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2017年10月29日
(朝鮮日報日本語版) THAAD:韓国大統領府「韓中首脳会談開催条件に『謝罪』はない」
(朝鮮日報日本語版) THAAD:韓国大統領府「韓中首脳会談開催条件に『謝罪』はない」 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171028-00000400-chosun-kr
韓国大統領府は27日、中国が韓中首脳会談の前提条件として、米軍の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」を韓国が配備したことへの謝罪や遺憾の表明などを求めてきたとしても、これには応じない考えを明確にした。韓国と中国は首脳会談の開催など、関係正常化に向けた水面下での接触を今も続けている。
大統領府のある幹部は記者団の取材に対し「中国がTHAADと関連して韓国政府に何らかの合意文や謝罪、遺憾の意などを求めているという前提そのものを認めない。事実ではないからだ」と述べた。この幹部はさらに「韓国政府はこれまでTHAADは韓国の安保主権に関わる問題との立場を何度も伝えてきた。そのため中国がそのようなこと(謝罪や遺憾の表明)を求めたとしても、安保主権を強調してきたわれわれとしては(謝罪などは)できないだろう」とも語った。別の大統領府関係者は「もし双方が何らかの合意文を作成するのであれば、双方の利益がしっかりと保障されなければならない」とコメントした。
今年中に韓中首脳会談が実現するかどうかについて上記の幹部は「実現に向けて努力しているし、期待もしている」とした上で「APEC(アジア太平洋経済協力体)首脳会議の期間が首脳会談開催の一つの目安になるだろう」と述べた。APEC首脳会議は来月10日からベトナムで開催されるが、それを前後して韓中両国は首脳会談に向けた道筋を整理しようとしている。両国が何らかの合意に至りTHAD問題が一段落すれば、APEC期間中に文在寅(ムン・ジェイン)大統領と習近平・国家主席が首脳会談を行い、12月中に文大統領が中国を公式訪問することになりそうだ。
これと関連して与党「共に民主党」のある関係者は「現時点ではまだいくつかの障害が残っているが、これも解決できそうだ」とコメントした。
スペイン首相、カタルーニャ州首相解任 独立宣言受け
ヤフーニュースより引用
スペイン首相、カタルーニャ州首相解任 独立宣言受け https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171028-35109509-cnn-int
バルセロナ(CNN) スペインのラホイ首相は27日、北東部カタルーニャ自治州のプッチダモン州首相や州警察トップらを解任し、州議会を解散するとともに、12月に新たな議会選を実施すると発表した。この数時間前には、州議会が中央政府の反対を押し切る形で、独立を宣言する決議案を賛成多数で可決していた。写真:カタルーニャ州首相が賛成票を投じる様子ラホイ氏による今回の動きは、中央政府と対峙(たいじ)する州政府の統治権を掌握する異例の措置の一環。
ラホイ氏はこうした動きについて、数カ月にわたり同国を見舞ってきた政治・憲法上の危機を受けて法治を回復させるために必要だと説明。「我々はこの瞬間、冷静で慎重になる必要があるが、平和的かつ理性的に法治に立ち戻って民主主義への脅威を排除するため、国家が法律と理性に裏付けられた手段を保持しているという確信を持つ必要もある」と述べた。
カタルーニャ州議会はこの数時間前、「独立した主権国家としてカタルーニャ共和国を形成する」との決議案を賛成70対反対10で可決していた。
決議案は独立派議員らが提案。今月1日の住民投票の結果で、中央政府からの独立について市民からの負託を受けたと主張した。白熱した討論の末、反対派の党員は議決前に議場を去っていた。
決議の約1時間後には、スペイン上院が中央政府に対し、プッチダモン氏や州政府閣僚の解任に向けて憲法155条に基づく権限を付与。ラホイ氏は閣議を召集し、一連の措置に合意した。
ラホイ氏は首都マドリードで記者団に対し、「一部の者による憲法の破壊を容認するつもりはない」と言及。スペイン国民に平静を保つよう呼びかけつつ、プッチダモン氏や閣僚を解任すると表明し、カタルーニャで12月21日に新たな選挙を行う方針を発表した。
またスペイン検察は、プッチダモン氏や州政府、独立に賛成票を投じた州議会議員を反乱容疑で訴追する方針を確認した。
州議会の建物の前には大勢の独立支持派の市民が集まり、独立宣言の可決に飛び上がって喜ぶ様子が見られた。
EUの「異端」とトランプの価値観に怯える欧州?
ヤフーニュースより引用
EUの「異端」とトランプの価値観に怯える欧州? https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20171028-00010000-wedge-int
仏ルモンド紙のカウフマン論説委員が、西側のリベラルな価値がトランプ、カチンスキー、オルバンの枢軸による攻撃に晒されていると警告する論説を9月22日付のニューヨーク・タイムズ紙に寄稿しています。要旨は次の通りです。
トランプ大統領が「ドリーマーズ」のためのプログラムを終了させることを表明した日、欧州司法裁判所は、ハンガリーとスロバキアの主張を斥け、欧州委員会は加盟国に所定の数の難民の受け入れを求める法的権限を有するとの判断を示した。これらの決定はともに西側のリベラルな価値に触れるものである。それは西側社会を二つの陣営に区分する。
一方の陣営はトランプ大統領、ポーランドのカチンスキー「法と正義党」党首、ハンガリーのオルバン首相によって体現される非リベラルの枢軸である。この枢軸は移民、開かれた国境、多元文化主義、多国間主義の攻撃に乗り出している。これらは、今やリベラルな秩序を損ない異なる価値体系を持ち込むための整然とし決然とした努力のように見える。
この展開に警戒を強め、もう一つの枢軸が姿を現した。メルケル首相とマクロン大統領である。両者は、トランプとカチンスキーのやっていることは単なるポピュリズムを超えるものだと確信している。主権と単独主義に基づく冷酷なトランプの国連演説は彼等の疑惑を深めただけであった。
トランプが7月のG20サミットに際しワルシャワを訪問先に選んだのは偶然ではない。難民問題と法の支配の問題でEUと衝突していたポーランドの首脳部にとって、この訪問は思わぬ幸運であった。その数日前、党大会でカチンスキーは「我々は難民を欧州に招いたわけではない」とした上で、「我々にはNOという道徳的権利がある;ポーランド人が最初にナチに立ち向かったことが想起されるべきで、我々はドイツに対する賠償の要求を放棄してはいない」と難民問題に引っかけて解決済みの微妙な問題を持ち出した。
ハンガリー政府が同国生まれのユダヤ系米国人ジョージ・ソロスの写真付きの反移民の掲示板を街角のあちこちに立てた。ポーランドの国防相が「欧州の記憶」からポーランド人の惨禍を「消し去る」よう試みているとドイツとフランスを非難した時、彼は和解というEUが拠って立つ基礎を覆そうとした。
マクロンは、8月の演説で移民を歓迎することは「人の義務であり、品格と我々の信念に対する忠誠の問題だ」と述べた。メルケルとマクロンは非リベラルの枢軸との違いを強調するようになった。マクロンはアテネで演説した際、欧州は「人間性、法、自由、正義という理念を共に抱き続ける最後の避難港」だと述べた。
マクロンとメルケルは、トランプの歪んだ見解に対しては限られた梃しか持ち合わせていないが、ポーランドとハンガリーに対しては違う。両国はEUのメンバーであり、これらの価値の最後の避難港の一部である。もし、旧世界が啓蒙主義の遺産を防衛することを邪魔しないでいてくれれば、旧世界は団結してそれを成し遂げることが出来る。
出典:Sylvie Kauffmann ‘The West’s Schism Over Liberal Values’ (New York Times, September 22, 2017)
この論説を読むと、少々考え過ぎではないかとまずは思います。二つの枢軸が西側を分断していると言いますが、一方の枢軸は3人の異端が偶然にも重なり合って演じている悲喜劇ではないのかとも思います。トランプ、カチンスキー、オルバンの奇怪な枢軸が「今やリベラルな秩序を損ない異なる価値体系を持ち込むための整然とし決然とした努力」を行っているというのは大袈裟ではないかとも思います。
しかし、欧州に身を置くと、不気味なのでしょう。カチンスキーもオルバンもEUの拠って立つ基本的価値を守ることにはおよそ関心がない、というよりもこれを毀損することに躊躇がないように見えます。それにも増して、この論説の筆者が耳障りに思い、不快で邪魔に感じているのは大西洋の反対側から聞こえてくる声なのだという印象を受けます。論説の末尾で結論的にいわんとしていることは、トランプの干渉さえなければ、旧世界はメルケルとマクロンのリーダーシップの下で団結して欧州が大切に思う価値と資産を守っていく途も開けようということではないかと思われます。
ポーランドとハンガリーは何といってもEUの一部であり、取り込んで団結は可能といいたいらしいですが、それは簡単ではありません。オルバンは、ジョージ・ソロスがEUによる秩序ある難民の受け入れ拡大を主張し、また人権擁護団体に資金援助していることが気に入らず、内政に干渉しているとして、彼の排撃に乗り出しています。10月には、オルバンが、ソロスの移民計画について800万の有権者に質問状を送付する全国調査が行われる様子です。既に、反移民、反ソロスの政府キャンペーンが行われており、街頭にはジョージ・ソロスの写真が入った掲示板が立てられ、そこには「ソロスが最後に笑うのを許すな」と書かれている由です。オルバンはソロスがブタペストに設立したCentral European Universityの閉鎖も企てています。この種のオルバンの行動はEUの移民政策に対する挑戦であり、ハンガリーに対する制裁(例えば、EUの構造基金による資金援助の停止)を求める意見も見られますが、それで解決する問題のようには思えないことが問題です。