運動や食事制限をしなくても、
2008年09月29日
クモ膜下出血は予防できるか？
クモ膜下出血は予防できるか？
みなさんの周りで､クモ膜下出血で亡くなられた方の話を
聞かれたことはないですか？
前の日まで何の前兆もなく元気に働いていた方が､ある時、
突然ハンマーで殴られたような頭痛と吐き気に襲われ倒れてしまうのが
クモ膜下出血の特徴だ。
放っておけば8割近い方が命を落とすか､運よく助かっても寝たきりに
なってしまういやな病気だ。
40代前後の働き盛りを突然襲うこの恐ろしい病気は､脳の血管のコブ
(脳動脈瘤)が破裂することによって起こるものだ。
この動脈のコブは､たちの悪いことに破れるまでは
殆ど症状を出さないから困る｡
そしてちょうど風船のように少しずつ大きくなってゆき､
ある時パンと破れてしまうのだ。
このクモ膜下出血は毎年人口10万人に対して約12人に
発生するといわれており、日本中では年間15,O00人もの人が、
この恐ろしい病気に襲われている。
この人数は年間の交通事故死の約２倍だ。
クモ膜下出血は恐ろしい病気だが、クモ膜下出血にひとたび襲われると､
どれほど危険だらうか？
これまでの報告をまとめてみると、､
最初の発作､即ち初めてこの動脈のコブが破れた瞬間に,
約2割の方が命を落としている。
言い換えれば2割の人は病院に運ばれる前に亡くなってしまう。
残った8割の方は多くの場合救急車で病院に運ばれている｡
しかし、この人たち全てが助かるかというと､そんなに甘くはない。
運ばれた人の内約3割の人はすでに手遅れで､
手術ができない状態のまま死に至るといわれている。
また手術をしても2週間ぐらいしてから出血の後遺症が出る事も多く､
最終的に社会復帰できるのは全体の患者の約3割程度といわれている。
つまり、この病気はひとたびコブが破れてしまったら
7割が死ぬか寝たきりになるという大変恐ろしいものなのだ。
動脈瘤はどんな人にあるのだろうか？
クモ膜下出血の原因である動脈瘤はそれほど珍しいものではない。
統計によるとだいたい100人に1人から､
多い報告では5人ぐらいの人に脳動脈瘤があるといわれている。
それでは脳動脈瘤はどれぐらいの頻度で破れるものだろうか？
これもいくつかの報告があり､それによれば脳動脈瘤を
持っている人100人のうち毎年1人ないし5人ぐらいの人でコブが破れる､
つまりクモ膜下出血になるといわれている。
ひとたび破れてしまえば7割がた不幸な事態になる訳でだから､
この人たちはいわば頭の中に爆弾を持っているようなものだ。
また､親兄弟がクモ膜下出血で倒れた家系の人､血圧が高い人､
動脈硬化のある人､喫煙者などはこうした脳動脈瘤が
普通の人よりでき易いと言われている。
このようにクモ膜下出血は､コブが破れてからでは手遅れのことが多く､
破れる前に治療する一ことが肝心だ。
ところが、コブという奴はたちが悪く､
やぶれるまではほとんど何の症状も出さない。
なので、多くの人は破れるまで自分の頭の中に、
こんな恐ろしいものがあったことすら知らないのだ。
それではどうすればコブを見つけることが出来るのだろうか。
コブ早期発見の新兵器… MRアンギオを使えば、
このコブを安全確実に､しかも寝ているだけで発見できるのだ。
これは患者さんが寝ているだけで磁石に力で脳の血管やコブを
写し出す装置だ。
約20分間寝ているだけで､あなたの頭の中にこの爆弾があるかないかが
全く安全にわかるのだ。
こうして見つかったコブはやぶれる前であれば､2時間ほどの手術で
安全且つ確実に二度と破れないように処置することができる。
クモ膜下出血はひとたび起こってからでは遅すぎる。
患者さんの多くは働き盛り､一家の大黒柱の方たちだ。
あなた自身のため､そ一してあなたの最愛の家族のため､
破れる前にこのコブを見つけて､クモ膜下出血を予防しょう｡
30代以降の方で､家族がクモ膜下出血で倒れた方､血圧の高い方､
動脈硬化のある方､喫煙者は特にこの検査を勧めたい。
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