2018年05月11日
都立中高一貫校 ★ 受検偏差値・大学合格実績の比較で見えてくること < 2018年 >
都立中学 偏差値 ランキング
★ 最初に
中学・高校の価値は、入学時の偏差値や大学合格実績だけではありません。
しかし、現実の競争社会下において、偏差値・大学合格実績という尺度による見方は、深く世の中に根付いており、また生徒諸君の勉学への努力が目に見える形で現れる数値です。
したがって、都立中高一貫校の実力を、具体的な偏差値・大学合格実績の比較で見たみたいと思います。
★ 都立中高一貫校の現状
まず、2018年3月現在の都立中高一貫校(含む区立)は次の通りです。
〇 白鴎高校附属中学校
〇 小石川中等教育学校
〇 両国高校附属中学校
〇 桜修館中等教育学校
〇 武蔵高校附属中学校
〇 立川国際中等教育学校
〇 富士高校附属中学校
〇 大泉高校附属中学校
〇 南多摩中等教育学校
〇 三鷹中等教育学校
〇 九段中等教育学校(千代田区立)
11校存在し、都民であればどの学校にも受検(受験)資格があります。
又、高校からの編入がない中等教育学校と、高校でも生徒を募集する付属中学校の二種類のタイプがあります。
★ 2018年難関国立大学合格実績
大学合格実績を見て頂くにあたり、次の3つの表を準備してみました。
〇 < 表1> 2018年 都立中高一貫校の難関国公立大学の合格者数
〇 < 表2> 2018年 進学指導重点校の難関国公立大学の合格者数
〇 < 表3> 都立中高一貫校の6年前・現在、及び、進学指導重点校との偏差値比較
各都立中高一貫校の合格実績について、この3つの表で、進学指導重点校との実力差や入学時偏差値の変化を意識しながら、見て頂ければと思います。
<表1>と<表2>について、学校毎に卒業生の人数が異なるため、表の一番右の「割合」で、まずは概況を把握頂ければと思います。
この「割合」は、世間一般で言う難関国立大学(東大・京大・一橋大・東工大・国公立医学部)の合格率を示しています。
<表3>については、次のポイントの比較を狙いとしています。
・都立中高一貫校の今年の卒業生が受検(受験)した年(2012年)と今年(2018年)の合格難易度の差
(比較に使う中学偏差値は、四谷大塚の女子80偏差値(合格する可能性が80%の偏差値))
・都立の中高一貫校と進学指導重点校の合格難易度の差
(比較に使う高校偏差値は、V模擬・W模擬の80偏差値。「中学受験偏差値」≒「高校受験偏差値」−「10」”と言われるため、高校偏差値から「10」引いた数値が中学受験偏差値と並ぶように表示。)
< 表1> 2018年 都立中高一貫校の難関国公立大学の合格者数
※ ()無は今年の実績、()有は昨年の実績
※1:未公表のため正確な医学科合格者数が不明(学校名等から確認可能な範囲で集計)
参考までに、進学指導重点校に指定されている都立高校(7校)の難関国立大学合格実績は次の通りです。
< 表2> 2018年 進学指導重点校の難関国公立大学の合格者数
※ ()無は今年の実績、()有は昨年の実績
< 表3> 都立中高一貫校の6年前・現在、及び、進学指導重点校との偏差値比較
※都立高校については、ここ数年で偏差値に大きな動きがない為、2018年分のみを表示。
★ 見えてくること
都立中高一貫校と進学指導重点校を並べて、その大学合格実績と受検(受験)偏差値の比較で見えてくることは次の通りです。
A. 11校全体で、難関国立大学の合格者数は、着実に増加し続けていること
B. 入学偏差値と大学合格実績の相関が強まっていること
C. 小石川は、都立トップ校の国立・西と完全に並んだと言えること
D. 入口偏差値の低かった桜修館・立川国際・南多摩は、都立トップ校を除く進学指導重点校と互角の結果であること
では、これら4点について、少し詳しく説明していきましょう。
A. 11校全体で、難関国立大学の合格者数は、着実に増加し続けていること
まず最初に、都立中高一貫校の全体感を抑えたいと思います。
<表1>にある「11校合計」行の「合計」部分に当たる、都立中高一貫校全体での難関国立大学の合格者数推移を見てみたいと思います。
<表1>では表示していない2016年の結果も含め、直近三年間(11校全てで卒業生を出しはじめた年から)の推移を確認すると、次の通りとなります。
<2016年>121名 → <2017年>137名(+16名)→ <2018年>147名(+10名)
学校別に見ると浮き沈みはありますが、11校合計というマクロで見ると、明らかな右肩上がりです。
(2015年以前で見ても、トレンドとしては、7年前の白鴎1期生の卒業からずっと右肩上がりです。)
今の状況を一言で言うと、都立中高一貫校は「成長期の真っ只中」にあると言えます。
また、「制度を変革して都立高校からも難関国立大学に多くの合格者を出していくんだ!」という都立中高一貫校設立時の標榜と照らして成否を考えると、今の状況は大成功していると言えます。
B. 入学偏差値と大学合格実績の相関が強まっていること
<表1>と<表3>の「A」列の上位3校を、見比べて頂きたいと思います。
意外だと思われるかもしれませんが、上位3校で、このように入口と出口の順位が揃うのは初めてのことです。
この一致の背景に、学力の高い子供を確実に取るため、6年前に適正検査の問題を学力重視型へ完全に切替えることがあったのではと思っています。
言い換えると、それまでの公立中高一貫校としての世間への遠慮を捨て、学力(偏差値)順に合格を出す姿勢を鮮明にしたと言うことになります。
東京都においては、「公立中高一貫校は偏差値では計れない」という見方は、今や当てはまりません。
C. 小石川は、都立トップ校の国立・西と完全に並んだと言えること
<表1>と<表2>の「割合(%)」列を、見比べて頂きたいと思います。
小石川は、難関国立大学の合格者の割合が2年続けて20%超となりました。
これで、都立トップ校と同等と胸を張って言えるものと思います。
小石川の場合、次は「大横綱の日比谷と完全に並ぶ」のが目標になるかと思います。
D. 入口偏差値の低かった桜修館・立川国際・南多摩は、都立トップ校を除く進学指導重点校と互角の結果であること
<表1>と<表3>の「A」列を、見比べて頂きたいと思います。
今年の卒業生が入学した年の受検時は、小石川・武蔵・両国以外の都立中高一貫校はどんぐりの背比べ状態で、偏差値57付近に8校がかたまっていました。
当時の感覚では、小石川・武蔵・両国以外の都立中高一貫校を、進学指導重点校と同レベルと見る人はほとんどいなかったろうと思います。
しかし、大学合格実績で見ると、桜修館・立川国際・南多摩あたりは、日比谷・国立・西を除く進学指導重点校と同等の結果を出し、中高6年間での学力伸長の良さを見せつけています。
(桜修館と南多摩は、入口偏差値対比、立派な結果を毎年出し続けています。)
★ 今後の見通し
今後の見通しとして、次の2点を挙げたいと思います。
E. 6年後、都立中高一貫校の半数強で難関国立大学の合格率が10%以上となる可能性あり
F. 6年後、武蔵・桜修館・両国でも難関国立大学の合格率が20%前後となる可能性あり
では、これら2点について、少し詳しく説明していきましょう。
E. 6年後、都立中高一貫校の半数強で難関国立大学の合格率が10%以上となる可能性あり
<表3>の「A」と「B」の列を、見比べて頂きたいと思います。
まず、「A」と「B」の列を比べると、大部分の学校で偏差値の上昇が確認できます。
続いて、中学偏差値が「60」の行を見ると、6年前は両国が、今年は九段(B)・南多摩・大泉が位置しています。
この状況と今年の両国の大学合格実績を踏まえると、「6年後、九段・南多摩・大泉も難関国立大学の合格率が10%以上となる可能性がある」と予想できます。
当然ながら、「九段は区外枠だけの偏差値で見ていること」や「大泉は高入枠生徒の学力にも左右されること」から不確定要素は大きいですが、可能性は相応にあると考えます。
この見込み通りになると、6年後、今年の中学偏差値が「60」以上の小石川・武蔵・桜修館・両国・九段・南多摩・大泉の7校は、卒業生の1割以上を難関国立大学に送り込む進学校となります。
F. 6年後、武蔵・桜修館・両国でも難関国立大学の合格率が20%前後となる可能性あり
<表3>の「A」、「B」及び「C」の各列を、見比べて頂きたいと思います。
まず、中学偏差値の「64」の行を見ると、6年前は小石川が、今年は小石川と武蔵が位置しています。
上記Eと同じ理屈で考えると、6年後、武蔵は今年の小石川同等の大学合格実績となる可能性があります。
また、中学偏差値の「62」の行を見ると、6年前は武蔵が、今年は桜修館と両国が位置しています。
上記Eと同じ理屈で考えると、6年後、桜修館・両国は今年の武蔵同等の大学合格実績となる可能性があります。
更に、このレベルの上位校となると、都立トップ校である日比谷・国立・西と、入学してくる生徒の学力層に大きな差はないと想像でき、実質的に合格難易度はほぼ同等と見ることもできます。
(公立志望の学力のかなり高い子供のケースを想定すると、中学受検をする場合は小石川・武蔵・桜修館・両国を、高校受験をする場合は日比谷・国立・西を狙うパターンが多いでしょうから、大きな差はないと思えるということ。)
したがって、この見込み通りになると、6年後、小石川だけでなく、武蔵・桜修館・両国も、卒業生の2割近くを難関国立大学に送り込む進学校となります。
上記Eの大泉と同様に、「武蔵・両国は高入枠生徒の学力にも左右されること」が大きな不確定要素ですが、少なくとも大学合格実績は更に上昇するはずです。
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★ 最初に
中学・高校の価値は、入学時の偏差値や大学合格実績だけではありません。
しかし、現実の競争社会下において、偏差値・大学合格実績という尺度による見方は、深く世の中に根付いており、また生徒諸君の勉学への努力が目に見える形で現れる数値です。
したがって、都立中高一貫校の実力を、具体的な偏差値・大学合格実績の比較で見たみたいと思います。
★ 都立中高一貫校の現状
まず、2018年3月現在の都立中高一貫校(含む区立)は次の通りです。
〇 白鴎高校附属中学校
〇 小石川中等教育学校
〇 両国高校附属中学校
〇 桜修館中等教育学校
〇 武蔵高校附属中学校
〇 立川国際中等教育学校
〇 富士高校附属中学校
〇 大泉高校附属中学校
〇 南多摩中等教育学校
〇 三鷹中等教育学校
〇 九段中等教育学校(千代田区立)
11校存在し、都民であればどの学校にも受検(受験)資格があります。
又、高校からの編入がない中等教育学校と、高校でも生徒を募集する付属中学校の二種類のタイプがあります。
★ 2018年難関国立大学合格実績
大学合格実績を見て頂くにあたり、次の3つの表を準備してみました。
〇 < 表1> 2018年 都立中高一貫校の難関国公立大学の合格者数
〇 < 表2> 2018年 進学指導重点校の難関国公立大学の合格者数
〇 < 表3> 都立中高一貫校の6年前・現在、及び、進学指導重点校との偏差値比較
各都立中高一貫校の合格実績について、この3つの表で、進学指導重点校との実力差や入学時偏差値の変化を意識しながら、見て頂ければと思います。
<表1>と<表2>について、学校毎に卒業生の人数が異なるため、表の一番右の「割合」で、まずは概況を把握頂ければと思います。
この「割合」は、世間一般で言う難関国立大学(東大・京大・一橋大・東工大・国公立医学部)の合格率を示しています。
<表3>については、次のポイントの比較を狙いとしています。
・都立中高一貫校の今年の卒業生が受検(受験)した年(2012年)と今年(2018年)の合格難易度の差
(比較に使う中学偏差値は、四谷大塚の女子80偏差値(合格する可能性が80%の偏差値))
・都立の中高一貫校と進学指導重点校の合格難易度の差
(比較に使う高校偏差値は、V模擬・W模擬の80偏差値。「中学受験偏差値」≒「高校受験偏差値」−「10」”と言われるため、高校偏差値から「10」引いた数値が中学受験偏差値と並ぶように表示。)
< 表1> 2018年 都立中高一貫校の難関国公立大学の合格者数
※ ()無は今年の実績、()有は昨年の実績
学校名 | 卒業生 | 東大 | 京大 | 一橋 | 東工 | 国医 | 合計 | 割合(%) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
小石川 | 148 (154) | 12 (14) | 2 (6) | 4 (5) | 8 (6) | 5 (5) | 31 (35) | 20.9 (22.7) |
武蔵 | 191 (192) | 13 (6) | 1 (2) | 6 (3) | 1 (4) | 3 (4) | 24 (19) | 12.6 (9.9) |
両国 | 196 (186) | 3 (4) | 3 (0) | 3 (5) | 8 (2) | 3 (1) | 20 (12) | 10.2 (6.5) |
桜修館 | 152 (155) | 5 (2) | 0 (2) | 3 (6) | 2 (2) | 2 ※1 (0) | 12 (12) | 7.9 (7.7) |
立川国 | 149 (145) | 4 (1) | 0 (2) | 4 (1) | 1 (0) | 1 ※1 (1) | 10 (5) | 6.7 (3.4) |
南多摩 | 152 (146) | 5 (3) | 0 (0) | 2 (4) | 2 (4) | 1 (2) | 9 (13) | 6.6 (8.9) |
白鴎 | 231 (231) | 6 (0) | 0 (1) | 4 (2) | 3 (2) | 1 ※1 (1) | 14 (6) | 6.1 (2.6) |
九段 | 145 (142) | 0 (2) | 2 (1) | 1 (2) | 1 (5) | 3 (0) | 7 (10) | 4.8 (6.3) |
富士 | 191 (191) | 2 (0) | 1 (0) | 1 (2) | 2 (3) | 3 (1) | 9 (6) | 4.7 (3.1) |
三鷹 | 149 (152) | 2 (2) | 2 (0) | 3 (2) | 0 (0) | 0 ※1 (1) | 7 (5) | 4.7 (3.3) |
大泉 | 190 (192) | 2 (6) | 0 (4) | 1 (3) | 0 (2) | 0 ※1 (0) | 3 (15) | 1.6 (7.8) |
11校合計 | 1.894 (1,886) | 54 (40) | 11 (18) | 32 (36) | 28 (27) | 22 (17) | 147 (137) | 7.8 (7.3) |
11校平均 | 172.2 (171.5) | 4.9 (3.6) | 1.0 (1.6) | 2.9 (3.3) | 2.5 (2.5) | 2.0 (1.5) | 13.4 (12.5) | 7.8 (7.3) |
参考までに、進学指導重点校に指定されている都立高校(7校)の難関国立大学合格実績は次の通りです。
< 表2> 2018年 進学指導重点校の難関国公立大学の合格者数
※ ()無は今年の実績、()有は昨年の実績
学校名 | 卒業生 | 東大 | 京大 | 一橋 | 東工 | 国医 | 合計 | 割合(%) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
日比谷 | 325 (320) | 48 (43) | 6 (5) | 25 (7) | 10 (5) | 28 (17) | 117 (77) | 36.0 (24.1) |
国立 | 369 (369) | 26 (17) | 14 (6) | 19 (26) | 7 (9) | 9 (6) | 75 (64) | 23.0 (17.3) |
西 | 309 (328) | 19 (27) | 11 (14) | 12 (10) | 12 (10) | 10 (13) | 64 (72) | 20.7 (22.0) |
戸山 | 314 (357) | 11 (10) | 5 (5) | 8 (14) | 7 (7) | 6 (4) | 37 (40) | 11.8 (11.2) |
青山 | 275 (286) | 7 (6) | 3 (1) | 11 (6) | 4 (7) | 2 (0) | 27 (20) | 9.8 (7.0) |
立川 | 321 (312) | 3 (2) | 3 (5) | 4 (7) | 10 (5) | 1 (1) | 21 (20) | 6.5 (6.4) |
八王子東 | 316 (311) | 0 (2) | 3 (0) | 8 (7) | 5 (9) | 2 (5) | 18 (23) | 5.7 (7.4) |
7校合計 | 2.186 (2,283) | 114 (107) | 45 (36) | 87 (77) | 55 (52) | 58 (46) | 359 (316) | 16.4 (13.8) |
7校平均 | 312.3 (326.1) | 16.3 (15.3) | 6.4 (5.1) | 12.4 (11.0) | 7.9 (7.4) | 8.3 (6.6) | 51.3 (45.1) | 16.4 (13.8) |
< 表3> 都立中高一貫校の6年前・現在、及び、進学指導重点校との偏差値比較
------< 都立中高一貫校 >----- | < 進学指導重点校 > |
---|
中学偏差値 | (A)2012年 | (B)2018年 | 高校偏差値 | (C)2018年 |
---|---|---|---|---|
66 | - | - | 76 | 日比谷 |
65 | - | - | 75 | 西 |
64 | 小石川 | 小石川 武蔵 | 74 | 国立 |
63 | - | - | 73 | - |
62 | 武蔵 | 桜修館 両国 | 72 | - |
61 | - | - | 71 | 戸山 |
60 | 両国 | 九段(B 南多摩 大泉 | 70 | 八王子東 |
59 | - | 立川国 白鴎 | 69 | 青山 立川 |
58 | 九段(B 三鷹 | 富士 三鷹 | 68 | - |
57 | 立川国 桜修館 大泉 富士 | - | 67 | - |
56 | 南多摩 白鴎 | - | 66 | - |
★ 見えてくること
都立中高一貫校と進学指導重点校を並べて、その大学合格実績と受検(受験)偏差値の比較で見えてくることは次の通りです。
A. 11校全体で、難関国立大学の合格者数は、着実に増加し続けていること
B. 入学偏差値と大学合格実績の相関が強まっていること
C. 小石川は、都立トップ校の国立・西と完全に並んだと言えること
D. 入口偏差値の低かった桜修館・立川国際・南多摩は、都立トップ校を除く進学指導重点校と互角の結果であること
では、これら4点について、少し詳しく説明していきましょう。
A. 11校全体で、難関国立大学の合格者数は、着実に増加し続けていること
まず最初に、都立中高一貫校の全体感を抑えたいと思います。
<表1>にある「11校合計」行の「合計」部分に当たる、都立中高一貫校全体での難関国立大学の合格者数推移を見てみたいと思います。
<表1>では表示していない2016年の結果も含め、直近三年間(11校全てで卒業生を出しはじめた年から)の推移を確認すると、次の通りとなります。
<2016年>121名 → <2017年>137名(+16名)→ <2018年>147名(+10名)
学校別に見ると浮き沈みはありますが、11校合計というマクロで見ると、明らかな右肩上がりです。
(2015年以前で見ても、トレンドとしては、7年前の白鴎1期生の卒業からずっと右肩上がりです。)
今の状況を一言で言うと、都立中高一貫校は「成長期の真っ只中」にあると言えます。
また、「制度を変革して都立高校からも難関国立大学に多くの合格者を出していくんだ!」という都立中高一貫校設立時の標榜と照らして成否を考えると、今の状況は大成功していると言えます。
B. 入学偏差値と大学合格実績の相関が強まっていること
<表1>と<表3>の「A」列の上位3校を、見比べて頂きたいと思います。
意外だと思われるかもしれませんが、上位3校で、このように入口と出口の順位が揃うのは初めてのことです。
この一致の背景に、学力の高い子供を確実に取るため、6年前に適正検査の問題を学力重視型へ完全に切替えることがあったのではと思っています。
言い換えると、それまでの公立中高一貫校としての世間への遠慮を捨て、学力(偏差値)順に合格を出す姿勢を鮮明にしたと言うことになります。
東京都においては、「公立中高一貫校は偏差値では計れない」という見方は、今や当てはまりません。
C. 小石川は、都立トップ校の国立・西と完全に並んだと言えること
<表1>と<表2>の「割合(%)」列を、見比べて頂きたいと思います。
小石川は、難関国立大学の合格者の割合が2年続けて20%超となりました。
これで、都立トップ校と同等と胸を張って言えるものと思います。
小石川の場合、次は「大横綱の日比谷と完全に並ぶ」のが目標になるかと思います。
D. 入口偏差値の低かった桜修館・立川国際・南多摩は、都立トップ校を除く進学指導重点校と互角の結果であること
<表1>と<表3>の「A」列を、見比べて頂きたいと思います。
今年の卒業生が入学した年の受検時は、小石川・武蔵・両国以外の都立中高一貫校はどんぐりの背比べ状態で、偏差値57付近に8校がかたまっていました。
当時の感覚では、小石川・武蔵・両国以外の都立中高一貫校を、進学指導重点校と同レベルと見る人はほとんどいなかったろうと思います。
しかし、大学合格実績で見ると、桜修館・立川国際・南多摩あたりは、日比谷・国立・西を除く進学指導重点校と同等の結果を出し、中高6年間での学力伸長の良さを見せつけています。
(桜修館と南多摩は、入口偏差値対比、立派な結果を毎年出し続けています。)
★ 今後の見通し
今後の見通しとして、次の2点を挙げたいと思います。
E. 6年後、都立中高一貫校の半数強で難関国立大学の合格率が10%以上となる可能性あり
F. 6年後、武蔵・桜修館・両国でも難関国立大学の合格率が20%前後となる可能性あり
では、これら2点について、少し詳しく説明していきましょう。
E. 6年後、都立中高一貫校の半数強で難関国立大学の合格率が10%以上となる可能性あり
<表3>の「A」と「B」の列を、見比べて頂きたいと思います。
まず、「A」と「B」の列を比べると、大部分の学校で偏差値の上昇が確認できます。
続いて、中学偏差値が「60」の行を見ると、6年前は両国が、今年は九段(B)・南多摩・大泉が位置しています。
この状況と今年の両国の大学合格実績を踏まえると、「6年後、九段・南多摩・大泉も難関国立大学の合格率が10%以上となる可能性がある」と予想できます。
当然ながら、「九段は区外枠だけの偏差値で見ていること」や「大泉は高入枠生徒の学力にも左右されること」から不確定要素は大きいですが、可能性は相応にあると考えます。
この見込み通りになると、6年後、今年の中学偏差値が「60」以上の小石川・武蔵・桜修館・両国・九段・南多摩・大泉の7校は、卒業生の1割以上を難関国立大学に送り込む進学校となります。
F. 6年後、武蔵・桜修館・両国でも難関国立大学の合格率が20%前後となる可能性あり
<表3>の「A」、「B」及び「C」の各列を、見比べて頂きたいと思います。
まず、中学偏差値の「64」の行を見ると、6年前は小石川が、今年は小石川と武蔵が位置しています。
上記Eと同じ理屈で考えると、6年後、武蔵は今年の小石川同等の大学合格実績となる可能性があります。
また、中学偏差値の「62」の行を見ると、6年前は武蔵が、今年は桜修館と両国が位置しています。
上記Eと同じ理屈で考えると、6年後、桜修館・両国は今年の武蔵同等の大学合格実績となる可能性があります。
更に、このレベルの上位校となると、都立トップ校である日比谷・国立・西と、入学してくる生徒の学力層に大きな差はないと想像でき、実質的に合格難易度はほぼ同等と見ることもできます。
(公立志望の学力のかなり高い子供のケースを想定すると、中学受検をする場合は小石川・武蔵・桜修館・両国を、高校受験をする場合は日比谷・国立・西を狙うパターンが多いでしょうから、大きな差はないと思えるということ。)
したがって、この見込み通りになると、6年後、小石川だけでなく、武蔵・桜修館・両国も、卒業生の2割近くを難関国立大学に送り込む進学校となります。
上記Eの大泉と同様に、「武蔵・両国は高入枠生徒の学力にも左右されること」が大きな不確定要素ですが、少なくとも大学合格実績は更に上昇するはずです。
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