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2024年07月20日

象は忘れない 感想






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このブログは
アガサクリスティーが好きすぎて
無人島になにを持って行きたいかと聞かれたら
「アガサクリスティーの本」と答えるくらいの熱量があります
この本のこの作品のココが好き
または
この本のこういう所が見所!
というのを紹介していくブログです
自分の独断と偏見で★を付けていますが完全好みの問題なので、皆様とは違う価値観かもしれません。
ご容赦願います


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象は忘れない

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アガサファンなら読んでおきたい度    ★★★
ポアロファンなら読んでおきたい度    ★★★
大逆転度                ★★☆
ちょっとしみじみする度         ★★★
無人島に持ってきたい度         ★★☆ 

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実は私が一番最後に紹介したかった作品です

なぜならアガサが書いたポアロものの本当に最後の作品だからです

チョット詳しい方ならポアロの最後の作品と言ったら『カーテン』じゃないのって言われるかも知れません

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アガサクリスティーが、ポアロの最後の事件として書いたのは『カーテン』で間違いないのですが、実際には、『象は忘れない』はその『カーテン』の後に書かれています。
詳しくはいつか「カーテン」を紹介したときにしたいと思いますが、『カーテン』より後に書かれたと知るとまた味わい深く読むことが出来ると思います。

なので、作中に昔に解いてきた、過去に遡って解決する『5匹の子豚』とか『ひらいたトランプ』とか他にもそんな名作が出てきて、読みながらああ、本当にコレはアガサのポアロの最後の作品なのかとしみじみ思います
(今回紹介に至ったのは、世界情勢でのいろいろや災害いろんなことが起こるので、明日を後悔しないように、紹介したい作品を早めにしておこうと思った次第です!おおげさですけどね!)

過去の事件を掘り起こして真相にたどり着くポアロお得意の回顧推理ストーリーです
過去の事件自体は悲惨で悲しいのですが作品の構成はとても粋な作品です

ポアロの友人小説家のオリヴァが受けた依頼が発端で、過去の事件の真相を暴いていきますがオリヴァ自身もあちこち話を聞きに行く活躍ぶりです

その報告をもとにポアロは順序立て、真相を組み立てていきます

ポアロの友人で小説家のオリヴァは、売れっ子小説家でまるでアガサの分身のようです
有名人としてパーティーに呼ばれて行くことの滑稽さや“ファンです”と言われることの苦痛なども書いていて、アガサもそんな気の進まないパーティーに出ていたのかもと思ったりして面白いです

『象は忘れない』という題名から分かるように頻繁に”象”という言葉が出てきますが実際に本物の象は出てきません

”象は忘れない”の題名には”象は決して過去の事を忘れない”親切にしてくれた人の顔も、危害を加えた人の事も全て覚えている、その象の特性を比喩に使っています(アガサ自身も気に入っていたのでしょう)
関係者の過去や思い出を『象』と名付けて“象をさがしに言ってくるわ”とオリヴァに言わせながらユーモアたっぷりに捜査に出かけていくのでこの題名が付いているのだと思います

なので頻繁に”象”という言葉が出てきますが実際に本物の象は出てきませんよ!象が苦手な方は安心してくださいね(そんな人いるんでしょうか?)

トリックとしては、難しくはないです。
ミステリー好きならすぐに思い付くネタかもと思わないでもないですし、トリックというよりは人間関係、動機は何かという謎解きになると思います。ちょっと感傷的な作品です

なので自分としては無人島まではもって行くにはちょっと湿っぽいなという感じです
いつも強気なポアロが自分はすでに過去の探偵なんだと自覚しているようなシーンもあって切ないです
自分の灰色の脳細胞に絶対的な自信のある傲慢気味なポアロがそんなに弱気になるなんて今まであり得なかった事です
対比として未来に生きる若い人間のたくましさを書いています。
そんなところもアガサ的に最後のポアロ作品『カーテン』の後の作品らしいと言えばらしいです。

作品の中に重要なアイテムの住所録が出て来るのですが、その年代別の住所録の年代のままに作品も書かれているのを知った時、直接事件のトリックとは関係ないですがアガサが生きていた時代をリアルに感じることが出来て興味深いと思います。

一番素敵だなと思う台詞が、最後に出てきます。
最後のオリヴァの台詞を読み終えたとき、アガサはこの一言が最後にいいたかったのかなとハッとします

作品のあらすじ

小説家のオリヴァはあるパーティーの最中、一人の女性に頼み事をされます

以前オリヴァが名付け親になった女性がうちの息子と結婚する予定だが、その女性の親が過去に謎の心中事件を起こしている。男親の方が母親を殺してから自殺したのか、または逆なのかまたは第3者の殺しの可能性があるのか、それによっては息子の結婚に賛成しかねる、そんな内容です。
オリヴァにとったら、過去何人もの名付け親になってるうち一人のことだし、いきなりそんなこと言われたって“いい迷惑”。しかしまるっきり無視も出来ないので、そのパーティーの帰りに、早速ポアロの家に強引に押しかけ(事前に電話するだけマシ)“こんなこと頼まれたのよ!過去の事件を調べるのあなた得意でしょう!”てな具合でまくし立て、ポアロに協力させるのです。遠慮なんてオリヴァに存在しません!
ポアロは、その時にはすでに全くの引退状態で、引き受けるギリなんてありませんが、悪友のオリヴァはポアロを上手に使うすべを知っています。(オリヴァは上手ですね)
そんなわけで引き受けたポアロとオリヴァは事件の真相に迫っていくのです

オリヴァに依頼してきた女性にも、秘密があり、ただ息子を心配するだけじゃない”何か”もあぶり出します
依頼主はそこまで暴かれたくなかったでしょうが、ポアロはお構いなしです。
過去の事件なので関係者からの聞き取り、噂話の収集から始まります。思い出話も聞く人によって違う感想を持ち、事件の見方が違うことや、同じ家族の印象も違うので、何が本当か分からなくなってきます。
それでも、地道に過去の思い出を聞き取りに旅に出るオリヴァとポアロがいて、些細なこと、例えば飼っている犬のことやかつらのことなど関係無いことに思える全てが一つに線に繋がる瞬間がたまらない作品です。

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