2022年10月30日
ちょっとだけMリーグ#61
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は沢崎 誠プロです。(元・Mリーガー)
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/oZeTc9hl-Qw
2021年11月16日 弟2試合
東4局1本場
東家 茅森 早香 18900
南家 朝倉 康心 33200
西家 沢崎 誠 27000
北家 二階堂 瑠美 20900
(敬称略)
点棒上は少し朝倉さんが抜けている印象ですが、ラス目が4000オールツモでも追いつける程度なのであまり点差を意識する必要はありません。
最初に親・茅森さんの手は
ドラ茅森手牌
最初に見えるのは平和、を引けば789三色同順、チャンタや純チャンもありそうに見えますが、雀頭が19字牌にならない限りはチャンタ・純チャンにはなりません。
せっかくドラが2枚あるのでドラ雀頭かの待ちにしたい所です。
ツモ打
次に南家・朝倉さんの手は
ドラ朝倉手牌
これは字牌を全部払って平和、などを引けばタンヤオにはなりそうです。
あるいは引き一盃口を見たりもできます。
ツモ打
続いて西家・沢崎さんの手は
ドラ沢崎手牌
こちらはほぼ平和に見えます。
マンズで1メンツ、ピンズで1〜2メンツ、ソーズで1〜2メンツの予定で進めます。
そこから、一盃口になる形も意識しておきます。
マンズはカン、カン引き、引きリャンメンターツ変化も忘れずに。
ツモツモ切り
最後に北家・瑠美さんの手は
ドラ瑠美手牌
この手は対子+ドラで鳴くとほぼ2000点の安手です。
瑠美さんからは残りのドラや赤が見えてないので他家からリーチが入ると満貫以上の手は覚悟しないといけません。
ツモ打
次巡、沢崎さんは
ドラ沢崎手牌
1メンツ完成で雀頭のない2シャンテン。
2巡でが2枚切れになり、瑠美さんのが暗刻になる可能性は0になりました。
ドラ瑠美手牌
この時点で瑠美さんの手はあまり押す手には見えません。(ポンして他で雀頭ができてもがポンできないから)
勿論、が安全牌になるという考えもありますが、そうなるとマンズで2メンツ作るわけで、カン、カンの急所を引く必要があり、それも難易度が上がります。
次巡、茅森さんは
ドラ茅森手牌
一応789三色同順と純チャンの残る2シャンテンです。
ここは親でドラ2、平和ならリーチ・平和・ドラ2で12000やリーチ・ドラ2で7700あるので三色や純チャンは無理に狙わない方が良いでしょう。
ラス目の茅森さんはまず1アガリ拾ってそこから次へ繋げたい所。
同巡、朝倉さんは
ドラ朝倉手牌
タンヤオか平和かまだ決めきらない状態。
ここで朝倉さんの切ったを瑠美さんがポンして打。
ポンドラ瑠美手牌
2000点の1シャンテン。
次巡、茅森さんは
ドラ茅森手牌
ここで789三色を見切り、平和も見越した2シャンテン。
もしここに引きなら678三色変化もあります。
同巡、朝倉さんは
ドラ朝倉手牌
これで4対子、七対子2シャンテンと見るかメンツ手と見るかそろそろ決断の時が迫ってきました。
後はで一盃口もあります。
また同巡、沢崎さんは
ドラ沢崎手牌
が重なれば平和もあります。
今は役なしですが1シャンテン。
次巡、茅森さんは
ドラ茅森手牌
リーチ・平和・ドラ待ちかリーチ・ドラ2の1シャンテン。
次巡、朝倉さんは
ドラ朝倉手牌
カンチャン2つ残りですが満貫も見える1シャンテン。
同巡、沢崎さんは
ドラ沢崎手牌
ここで場を見てみると
茅森捨牌
朝倉捨牌
沢崎捨牌
瑠美捨牌
まず茅森さんの、朝倉さんのから、2人はマンズの上(789)を持っていない可能性が高く見えます。
後はピンズの下(123)〜真ん中(456)にかけての情報とソーズの真ん中〜上の情報がありません。
つまり沢崎さんのにくっつけば強い待ちになりそうです。
や
残りのピンズとソーズの判断は勘によるものかもしれません。
次巡、朝倉さんは
ドラ朝倉手牌
カンやカンのネックをチーしても牌の並びで待ちがバレない為の工夫でしょう。
それでおそらくドラ受けはタンヤオにならないので払うつもりのようです。
同巡、沢崎さんは
ドラ沢崎手牌
カン、役なしドラ・赤テンパイ。
リーチしないのは、、引き、引き平和の手替わりや引きタンヤオ、暗刻からの待ち変化、ドラ引き役なし満貫リーチもあるからでしょう。
例1
例2
例3−1
↓
例3−2
例4
沢崎さんがどこまで考えていたのかは知りませんが、ざっと見てもこれだけ手替わりがあります。
沢崎さんはトップ目と6200点差なのでこれをまくる(逆転する)点数のアガリが欲しい場面です。
それにはリーチ・平和・赤・ドラの満貫やリーチ・タンヤオ・平和・赤・ドラなどをアガる必要があるわけです。
これが私が考える沢崎さんがダマテンにした理由です。
その2巡後、朝倉さんテンパイ。
ドラ朝倉手牌
待ちのは山に1枚だけ。
同巡、沢崎さんは
ドラ沢崎手牌
ここから打テンパイ外し。
これも手替わりが比較的多いからテンパイを外したのかもしれません。
例えば@引き平和、A引きタンヤオ、B引き四面張、C引き待ち、D引きフリテン待ちを考えたのかもしれません。
@とAは上でも出したものです。
Bは
例5
Cは
例6
Dは
例7
次巡、茅森さんは
ドラ茅森手牌
赤引きで高くなりました。
同巡、沢崎さんは
ドラ沢崎手牌
打のダマテン待ちに取りました。
場にはが3枚切れで山に2枚、は1枚の合わせて2+1=3枚。
このを瑠美さんがチーして打。
チーポンドラ瑠美手牌
テンパイ取り打なら朝倉さんへ放銃になっていました。
次巡、朝倉さんは
ドラ朝倉手牌
タンヤオ+平和の2翻アップ待ちに変化。
この同巡、沢崎さんは
ドラ沢崎手牌
タンヤオが付き、満貫テンパイ。
また同巡、瑠美さんがツモ切り、沢崎さんロン!
ロンドラ沢崎手牌
このアガリはタンヤオ・平和・赤・ドラで満貫の1本場、8300点。
これで
茅森 18900
朝倉 33200
沢崎 35300
瑠美 12600
沢崎さんはトップ目に飛び出しました。
この試合は結局
沢崎 +54.3
瑠美 +5.2
茅森 −17.3
朝倉 −42.2
たった2回のアガリでこのシーズン4度目のトップを決めました。
今回のまとめ
・愚形テンパイ即リーチよりも手替わりが多い時は手替わり優先
ドラ沢崎手牌
ここに@引きで平和、A引きタンヤオ、B引きからの、、多面張など変化多数だからダマテンに取ったと思われる
・もう一つは点棒状況から沢崎さんはトップ目と6200点差の二着目で高いアガリが欲しかった(一翻でもプラスしたい)
↓マムシはただでは転ばないっ!!と思う人はクリック
麻雀ランキング
にほんブログ村
【このカテゴリーの最新記事】
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/11654715
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック