2020年09月21日
キューバに生まれるということの特権
キューバではインクルーシブ教育が優先されている
La Demajagua、2020年9月22日、Yanelkys Llera記者
これから私が語る物語の主人公は、2歳と6か月になるシアン・アレハンドロという名前の男の子である。グランマ県バヤモ市にある「セミジータス・デル・アルバ(ALBAの小さな種)」という保育園に2歳から通っている。
保育士の女性が近づいてゆっくり話すと、シアンは反応しないが、その目は反応している。彼は生まれたときに気管支肺炎にかかっており、治療を受けたが、合併症をおこし、聴力を失った。
しかし両親が彼に起きたことに気づいたのはそのときではなかった。保育園入園のときに保育士たちがその奇妙な行動を報告し、他の園児たちから分けて様子を見たが、彼は自分の名前を呼ばれても反応しなかった。
すぐに園の責任者の女性が両親にこのことを伝えると、両親はとても心配して彼を専門家のところに連れていった。予想された通り、中等度の聴覚障害と診断され、補聴器の着用が必要となった。
母親は世界が崩壊したかのように感じ、泣き、苦しんだが、シアンは幸運である。なぜなら彼は、教育が特権でなく皆の権利であるキューバで生まれたからだ。個人の特殊性や特徴にかかわりなく、全員に質の高い教育を受ける権利を認める概念として理解されている包括的教育(インクルーシブ教育)のおかげで、彼は保育園で普通の生活を送ることになる。
包括的教育はキューバで優先事項である。障害を持つ1万人以上の子どもたちが通常学級で学んでいる。このことは、彼らが包括されながらもその必要性に応じて個々に対応されていることを意味する。シアンは幸せな子どもであり続ける。希望をつかもうとすれば、すべてに可能性があるのだから。
保育園セミジータス・デル・アルバ
Una historia que contar
http://lademajagua.cu/una-historia-contar/
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/10219785
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック