親子で楽しむ読み聞かせ絵本

むかしむかし、山奥の村に金太郎という元気な男の子がいました。金太郎は、普通の男の子とは少し違っていて、たくさんの動物たちと仲良しでした。彼は母親と一緒に小さな小屋に住んでいましたが、毎日山の中で遊びながら過ごしていました。

金太郎は、とても力持ちで、どんなに大きな岩でも、一人で持ち上げることができました。森の中で遊んでいると、山の動物たちが彼を見かけては近づいてきました。金太郎は動物たちと一緒に遊びながら、いろんなことを学んでいきました。

ある日、金太郎は山の中で出会った大きな熊に「おい、金太郎、僕と力比べをしよう！」と挑戦されました。金太郎は笑顔で「いいよ！負けないからね！」と答えました。二人は力比べを始めました。最初は熊が大きな体で力を使い、金太郎を押し倒そうとしましたが、金太郎は負けずに頑張り、最後には熊を倒すことができました。

「すごいぞ、金太郎！君は本当に強い！」熊は驚きましたが、金太郎はにっこりと笑いました。「君も強いね。でも、僕はお母さんから教わったことを忘れないようにしているんだ。力は、優しさや思いやりと一緒に使うべきなんだよ。」

それから、金太郎は熊や鹿、ウサギなどの動物たちと一緒に遊びながら、もっとたくさんのことを学びました。動物たちはみんな金太郎のことが大好きでした。金太郎は、強い力だけではなく、みんなと協力し合う大切さを学んでいったのです。

ある日、村に大きな問題が起こりました。村の周りを悪い鬼が騒ぎながら歩いているというのです。鬼たちは村人たちを怖がらせ、物を壊したりしていました。村人たちは怖くて、どうすればいいか分かりませんでした。

その時、金太郎がやってきました。「大丈夫だよ、僕が鬼を退治してみせる！」と金太郎は勇気を出して言いました。金太郎は森の中で動物たちに教えてもらった力を使い、悪い鬼たちと戦うことに決めました。

金太郎は森の動物たちと協力し、鬼たちが怖がらないように工夫をしました。まず、ウサギが鬼の足元を小さな石で転がし、鬼を驚かせました。その隙に、金太郎は鬼の腰に縄を結びつけました。そして、熊が鬼を押さえて動けなくしました。金太郎の勇気と、動物たちの協力で、鬼たちはすっかりおとなしくなり、村に帰ることができました。

「金太郎、すごいね！」村人たちは大喜びでした。「君のおかげで村が平和になったよ！」金太郎はにっこりと笑い、「でも、みんなで協力してくれたからこそ、できたんだよ」と言いました。金太郎は強さだけでなく、仲間との協力が大切だと感じていました。

その後、金太郎は村の人々に感謝され、みんなから愛される存在となりました。金太郎はずっと、強さと優しさ、そして仲間を大切にしながら過ごしました。

おしまい。