このブログは
アガサクリスティーが好きすぎて
無人島になにを持って行きたいかと聞かれたら
「アガサクリスティーの本」と答えるくらいの熱量があります
この本のこの作品のココが好き
または
この本のこういう所が見所!
というのを紹介していくブログです
自分の独断と偏見で★を付けていますが完全好みの問題なので、皆様とは違う価値観かもしれません。
ご容赦願います
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ポケットにライ麦を
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読んでソンはない度 ★★★
トリックがすごい度 ★★☆
ワイドショー度 ★★★
マープルの魅力爆発度 ★★★
無人島に持っていきたい度★★☆
ミス・マープルが出てくる話です
”ポケットにライ麦を”なんて、かわいい題がついていますが、これは童謡の歌詞の一説です。アガサの作品でマザーグースの歌になぞらえた殺人事件の話『そして誰もいなくなった』がありますが、これも、童謡になぞらえた殺人になります。
牧歌的な歌詞と陰惨な殺人のミスマッチはアガサの得意な分野ですね。
探偵小説というよりミステリーというより最初はワイドショーを見てるような感じがします。
ネタバレぎりぎりで言うと
4ページ目で早速死体が出ます!早いです、展開が早いです。
金髪の美人秘書、お金持ちの家、会社の社長、お金目当ての後妻、後継者争い、という2時間サスペンスに出てくるようなラインナップ!面白くないわけがありません!
マープルの話といいつつ、マープルが出てくるのは中盤を過ぎてからです。
満を持しての登場となりますが、その登場の仕方もまたカッコいいのです。
ネタバレなしの紹介
ミスマープルの数ある作品の中でも今回は犯人に対してマープルの最大級の怒りが爆発します!
あらすじとしては
大企業の社長がお茶を飲んだとたん死んでしまうところからはじまります。
ポケットには何故かライ麦が入っているのが最初の違和感でもあり、この作品の題名の元になっています。
若い不倫中の後妻はいるし、息子は罵倒されたばかりだし、怪しいのは家族か身内かに思えるのですが警察が調べているうちに第2、第3の殺人がおきてしまうのです。
詳しくは言えないですが、その関係者にマープルの知り合いがいて、事件に自ら乗り出してくることになります。
それは物語の中盤過ぎてからですが、それでもマープルの魅力たっぷりの作品です。
マープルが出てくるまで時間はかかりますが、それまで事件の起こるフォステキュー家に住む人物紹介や使用人の紹介などが興味深く書かれていますし、事件のヒントももちろん書かれています。
マープルおばさんの人生経験、それは現代のAI技術をもってしてもなかなか測れないもので、そう、まさにマープルのおしゃべりのテンポ、抑揚によって人間の本質を見抜くことは、その辺にいる刑事でも、警部でもできません。そういった意味でもマープルの事件はおもしろく読めます。
そして、犯人のどうしようもない腐った根性(エライ言われよう)、しかしそんな犯人も人間であり愛というものを知っているのだなあと感じさせるのは私がマープルを好きだからでしょう。現代とはちがって科学的な証拠もそろいにくい時代のミステリーですが、看護師として働いてきたアガサだから書ける特別な作品だと思います。
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