アフィリエイト広告を利用しています

広告

posted by fanblog

2017年10月29日

EUの「異端」とトランプの価値観に怯える欧州?

ヤフーニュースより引用

EUの「異端」とトランプの価値観に怯える欧州? https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20171028-00010000-wedge-int


 仏ルモンド紙のカウフマン論説委員が、西側のリベラルな価値がトランプ、カチンスキー、オルバンの枢軸による攻撃に晒されていると警告する論説を9月22日付のニューヨーク・タイムズ紙に寄稿しています。要旨は次の通りです。

 トランプ大統領が「ドリーマーズ」のためのプログラムを終了させることを表明した日、欧州司法裁判所は、ハンガリーとスロバキアの主張を斥け、欧州委員会は加盟国に所定の数の難民の受け入れを求める法的権限を有するとの判断を示した。これらの決定はともに西側のリベラルな価値に触れるものである。それは西側社会を二つの陣営に区分する。

 一方の陣営はトランプ大統領、ポーランドのカチンスキー「法と正義党」党首、ハンガリーのオルバン首相によって体現される非リベラルの枢軸である。この枢軸は移民、開かれた国境、多元文化主義、多国間主義の攻撃に乗り出している。これらは、今やリベラルな秩序を損ない異なる価値体系を持ち込むための整然とし決然とした努力のように見える。

 この展開に警戒を強め、もう一つの枢軸が姿を現した。メルケル首相とマクロン大統領である。両者は、トランプとカチンスキーのやっていることは単なるポピュリズムを超えるものだと確信している。主権と単独主義に基づく冷酷なトランプの国連演説は彼等の疑惑を深めただけであった。

 トランプが7月のG20サミットに際しワルシャワを訪問先に選んだのは偶然ではない。難民問題と法の支配の問題でEUと衝突していたポーランドの首脳部にとって、この訪問は思わぬ幸運であった。その数日前、党大会でカチンスキーは「我々は難民を欧州に招いたわけではない」とした上で、「我々にはNOという道徳的権利がある;ポーランド人が最初にナチに立ち向かったことが想起されるべきで、我々はドイツに対する賠償の要求を放棄してはいない」と難民問題に引っかけて解決済みの微妙な問題を持ち出した。

 ハンガリー政府が同国生まれのユダヤ系米国人ジョージ・ソロスの写真付きの反移民の掲示板を街角のあちこちに立てた。ポーランドの国防相が「欧州の記憶」からポーランド人の惨禍を「消し去る」よう試みているとドイツとフランスを非難した時、彼は和解というEUが拠って立つ基礎を覆そうとした。

 マクロンは、8月の演説で移民を歓迎することは「人の義務であり、品格と我々の信念に対する忠誠の問題だ」と述べた。メルケルとマクロンは非リベラルの枢軸との違いを強調するようになった。マクロンはアテネで演説した際、欧州は「人間性、法、自由、正義という理念を共に抱き続ける最後の避難港」だと述べた。

 マクロンとメルケルは、トランプの歪んだ見解に対しては限られた梃しか持ち合わせていないが、ポーランドとハンガリーに対しては違う。両国はEUのメンバーであり、これらの価値の最後の避難港の一部である。もし、旧世界が啓蒙主義の遺産を防衛することを邪魔しないでいてくれれば、旧世界は団結してそれを成し遂げることが出来る。

出典:Sylvie Kauffmann ‘The West’s Schism Over Liberal Values’ (New York Times, September 22, 2017)

 この論説を読むと、少々考え過ぎではないかとまずは思います。二つの枢軸が西側を分断していると言いますが、一方の枢軸は3人の異端が偶然にも重なり合って演じている悲喜劇ではないのかとも思います。トランプ、カチンスキー、オルバンの奇怪な枢軸が「今やリベラルな秩序を損ない異なる価値体系を持ち込むための整然とし決然とした努力」を行っているというのは大袈裟ではないかとも思います。

 しかし、欧州に身を置くと、不気味なのでしょう。カチンスキーもオルバンもEUの拠って立つ基本的価値を守ることにはおよそ関心がない、というよりもこれを毀損することに躊躇がないように見えます。それにも増して、この論説の筆者が耳障りに思い、不快で邪魔に感じているのは大西洋の反対側から聞こえてくる声なのだという印象を受けます。論説の末尾で結論的にいわんとしていることは、トランプの干渉さえなければ、旧世界はメルケルとマクロンのリーダーシップの下で団結して欧州が大切に思う価値と資産を守っていく途も開けようということではないかと思われます。

 ポーランドとハンガリーは何といってもEUの一部であり、取り込んで団結は可能といいたいらしいですが、それは簡単ではありません。オルバンは、ジョージ・ソロスがEUによる秩序ある難民の受け入れ拡大を主張し、また人権擁護団体に資金援助していることが気に入らず、内政に干渉しているとして、彼の排撃に乗り出しています。10月には、オルバンが、ソロスの移民計画について800万の有権者に質問状を送付する全国調査が行われる様子です。既に、反移民、反ソロスの政府キャンペーンが行われており、街頭にはジョージ・ソロスの写真が入った掲示板が立てられ、そこには「ソロスが最後に笑うのを許すな」と書かれている由です。オルバンはソロスがブタペストに設立したCentral European Universityの閉鎖も企てています。この種のオルバンの行動はEUの移民政策に対する挑戦であり、ハンガリーに対する制裁(例えば、EUの構造基金による資金援助の停止)を求める意見も見られますが、それで解決する問題のようには思えないことが問題です。






banner
この記事へのコメント
コメントを書く

お名前:

メールアドレス:


ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/6911006
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
ファン
検索
<< 2018年11月 >>
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  
最新記事
写真ギャラリー
最新コメント
タグクラウド
カテゴリアーカイブ
プロフィール
雨後のタケノコさんの画像
雨後のタケノコ
リタイヤして早や1年。1日が早く感じられます、何か掴みたい焦る毎日です
プロフィール
×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。