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2018年08月13日
『同時通訳者のカバンの中』関谷英里子 ー 英語学習tipsの玉手箱!
ダライ・ラマやアル・ゴアの通訳をされた関谷英里子さんによる英語勉強法に関する様々なTipsが披露されています。特に英語学習をしている人や始めてはみたもののマンネリ化してしまって続かない、、、という方々にオススメです。
第1章ではそれこそ同時通訳をする際にどんなツールを用いてどんな準備をして臨んでいるかリアルな現場感を味わう事ができます。
2章以降は具体的な勉強法の紹介。
DVDやストリーミングの海外ドラマを使ったディクテーションをどのようにすればよいか。関谷さんのオススメ番組、ドラマも交えて紹介されています。本書ではネットフリックスが紹介をされていますが、Huluも海外ドラマや映画が充実していますし、Amazonでポチする人はプライム会員になれば相当数の映画が見れますのでそちらの方がコストパフォーマンスがいいかもしれませんね。
その他、英語の原書、オンライン辞書、ポッドキャスト、ツイッター、英会話、NHKラジオ講座など幅広く、そして、実践的かつ具体的に英語をどのように取り組めば良いかTipsが盛りだくさん。この内容を全てやらなければダメ、というわけではなく、関谷さんご本人も本書でかかれていますが、一部でも「これをやってみようかな」というきっかけが見つかると思います。個人的にはFacebookのf8カンファレンスの事は知らなかったので早速チェックをしてみました。これからの未来のカタチがどうなっていくのかな、という事に想いを馳せるのは面白いですよね。それが英語であってもネットで調べれば直接話が聞けるというのは考えてみたらすごい時代になったものです。
最後に、個人的にササッた本書の見出しが「AI時代に英語を学ぶということ」です。
Google翻訳やAIが発達してくれば「英語学ぶ必要なんてないんじゃん?」と思うのが人情(笑)ただ、それについて関谷さんは「そういった技術は人間の技術を拡張してくれるものであって完全に代替してくれるわけではない」と記されています。計算機があるからといって、九九ができなくてもいいわけではないし、エクセルシートのスプレッドシートを使えるのもある程度分かっているからこそ、とナルホドと変わりやすい例を挙げて話が展開されています。私も同じ意見で便利になる事はあっても、それで何もしなくていい事にはならないと思います。特にAI自動通訳で想定されている場面は1対1が多いと思います。海外へ仕事で出張していると「会話は必ずしも1体1ではない」「複数人の会話ではスピードが上がる」などです。その中で会話するには、場面に応じてですが、コツもありますし自動通訳に頼っていてはテキストの渦に呑まれて会話どころではなくなってしまうと思います。…その場面を思い浮かべただけでも冷や汗ですね(笑)
>> >以前の記事でこの点に関してはより具体的に書いています。
『10年後の仕事図鑑』ー「翻訳」はすぐには無くならない。実際に考えられる課題について考える。
https://fanblogs.jp/timetolearn/archive/64/0?1534122822
「そうは言ってもなんとかなるんじゃない?」という人たちは何を言ってもやらないでしょう。一方で「日本にいても英語を学びやすい環境がこれだけあるんだから何かやってみようかな」という考えになる人もいると思います。
本書は後者のような姿勢で英語を学んでいる人にとっては新しい気付きや視点を変えた勉強法が発見できると思いますので、英語学習者には是非、手に取ってほしい1冊です。
同時通訳者のカバンの中 ツールを使いこなせば英語力3割アップ! [ 関谷英里子 ] 価格:1,512円 |