2022年12月25日
ちょっとだけMリーグ#88
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は松ヶP 隆弥プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/uXHKkc33Caw
2022年10月31日 第2試合
南4局1本場(供託リーチ棒1)
東家 茅森 早香 38700
南家 松ヶP 隆弥 50300
西家 鈴木 優 -2400
北家 伊達 朱里紗 12400
(敬称略)
優さんは三着目と14800点差で跳満ツモか三着目から満貫直撃で三着、伊達さんは二着目と26300点差で跳満直撃しても変わらない点差で、倍満ツモでもわずかに届きません。
親の茅森さんは2600オールでトップ目(連荘)、松ヶPさんは1000点でもアガればトップです。
最初に親・茅森さんの手は
ドラ茅森手牌
赤1枚のメンツ手、ピンフ狙いで良さそうです。
マンズ・ピンズ・ソーズの伸びによっては456三色同順なども狙えそうです。
ツモ打
次に南家・松ヶPさんの手は
ドラ松ヶP手牌
ペンチャン2つ+カンチャン1つの愚形受け入れの多い4シャンテン。
自分がアガろうとしても他家の方がテンパイスピードで早そうです。
まともに進めてもスピードで遅れそうなので配牌オリから国士無双やホンロウ・チートイツを見たり、一色にツモが偏ればホンイツ・チートイツにする手はあります。(前回#87を参照)
ツモ打
続いて西家・優さんの手は
ドラ優手牌
第一ツモでタンヤオ・ピンフ・赤・678三色同順もある1シャンテン。
次にツモならテンパイです。
ツモ打
最後に北家・伊達さんの手は
ドラ伊達手牌
現時点で4トイツ、チートイツ2シャンテン。
ただ赤もドラも無くテンパイしても1600点、リーチで3200点と安いので三着確定アガリしかできません。
二着目から跳満直撃や倍満ツモでも届かない伊達さんは親にテンパイを入れさせないように注意したり、これ以上の失点を防ぐ程度でいいかもしれません。(リーチ棒が出て跳満、倍満テンパイしたら前に出る程度)
ツモ打
次巡、茅森さんは
ドラ茅森手牌
これでピンフ2シャンテン。
同巡、松ヶPさんは
ドラ松ヶP手牌
中張牌(2〜8)を切って国士無双などを見ています。
また同巡、優さんは
ドラ優手牌
2巡目テンパイ即リーチ!
待ち。
待ちは山に3枚、は山に3枚、は山に2枚の合わせて3+3+2=8枚。
これだけ待ちが残っていれば、優さんのアガリの確率はかなり高そうです。
優捨牌
ヒントの少ないリーチですが、第一打字牌で、トイツ手というよりはメンツ手を意識していると思われます。
配牌オリ模様の松ヶPさん以外はオリるのは難しそうです。
リーチに対し伊達さんと松ヶPさんは、茅森さんは切り。
4巡後、松ヶPさんは
優捨牌
ドラ松ヶP手牌
この間に優さんの当たり牌を2枚引き、ここから打。
跳満放銃すると二着転落の松ヶPさんは放銃できない場面です。(跳満放銃は松ヶP38000、茅森38700)
次巡の茅森さんは
打ドラ茅森手牌
ノーチャンス(4枚見えでリャンメン待ち否定)打と優さんの当たり牌ツモなら切ってしまうかもしれない状況です。
次巡、茅森さんは
ドラ茅森手牌
打で引きテンパイになる1シャンテン。
2巡後、茅森さんは
ドラ茅森手牌
ツモ打即リーチ!
待ちですがは山に1枚、は純カラで合わせて1+0=1枚。
2巡後、松ヶPさんは
ドラ松ヶP手牌
4枚目ツモでタンキ待ちが否定され打手出し。
そこから4巡続けて松ヶPさんはを連打。
15巡目が終わり、現物が増え、通ってないスジがはっきりしてきました。
茅森捨牌
優捨牌
優さんに通っている現物のうち
マンズは
ピンズは
ソーズは
字牌は
もし優さんのリーチがリャンメン待ちだとすると、
マンズは
ピンズは、、
ソーズは
と、スジ5本しか残っていません。(字牌は全部通っている)
単純計算でこのうちの無スジを切ると100÷5=20%で当たることになります。
もしオリる時はもう無スジは切らない方が良いと判断できます。
次巡、松ヶPさんは
ドラ松ヶP手牌
また優さんの当たり牌を引き、山に優さんのアガリ牌3枚対茅森さんのアガリ牌1枚に。
この同巡、伊達さんは引きで茅森さんのアガリ牌は0枚。
あとは優さんがアガるかどうかに注目が集まります。
2巡後、茅森さんがをツモ切り、これを見た松ヶPさんは動きが止まります。
ハイテイツモは松ヶPさんですが、一向にツモる様子がありません。
松ヶPさんはポンして打。
ポンドラ松ヶP手牌
ハイテイツモは優さんになり、ツモ!!
リーチツモドラ裏ドラ優手牌
リーチ・ツモ・タンヤオ・ピンフ・赤・裏・ハイテイで跳満の1本場、3100-6100です。(+2000)
このアガリで
茅森 31600
松ヶP 47200
優 11900
伊達 9300
優さんは三着にアップして跳満とリーチ棒14.3+四着→三着のウマ+20=34.3ポイント(34300点)得したことになります。
この優さんのアガリを生んだのが松ヶPさんのポンです。
上家からチーかポンでツモは1つ後ろにズレます。
対面からポン(カン)でツモは対面と入れ替わり(2つ後ろにズレ)ます。
下家からポン(カン)はツモは1つ前にズレます。
これを利用して、アガらせたくない人のハイテイツモを意図的にズラしたり、アガらせたい人にハイテイツモを渡すことが可能です。
今回のケースでは松ヶPさんのハイテイツモが上家からのポンで優さんにズレました。
松ヶPさんの手牌は
ドラ1巡目松ヶP手牌
↓
ポンドラ松ヶP手牌
と変化し、その間に優さんの当たり牌をと4枚も引いています。
単なるスジの偏りにしては偏り過ぎていると感じる方もいらっしゃるかもしれません。
前回でも触れましたが、配牌オリは今回のような早いリーチ相手(2巡目リーチ)でもオリる牌に困ることはあまりありません。
それは手牌を19字牌まみれにしておくことで、字牌をションパイでも切ってくれる(数牌よりは当たりにくい)ケースがあったり、端牌(1と9)ならと切ってくれるケースもあるからです。
また、字牌が4枚見えになればタンキ待ちも否定され(国士無双以外への放銃が0)、安全牌にもなります。
今回の松ヶPさんのようにと優さんの当たり牌5枚を抱えても最終ツモ番までまだ現物が余っています。
ドラ松ヶP手牌
※が現物
今回のまとめ
・配牌オリは早いリーチ(捨牌一段目)でもオリる牌に困りづらい(オリ前提ながら一部の役も狙える#87参照)
・上家(カミチャ)からチー・ポン・カンはツモが1つ後ろにズレる
・対面(トイメン)からポン・カンはツモが2つ後ろ(前)にズレる
・下家(シモチャ)からポン・カンはツモが1つ前にズレる
・アガらせたくない人のハイテイツモをずらしたり、アガらせたい人にハイテイツモを渡したい時に鳴きでツモをズラすこともある
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