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フリーター、家を買う 有川浩








「新しい一日」と「オフィスと仕事」をテーマとしており、母の病気をきっかけに、自堕落なフリーター生活を送っていた主人公が成長していく様と、その家族の再生が描かれる。

ライトノベルというとなんだか、中身が薄そうだが、
出てくる登場人物、誠治も誠一も亜矢子も頭いい。

誠治の人事を任されての人を見る目、倉庫の在庫管理、父親のプライドを逆手にとっての説得の仕方。

会話の切り返しなんかも、ニートからちゃんとした職を見つけていく過程で、格段と洗練されていく。

それでいて、
庶民の皮膚感覚も富裕層のそれも男と女の視点の切り替えも、どちらもつまびらかに理解している。

作家の優秀な内面を、フィクションのさまざま登場人物に代弁させている。




とても読みやすく、退屈させずに物語に引き込む。



なるほど、この人の本は売れるわけだ。

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個人的な感想だが、終盤の採用した東工大出身の女の子との恋愛模様は、本筋のテーマと外れてあんまり必要性を感じなかったかなと。





大ヒットした「阪急電車」も読んだが、同様に作家のうまい引力に引っ張られた人は多くいると思う。

とにもかくにも、どんな形であれ作家の作品に一度は触れていただきたい。

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マリアビートル 伊坂幸太郎

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以前読んだグラスホッパーの登場人物が何人か出ていて、「殺し屋達の狂想曲」ていかにも伊坂ワールドのコピーがついたので即買いしてしまった。

ただ今回は、何故だかわからないけど、読むのに時間がかかってしまった。


王子と呼ばれる、心理を巧みに操る中学生が悪の権化として登場しているのだが、あまりに上手に大人の心を手玉にとり、リアリティーに乏しい感じに違和感を感じた。

特に、手玉に取られる側があまりに簡単に服従してしまいい、普通なら切れてもおかしくないて所もすんなり従ってしまう。
他の登場人物にもリアリティーに欠けるとこは多々あるが、しっかりとキャラクター設定がされててスマートでかっこよく、王子みたいな違和感を感じなかった。
ただ王子がいないとこのストーリーは成り立たないし、もしかしたら、読者に特に意識させるための作者の狙いかもしれない。

最後の七尾《天道虫》のスーパーでの抽選会での落ちは、落語みたいに綺麗にまとまっていて最後まで読んで良かったと思わせる内容だった。

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マリアビートル (角川文庫)






それから、槿「アサガオ」のてんとう虫に対する描写が素晴らしかったので以下引用、

「マリア様の七つの悲しみを背負って飛んでいく。だから、てんとう虫はレディビートルと呼ばれる。
七つの悲しみが具体的に何を指すのか、槿は知らない。が、あのてんとう虫が、世の中の悲しみを黒い斑点に置き換え、鮮やかな赤の背中にそっと乗せ、葉や花の突端まで昇って行くのだと言われれば、そのような健気さを感じる事はできた。てんとう虫はこれより上に行けないというところまでいくと、覚悟を決めるためなのだろうか、動きを止める。一呼吸開けた後、赤い外殻をぱかりと開き、伸ばした翅を羽ばたかせ、飛ぶ。見ている者は、その斑点ほどの小ささではあるが、自分の悲しみを持ち去ってくれた、と思うことができる。」


平易な文章でここまで文学的に書ける技術は作者ならではだ。


自分が読んだ伊坂作品の中では、あまり評価できなかった(他が素晴らしすぎたので)が、
文章にも会話にも、さりげない比喩や真理が詰まっていて、それを探すのも伊坂作品の醍醐味だ。




とんび 重松清

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鳶(とんび)が鷹(たか)を生む


よく使われることわざで、この小説のモチーフになったのではないのかと思われるのだが、この物語は、鷹は生まれたと

いうか育ったという印象を読み終わった後に感じた。



確かに、なくなった奥さんの容姿や性格を受け継いでる所はあるのだが、


親父「ヤス」の不器用で朴訥な人柄が、母親のいないアキラに、親二人分の愛情を

余すところなく与えている。




それをアキラはさみしい父子家庭ながら、十二分にヤスの気持ちを感じとりながら成長していく。



どんな小説に泣き所というかポイントを作るのだが、この小説は最初の項から泣ける。



奥さんがアキラをだっこして波打ち際を歩いている。それをヤスが借り物のカメラで、シャッターをきるタイミングを計る。


家族の幸せを感じながらファインダーが涙で曇り、歯を食いしばりながらをシャッターを切り続ける。





このシーンが最後のシーンで再びフィードバックするのだが、


特に家族というものがなければ、自分は存在しないという一つの例外もないテーマで涙腺の緩まない人はいないと思う。



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風が強く吹いている 三浦しをん

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貧乏性の僕にとって本を買ったら最後まで読まなければという妙な強迫観念を持

ちながら活字を追っている事がある。この意識が強い時ほど僕はストーリーに入り

込んでいなかったり、読むのに時間がかかる傾向にある気がする。

もちろん、それだけではなく単純に僕の読解力が足りなかったり、読み返してみて

初めてそのおもしろさに気づくこともしばしばである。


だがこの作品は一発で、ストーリーに溶け込んで、トイレの中でも飛行機の中でも

ページをめくりたくなるそんな作品だった。

箱根駅伝とは全く無縁の僕がこんなに

没頭して興奮して寝れなくなる日もあったぐらいだ。











陸上に興味のない方は駅伝というのはマラソンの短いやつをリレーするぐらいの認

識だと思うのですが、駅伝は完全なチームプレイであり全く違うものであることが

わかる。

コースの特性、アップダウンの走り方や適正、勝負区間、天候、体調

管理、補欠枠の使い方まで、囲碁や将棋くらいの戦術が緻密にぶつかってるのを正

月のテレビで読み解いている人がどれだけいるのだろうか?

その戦術を考察する監督兼ランナーの清瀬ハイジが、竹青荘のメンバー素人10人で

箱根駅伝を目指すというファンタジーに違和感を感じる読者もいたのではないかと

おもう。

学生時代に部活動なんかでスポーツや格闘技をしてきた方は地区予選の厳しさや全

国大会や選抜に選ばれることがどれだけ大変なことか想像はタヤスイというか、想像以上の大会で

はないかと推測できると思う。

その素人が10人だけで、箱根駅伝にでるなんて。

そんなおとぎ話にもページを捲ってしまうのは人間の描写がおもしろくて、一人一人にストーリー

が微妙なブレンドで絡まり合いタスキをつないでいくのだからだ。思わずニヤついてし

まうことが多々あり飽きることなく読めた。

そして、やっぱり走る事に全く興味のなかった僕にとって一番衝撃だったのはすごく走ることは美

しいということを知れたことだ。

特に予選の蔵原走の予選での走りにはなぜだかわからないけど

涙が出そうになった。一秒でも早くタスキを渡そうとするメンバーの思い、体調不良でも走らな

ければ失格になる責任感、怪我で痛み止めをうって走れなくなる事をわかっていながら大丈夫だ

とつく嘘、全てのピースが綺麗にはまって箱根駅伝の景色を描いている。






走る事や駅伝に全く興味のなかった僕にとって、「走る事とは速さではなく強さ」というのを


噛み締めて、来年の正月の箱根の中継を必ず観てみようと決心させた一冊だ。





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夜行観覧車

自分が読んだり観たもの日記記録形式で書いてるブログなので

評価してないものでも投稿させていただいでいます。

結論から言うとあまり面白くなかったです。

告白、高校入試と湊かなえさんの小説は外れがないと言われていますし

おもしろかったのですが

今回の作品はドロドロした昼ドラみたいで馴染めませんでした。

正直流し読みですしもう一回丹念に読んだら

違う発見があるかもしれませんが

一旦、本棚におさめます。


ps あとがきの奥寺佐渡子さんの解説はわかりやすくてテーマをあぶりだしてて

よかったです。



('_')でも文章が読みやすてこんだけ読むのに時間かかったということは

少し我慢して読んでた気がします。





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プロフィール

ちゃあ
サラリーマンやりながら、ほそぼそとブログやってます。
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