騎士きどり　knight kidori

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無事に、遊園地行って来ました。

今日は母がパートに出かけている日なので、
妹は、うちの前で姪っ子を降ろして、そのまま立ち去った。
よろしくね、とか、
何時に帰るね、帰りはどーのこーのとか、
まったくなしの1日がスタートする。

姪っ子は終始ご機嫌で、
私は幸せで、
妹そっくりなその笑顔を見ていた。

途中途中、
「あっ、これ、ママにお土産買う？」とか
「ママもこれ好きだったよー」とかの程度だけど、ママの名前を出してみたけど、
その時だけ姪っ子は、お返事がなくて黙り込む。

帰りは、私の家ではなく妹の家まで送っていった。
その打ち合わせも母を通さないといけない。

何時に迎えきてもらったらいい？

アパートの下までおくって行くから、そう伝えて！

伝えたよ〜

母を挟んで、こんな無駄なやりとりがある。

もうすぐアパート、という時に
姪っ子が、自分のキッズ携帯から
ママに「もうつくよ！」とメールをした。
返事は
「じぶんでかぎあけてはいっておいで(^_^)」
だった。
この文章から
「ママは出て行きませんよ、ねえちゃんに会いたくないからね！」
という気配を読み取る私が馬鹿なのか。
ただ、とても悲しくなった。

アパートの下で姪っ子を下ろして、駆けて行く背中を見送って、
今日はありがとね、と呟いた。

家族が崩壊する前、
「妹が出て行ってしまったら、もう二度と姪っ子には会えない、会わせてもらえない」
そう思って、気が狂いそうになって大声で泣いた。
あの日から考えれば、なんて幸せなことだろう。
そう思うと同時に
「もっとうまくやれていれば」
そう思わずにはいられない。

こよ遊園地は、妹が大好きで、
何度か連れてきた。
家族のアルバムには、その時の写真も残っている。
若い、20代の私と、
今の姪っ子と瓜二つの幼い妹。
あの時も、妹と一緒で幸せで、こうやって小さな手をとって、
トイレは大丈夫か、お腹空いてないかと、せっせと世話をやいたなぁ。

まさか、「妹の娘」と同じことをする日がくるなんてね。

私だけが、何も変われていないね。


今日、一緒にすごしてくれてありがとう。
また遊ぼうね。

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今日も、

正確には昨日から、
モヤモヤ過ごしている。

世間は春休み。
うちの姪っ子は、月〜金は学童に通っているらしい。
ママはパートでがんばっているからね。

それはそれで良いのだけど、
実は私は、今月末までお休みをもらえる身。
有給消化の関係で、毎年、3月後半は仕事が休みなのだ。
そうなると、この30月・31火は、平日でホリデー、ということになる。

テーマパークにでも連れてってあげたいな。

だけど、その打ち合わせをすることができない。
母を通さないといけない。

母に言うと
「土曜に面倒見るだけで十分よ〜」
と言われてしまった。

面倒みるんじゃなくて、
一緒に遊びたいんだけどな。

どうしよう。

自分が、姪っ子と過ごしたいというのが1番。それは間違いないけど、
平日でホリデーなんて
めったにないから、
遊んで「あげたい」
遊んで「あげなくちゃ」という、
またしても余計な騎士きどりな思いで
私はモヤモヤ過ごしております。
この「もったいない！しなくちゃ！」という強迫観念は何なんだろう？

あーどうしよう。

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週末は姪っ子が遊びに来るのだけど
私は大体彼氏と過ごすので
ほとんど会えない。

今日も、家にかえるともう姪っ子は帰宅していて、
会えなかった。
だけど、お手紙をおいてくれていた。


「カラ子ねえちゃん、
○○はカラ子ねえちゃんのこと
ほんとは大好き」

また遊ぼうね、という内容だったけど、その中の
「ほんとは大好き」という文章、
「ほんとは」がとても気になった。

姪っ子は、私と妹（つまり叔母とママ）が喋らないことを知っている。
だから、ママの前では、私に話しかけない。

話しかけられない。
それは、姪っ子本人も、
不自然で苦しいのだろう。
どうして喋っちゃいけないの？
どうしてカラ子ねえちゃんと喋るとママは不機嫌になるの？
分からないことだらけで、
聞けなくて、
結局見つけ出した唯一の策が
「ママの前ではカラ子ねえちゃんとは目も合わせない」なのだ。

ほんとは大好き。
分かってるよ。
カラ子ねえちゃんは、ママのことも
ほんとは大好きなんだよ。
だから、お返事してもらえないけど一生懸命ニコニコしてみるよ。
こわくて話しかけられないけど、
チャンスがあったら話してみるよ。

ごめんね。
苦しい思いさせてごめん。
ママの大嫌いなカラ子ねえちゃんを、
好きでいてくれてありがとう。

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母が、チョコレートをくれた。
よく手作りのお菓子を配る時に使われる透明の小袋に入った、
これまた手作り定番の、ハートのアルミに入ってカラフルなスプレーチョコがまぶされた、一口チョコレート。

「バレンタインって、○ちゃんから。二つ入ってたから、あげる」

姪っ子からもらったらしい。


私の誕生日には、姪っ子は、
自分の、大切な大切な使いかけのプリキュアの鉛筆と、折り紙の裏に習いたての平仮名で「おめでとう」と書いたメッセージを、おそらくママに内緒で持ってきてくれた。

手作りチョコは、さすがに一人では作れないからね。
「おばあちゃんに」とママと一緒に作りながら
「カラ子ねえちゃんには？」
とは聞けなかったのだろう。ママの顔色を見る子だから。

ごめんね。
まだ小さいのに、複雑な思いさせちゃったね。
私がママに嫌われてなかったら、こんなに気をつかわなくていいのにね。

ごめんね、
勝手にもらっちゃったよ。とてもおいしいよ。


母も母で
これを私が見た時に、もらえなかった私がどう思うのかとかは思い当たらないのだ。

まぁ、思い当たるような母なら、アダルトチルドレンなんか育ってませんけど。

とても切ない、一足遅れのバレンタインでした。

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今日も姪っ子が遊びにきてくれた。

帰る前に、
知人から頂いた高級一口ゼリーをテーブルに広げて、好きなのを一つずつ持って帰りなさいな、と選ばせた。

「パパとママにも持って帰ってあげりね」
「パパいつも、いらんよって言うんよ」
「じゃ、いらない？」
「でも、ないとかわいそう」
レモン、オレンジ、ラズベリー、メロン、クランベリー、バナナ、パイン、ラフランス、グレープ、いちご、ピーチ、マンゴー…
悩みながら四つ選んだ。


お迎えの車がきた。
下のチビちゃんは私から離れず、私はチビちゃんを載せるために後部座席に上半身まで乗り込んで
「おつかれさーん」と誰にともなくつぶやく。
「ほらほら離れて」
「やだーまだ帰らないー」
妹は運転席から振り返らない。
チビちゃんがあまりにも離れずにいると、
「◯ちゃん。△ちゃんを中に入れて、ドアしめて」
と、上の子に向かって言った。

ドアが閉められて、見えない車内に向かって手を振る。
車が動き出したとき、窓があいて、上の姪っ子が顔をだした。

「カラ子ねぇちゃん！△ちゃん、バナナの、いやだって！」

だから他の味に変えて！
と続けたかったのだろう。
でもママはカラ子ねぇちゃんを嫌いだから、車を止めてくれないから。

バナナの、いやだって、と言って私を見た、その目が忘れられない。

ごめんね、変えてあげられなくて。
ごめんね、「あーそうなの？ちょい待って！他の持ってくるね！」と言ってあげられなくて。

ママは、一刻も早くカラ子ねぇちゃんから離れたいんだよ。

ごめんね。いつも、さよならがこんなんで。
だから車に乗る前にいつも、私にぎゅってするんだよね。のっちゃったら喋れないから。
ごめんね。


ごめんね、まきこんで。
あなたがアダルトチルドレンになりませんように。

バナナのゼリー、
喧嘩せずに分けられますように。

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ずっと貧乏だったから、
ニッ○ンなんかの家具のカタログを見るのが大好きだ。

畳の部屋にベッドをおいて過ごし
しかもその部屋は半リビング化してて家族みんなが出入りしてて
プライベートも何もなく、
部屋を自分の好きな小物で揃える…


なんて夢のまた夢だった頃も、
いつもカタログを見て夢を見ていた。


妹も同じで
私より狭い部屋だったが、
しまいにはその部屋は寒すぎて眠れないという理由で私の部屋のベッドを使うようになり、私はその横で布団を敷いて寝ていた。


いま、妹夫婦は
近所のコーポに住んでいる。

元々、姪っ子が大きくなってきたから広い部屋に住みたいということで始めた二世帯同居だった。


この家に妹夫婦が住んでいたら
私がいるこの部屋はきっと、
姪っ子のお部屋になってるだろうな。

そしたらこんなベッドがかわいいね。きっとよく似合う。
なんて言いながらカタログを見てる。



こんなの、叶えてあげたいね。


だけど、そしたら私はどこへ行けばいいの？


全部全部叶えてあげたいのは、
私が一番なのに。
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そういえば、

姪っ子は、無事にあの、メダルを装着する時計とメダルをサンタさんにもらったようです。

同時に、学校ごっこセット？ということでミニ黒板ももらっていて、
そちらの方に夢中だ。

めあて「きちんときく」
とか書いている（笑）


一緒に暮らしているときも、
「ごっこ遊び」が大好きだった姪っ子。

時々遊びに来た時も、必ず「学校ごっこしよう」「病院ごっこしよう」とせがまれる。


毎日全力で、ごっこ遊びしたいね。
毎日会えたらいいのにね。
姪っ子と会うのが月に一度、とか、別に普通、いや恵まれている方なのは理解しているのに、一緒にいた楽しい日々の記憶のせいで淋しい。


妹が、出て行く準備をしているとき、「もうすぐ姪っ子たちと会えなくなるんだ」と思って怖くて仕方なかった。

私を嫌って出ていくのだから、
もう二度とあわせてもらえないんだろうと思って怖くて仕方なかった。

夜中に目が覚めて、突然怖くなって号泣したこともある。


出て行ったあと、再会できたのは半年後だったんだけど、
その時に姪っ子は
「会いたかった」
「会えるかわからんかった」
「ママに聞けんかった」
と言った。

ママに聞けなかった姪っ子の気持ちを思うといまでも泣けてくる。

どうしてか分からないけど、ママはおばちゃんが嫌いだから、ママの前でおばちゃんの話をしちゃダメ、
ママの前でおばちゃんと仲良くしちゃダメ、
そうやって、小さな心で考えているんだと思うと、申し訳なくて泣けてくる。

いつでも私は、あなたのために
ごっこ遊びをするよ。
私の時間は全部、ごっこ遊びの時間にするよ。


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クリスマスの一泊旅行から帰ってみたら。姪っ子たちがお泊まりにきていた。


妹が結婚してこの子が生まれてから、私には自分の命より大切なものがまた一つ増えた。
姪っ子たちは本当に可愛くて大切で、毎日そばで成長を見ていたい。

妹は、すごい美人なんだけど、
姪っ子は妹そっくりで、そこに父親の濃い血筋もまざって、
それ以上に美少女だ。

妹夫婦が出て行くかもしれないと、
毎日不安でたまらなかった頃、
家の中のギクシャクした空気は当然、当時五歳だった姪っ子も感じていて
妹の前では私には話しかけなかったり返事をしなかったりするようになっていた。
わざと明るく大げさな声でおやすみと言ってみても、チラリとこちらを見て、ママをチラリと見て、何も言えずに目をそらす姿は、可哀想で申し訳なくて毎晩泣いた。

「姪っ子が、おやすみって言ってくれないの」と、号泣しながら彼氏にその話をした時、
「心の中では絶対言ってるよ」と言ってくれたのを今でも何度も思い出す。

私と妹にはさまれて、
姪っ子も立派なアダルトチルドレンになった。いつも周りの顔色を見ているのがわかる…


今夜は、妹が急な飲み会で、
うちにお泊りだけさせに来たらしい。
よく来たねよく来たねと抱きしめて、一緒のお布団で眠るのだ。

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