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posted by fanblog

2022年07月17日

前回記事への補足

こんにちは、ベジママキッチン です!

先日のブログに対して多くの反響があり、とてもびっくりしております。
たくさんのメッセージも頂き、少しでも「野菜」というものに対して世の中の理解が深まればと思いました。

誤解がないように補足をさせてください


これは個人の主観も入りますが、それぞれの栽培法には役割があると思ってます。
慣行栽培には、日本が食糧危機に陥らないように安定性を担う役割。
有機栽培には、環境に配慮した持続可能な農業を広く実現していく役割。
特別栽培には、色んな角度から生産のアプローチをしながら消費者のニーズに応える役割。

だからこそ、全ての栽培法にリスペクトがあり、それぞれの役割と目的で農業をされていると思っています。

項目を分けると3つにはなりますが、農業というのは農家さんの数だけやり方が存在します。

認定を取り、お金をかけて有機農業を実現している農家さん、慣行だけど化学肥料は使わず有機肥料を使っている農家さん、肥料や農薬をを使わず自然栽培している農家さん、有機栽培はしているけど認定は取らず環境に配慮している農家さん、企業と契約して沢山の作物を栽培し貢献している農家さん。

これ以外にも色んなやり方で農業をしてらっしゃいます。


前回の記事では、日本での有機農業は一筋縄ではいかない、というお話をしましたが実際に有機認定を受けて有機農業に従事されている農家さんもいらっしゃってこれも本当に凄いことです。

複合経営についてもお話ししましたが、動物堆肥だけでなく、魚粉や油かすや緑肥なども有機肥料ですが運搬コスト、規模、環境、土壌問題など課題が大きいためです。

オーガニックという言葉ばかり広まり、本当の意味での有機農業があまり浸透してない気がするのですが、皆さんどうですか?

オーガニック=身体に良い
オーガニック=無農薬
オーガニック=安全で美味しい
こういったイメージだけが先行している気もします。


政府が掲げている有機(オーガニック)農業とは「化学的に合成された肥料及び農薬を使用しないこと並びに遺伝子組み換え技術を利用しないことを基本とし、農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減した農業生産の方法を用いて行われる農業」とあります。


長いし、分かりづらーい


まぁ詰まるところ「できる限り環境に配慮して日本農業を続けていけるようにがんばろっ!」みたいな感じです。
身体に良いものを作ろう!というより、農業の観点から言うと環境に良い栽培をしよう!ということになります。

もちろん、その先に安全や美味しさを求めることになりますが、それはまた別の時に深掘りします。

化学農薬や化学肥料については使用量やタイミングを遵守することで人や環境に影響がないことがわかっています。
じゃあ何で使わないようにすることが環境を守ることなの?って話ですが、肥料や農薬にも資源があり、生産するにもコストやCO2が出たりするので、いずれその資源が枯渇してしまっては農業が成り立たなくなる時代がきてしまうことが理由に挙げられています。


だからこそ、なるべく資源を大切に必要最低限の生産量を目指してバランスをとっていこう!ということで有機農業が推進され始めています。


買い物は投票という言葉もよく聞きますが、有機農業に関しては有機野菜を沢山買ったところで有機栽培面積が増えていくというシンプルな仕組みではないことだけ理解して応援し続ける必要があります。


また、話は戻りますが有機作物、有機農業を全面に出し野菜の通販をしている企業などもありますが、本当の意味で有機農業を考えた時に大事になるのは「地産地消」がポイントになってきます。

その土地で環境に配慮して作られた作物を、環境に配慮した方法で運搬し、地域で販売、消費する。

土に優しくあることだけが、有機農業ではないんですね。
(そもそも慣行でも特別栽培でも土のことをちゃんと考えてやってますし)

これを日本という土地でどこまで実現できるのか課題は山積みです。
土地が広く有機農業にも向いてる北海道でさえ、全国に広く大量に有機農産物を流通させるには運搬の問題が立ちはだかり、せっかく環境に配慮して作ったのに運搬でCO2など出してたのでは成立しないからです。


こういった背景もあるため、ベジママキッチン では、栽培法をセールスポイントにせず、「美味しい北海道野菜」を全国に広める活動をしています。


物事は常にインバース(裏表)という言葉もありますが、何かを良くしようと思った時には何かが犠牲になるようになっていて、そのリスクや限界値のどこに重きを置くかの判断が必要になってきます。

世界情勢の影響を受けて、農薬や肥料、資材の高騰など農家さんは大変な状況にあります。


そんな状況の中でも、私たち消費者に安全で安定した野菜を流通させるためにそれぞれの分野で奮闘してくれてます。

いち八百屋が何をいってるんだろう?と思う方もいるかもしれないですが、私は私の立場で食と向き合い、絶対に無くしてはいけない日本の農業について今後も考えていきたいと思ってます。


野菜の美味しさについて語りたかったのに今日も長くなってしまいました(笑)
その話はまた次回に。


読んでいただきありがとうございました




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