2011年04月25日
三陸海岸大津波(吉村昭) 感想
今回の震災で津波の被害が
大きかったので、この本の話題になったよう
なので、私もの読んでみました。
本書の感想というと
本当に事実を淡々と書いている感じ。
テレビみたいに脚色や演出はなし。
ただ、津波の恐ろしさが分かる。
しかし、津波は時がたつたびに
この土地の人々は対策はされていたり、
高台に土地をうつしたりするような
対策もしてきたらしい。
しかし、やはり対策のために
日常生活をいくらか犠牲に
しなくてはならないので、
時がたつにつれ、津波の悲劇も
風化していくようです。
p150 災害を受けた住民も津波を避けるためになるべく高い場所に 居住するのが最善の方法だということは十分知っていて、 事実明治二十九年の大津波後には、高所への住宅の移転が 目立ち、昭和八年の大津波にはこの傾向はさらに増して、 町はずれの高台にあった墓所がいつのまにか住宅地になった 所さえあった。 (中略) しかし、この高所移転も年月がたち津波の記憶がうすれるにつれて、 逆もどりする傾向があった。漁業者にとって、家が高所にあることは 日常生活の上で不便が大きい。 |
この震災もいずれ風化していくでしょうが
原発問題もからんで長期にわたって
影響があるとおもうので、本書のように
脚色も演出もなく記録しておく必要が
あると思う。
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