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三陸海岸大津波(吉村昭) 感想




今回の震災で津波の被害が
大きかったので、この本の話題になったよう
なので、私もの読んでみました。

本書の感想というと
本当に事実を淡々と書いている感じ。
テレビみたいに脚色や演出はなし。


ただ、津波の恐ろしさが分かる。
しかし、津波は時がたつたびに
この土地の人々は対策はされていたり、
高台に土地をうつしたりするような
対策もしてきたらしい。

しかし、やはり対策のために
日常生活をいくらか犠牲に
しなくてはならないので、
時がたつにつれ、津波の悲劇も
風化していくようです。





p150
災害を受けた住民も津波を避けるためになるべく高い場所に
居住するのが最善の方法だということは十分知っていて、
事実明治二十九年の大津波後には、高所への住宅の移転が
目立ち、昭和八年の大津波にはこの傾向はさらに増して、
町はずれの高台にあった墓所がいつのまにか住宅地になった
所さえあった。
(中略)
しかし、この高所移転も年月がたち津波の記憶がうすれるにつれて、
逆もどりする傾向があった。漁業者にとって、家が高所にあることは
日常生活の上で不便が大きい。



この震災もいずれ風化していくでしょうが
原発問題もからんで長期にわたって
影響があるとおもうので、本書のように
脚色も演出もなく記録しておく必要が
あると思う。

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