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2015年12月18日
『2015年12月18日』NHKラジオ第一「すっぴん!」「源ちゃんのゲンダイ国語」のコーナーで紹介された本
2015年12月18日に、NHKラジオ第一「すっぴん!」「源ちゃんのゲンダイ国語」のコーナーで紹介された本は「神国日本のトンデモ決戦生活」でした。
「決戦生活」「決戦型ブラウス」「決戦盆踊り」「勝利の特攻生活」「アメリカ人をぶち殺せ」…。
凄まじい戦意昂揚キャッチフレーズ群に塗りつぶされていく戦時下の日本を、当時の雑誌やパンフレットをもとにユーモアを交えた文章で楽しく紹介。
神がかりプロパガンダと大衆動員によって作り出されたグロテスクな反‐理想郷(ディストピア)がここにある。
しかし、これは近未来の日本の姿ではないと言い切れるだろうか?カラー図版多数収録。
「今読むとトンデモないこと、ばかばかしいことが、いっぱい載ってる。でも当時は、“普通”だと思っていた。“そんな時代があったんだね〜”じゃなくて、同じ事がまた起こらないとも限らない。僕たちは、忘れてしまうから。」
(すっぴん!ブログ:NHK)より
著者 早川タダノリ
1974年生まれ。フィルム製版工などを経て、現在は編集者として勤務。ディストピア好きが昂じて20世紀の各種プロパガンダ資料蒐集を開始。著書に『神国日本のトンデモ決戦生活』『原発ユートピア日本』(合同出版)、『「愛国」の技法』(青弓社)などがある。
目次
1 神々しき靖国の社
2 日本よい国
3 称えよ八紘一宇
4 勝ち抜く決戦生活
5 すべては勝利のために
6 言霊の戦争
「主婦之友」の戦中スローガン
「寝た間も忘るな米鬼必殺!」
「米鬼を一匹も生かすな!」
「一人十殺米鬼を屠れ!」
『婦人倶楽部』昭和19 年6月号
「日本に栄養不足絶対になし」という珍妙な文章が 「婦人倶楽部」昭和19年6月号に掲載されている。当時はすでに配給食糧も厳しく制限され、銃後のお母さんたちが必死に家族の栄養源を闇や買い出しでやり くりし、赤ん坊にまで「イナゴの粉」を飲ませているころだ。タイトルからして すでに妄想電波の類である。
『主婦之友』昭和19年12月号の特集「野獣民族アメリカ」。
「血のしたたる生の肉を喜んで食うアメリカ人は、野球、拳闘、自動車競争などを殊に好み、死人や大怪我人が出ると、女はキイキイ声を張り上げて喜び、満場大喜びで騒然となる」
「貪婪にも、己がより多くの肉を喰らい、よりよき着物を着、よりよき家に住み、より淫乱に耽けらんがために、……非人道の限りを尽くして日本の首を締め続けて……」
「敵のほざく戦後日本処分案」
「働ける男は奴隷として全部ニューギニアやボルネオ等の開拓に使うのだ。女は黒人の妻にする。子供は虚勢してしまう。かくして日本人の血を絶やしてしまえ」「日本の子供は不具にするに限る。目を抉ったり……片腕や片脚を切り取ったり、ありとあらゆる形の不具を作るのだ。こうした動物の如き子供らが街頭を右往左往するのは実に面白い観物であろう」
『天使のナイフ』第51回江戸川乱歩賞受賞(2005年)著者薬丸 岳(やくまる がく)
天使のナイフ
天罰か?誰かが仕組んだ罠なのか?妻を惨殺した少年たちが次々と死んでいく!
生後5ヵ月の娘の目の前で妻は殺された。
だが、犯行に及んだ3人は、13歳の少年だったため、罪に問われることはなかった。
4年後、犯人の1人が殺され、桧山貴志は疑惑の人となる。
「殺してやりたかった。でも俺は殺していない」。
裁かれなかった真実と必死に向き合う男を描いた、第51回江戸川乱歩賞受賞作。
著者 薬丸岳
1969年兵庫県明石市生まれ。駒澤大学高等学校卒業。2005年、『天使のナイフ』で第51回江戸川乱歩賞を受賞。
DVDも出ています。