者が
いるかどうか
調べるところから
はじまります
私が印象に残ったのは
マダム・ジゼルの
キッチリとした性格
”金貸し”で
容赦なく取り立てますが
理に適っています
殺される被害者ですが
ちょっと
興味がある人物です
マダム・ジゼルを
魅力的にしているのは
忠実なメイド”エリーズ”の
存在です
主人のジゼルに何かあれば
借金に関する
書類を全て燃やすようにと
指示を受けており
本当に跡形もなく燃やしてしまう
完璧主義のメイドなのです
富裕層の弱点がつまった
書類ですよ?
ちょっとくらい見たいとか
コピー取っておこうとか
出来心が芽生えても仕方ないのでは
と思うんですが
(あくまで好奇心ですよ!
中には悪用する人もいるかも
。。。ですよね?)
でも
エリーズは
絶対にしないんですよね
忠実なメイドぶりに完敗です!
なんと素晴らしいことでしょうか
マダム・ジゼルは
死んでしまったけど
お金のために
脅しも恐喝も
したかもしれないけど
そんな腹心のメイドがいて
幸せだったのかもしれないな
そこまで信頼出来る
主従関係を築けたことが
マダム・ジゼルの
本当の財産
だったんじゃないでしょうか
と
事件とは関係ないところで
感心してしまった私です
さてそんな
この作品ですが
男女のロマンスも
からめて書いています
男女の出会いと別れは
ミステリーに確実に
彩りを与えますね
今回も
ポアロおじさんの
恋の
お節介がありますよ
一生懸命で前向きな
女の子には
優しいポアロおじさんなのです
トリックは
ちょっと腑に落ちない
ところもありますし
作品としたら
無人島に持って行くまでは
思わないけど
ともかく
結果
ハッピーエンドが待っている
読みやすい
作品だったかなと思う一冊です
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