夕方になり
晩御飯の
お味噌汁の出汁の香りだったり
炊き立てのご飯の
シュシュという音だったり
家庭にはそれぞれ
時間とともに
流れてくる香りがある。
中学の時
友人と部活の帰り道に
カレーの香りが
どこからともなく流れてきて
今日はカレーだったらいいのに。
そんな会話が
当たり前だった。
色々な家庭が
夕刻になると
その家々の音や香りがする。
それが
私たち日本人には
普通のこと。
色々な家の香りが
漂う
こういう当たり前のことを
最近は懐かしく感じることがある。
その家の
香り。
香りはいろいろなものを
思い出させてくれる
記憶の片隅に
残る香り
その香りを手繰り寄せて
私たちは
思い出を愛でる。
私もいつかは
家庭を持ち
色々な香りを生み出していくのであろうか・・・
そこには
楽し気な空気
優しい物音など
人間らしい存在感が
醸し出されていたのなら
私はそれだけで
満足
そう感じる
少し寒い日の
温かい春。
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