2008年02月22日
恐怖のフクロウ攻撃
小学生の頃のことでした。
通学路の途中に大きな公園がありまして、ある時、
その公園にある大木にフクロウが住んでいるという噂が流れたのです。
早速友達と二人で学校の帰りにその場所に行ってみました。
木のふもとから見上げると葉が生い茂る大木。
そのてっぺん付近で、かすかに枝を揺らすものがありました。
「あっ、あれや。あれフクロウやろ?」
「どれどれ・・・。ほんまや、フクロウや!」
確かに、10m以上もあろうかという木の頂上付近にフクロウが止まっていたのです。
「よっしゃ。もっと近くで確認や」
考える間もなく私は大木をよじ登り始めました。
身長の3倍程よじ登り、最初の幹の分かれ目で一息ついた時のことです。
微かに上方で葉が擦れあう音がしたかと思うと次の瞬間、
私の頭をシバきあげるものがありました。
「ひぇーっ、なな、なんや!」
と叫ぶ間もなく再び頭部を攻撃されました。
攻撃の主はなんと、そのフクロウだったのです。
フクロウは木のてっぺんから私の頭をめがけて急速直下し、
小さな体で体当たりしてきたのでした。
「あかん、やられた・・・」
そう叫びながら私は一目散に木から下りました。
下にいた友達は状況がわからず、「何をわめいとんや?」とキョトン。
「フクロウや。フクロウにヤラレタ・・・」
「フクロウに?そんなアホなことあるかい!」
「ほんまや!」
恐怖顔の私をせせら笑いながら、友達は、
「ほんまかい。そんなもん、オレがいわしたる!」
力強いセリフを残して意気揚々と木に登っていった友達。
しかし、幹の分かれ目までいくとやはり、
「ひょえーーー。やられたーーー!」
と私の3倍もの大声で叫ぶのでした。
・・・つづく。