2022年10月25日
ちょっとだけMリーグ#59
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は園田 賢プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/xqQZ7mimeSE
2021年11月9日 第2試合
東2局
東家 滝沢 和典 23000
南家 園田 賢 33000
西家 魚谷 侑未 23000
北家 堀 慎吾 21000
(敬称略)
トップ目・園田さんが満貫ツモアガリ直後で東2ならここは点差は気にせず進めます。
最初に親・滝沢さんの手は
ドラ滝沢手牌
第1ツモで4対子、七対子の2シャンテンで暗刻が増えれば対々和、少し対子系の手を意識する手に見えます。
ただ役牌対子も無く、赤もドラも無いのでどちらかと言えば七対子寄りの手でしょう。(が出るとポンはあり)
ツモ打
次に南家・園田さんの手は
ドラ園田手牌
ここから手役を見るなら123三色、234三色はありますが、赤とドラがあり平和やタンヤオ、最悪役なしリーチを見て進めるので十分です。
ツモ打
続いて西家・魚谷さんの手は
ドラ魚谷手牌
ペンチャンとカンチャン合わせて3つあり、平和やタンヤオは厳しそうです。
変化によっては567三色があるのでそこだけ忘れないようにします。
後は自風、役牌が重なればポンできるように構えておきます。
ツモ打
最後に北家・堀さんの手は
ドラ堀手牌
これは役なしリーチ・ドラ2600か234三色同順かのような手です。
後は自風が重なったらポンできるようにしておきます。
もしカンが埋まると平和になりやすいのでここが入るのかにも注目です。
ツモ打
次巡、魚谷さんは
ドラ魚谷手牌
の三面受け入れができ、タンピン三色、メンタンピンドラのような満貫〜も見えてきました。
ただ雀頭が無いのでどう手組するかのルートはいくつか考えておきたい場面です。
例えば
ドラテンパイ例1
テンパイ例2
次巡、滝沢さんは
ドラ滝沢手牌
ここから暗刻が2つ、3つと増えればトイトイ・三暗刻へ進めます。
同巡、園田さんは
ドラ園田手牌
1メンツ完成で役なし2シャンテン。
また同巡、魚谷さんは
ドラ魚谷手牌
雀頭ができ、目一杯の2シャンテン。
2巡後、園田さんは
ドラ園田手牌
平和や待ちになった時の布石に先切り。
この先切りの良し悪しは別として、待ちになった時のアガリやすさは少し変わってきます。
同巡、魚谷さんは
ドラ魚谷手牌
とがあるので後はマンズ部分が変化すれば十分形になります。
更に同巡、堀さんは
ドラ堀手牌
自風がトイツになり鳴ける手になりましたが3シャンテン。
他家のテンパイスピードに遅れています。
それにが1枚切れであと1枚しかないのもネックです。
次巡、園田さんは
ドラ園田手牌
ピンズリャンカン形ができ、カンが埋まればなんとかなりそうです。
同巡、魚谷さんからが切られますが堀さんはこれをスルー。
また同巡、堀さんは
ドラ堀手牌
1メンツ完成で解説の土田さんはここから切るのはのどちらかと説明されています。
この手には2枚切れがあり、後の安全牌にもなるので切るのはかのどちらかになりそうです。
6ブロック→5ブロックにしてリーチに備えるつもりかもしれません。
堀さんはここから打。
次巡、滝沢さんは
ドラ滝沢手牌
リャンメン受け入れができましたが、対子手とメンツ手の両天秤は中途半端になるだけなので個人的にはあまりおすすめしません。
同巡、園田さんは
ドラ園田手牌
これでカンが埋まればテンパイになる1シャンテン。
ただはドラ表示牌で1枚少ない状態です。
次巡、園田さんは
ドラ園田手牌
テンパイ。
カンかカンのどちらに取るか?の二択です。
ここは打、カン待ちリーチ!
ドラ園田手牌
この選択を土田さんは称賛されています。
土田さんはかつて雀鬼会という団体に所属されていて現在も雀鬼流という打ち方を貫いてらっしゃいます。
この打ち方では出アガリに頼るリーチをしない、という鉄の掟があります。
いわゆるスジひっかけリーチは禁止されています。(このケースでは切りカンリーチ)
もしテンパイしてスジひっかけになる場合は1巡まわしてからリーチします。
雀鬼流で出アガリを良しとしていないのは、ツモアガリする為にリーチするのが根っこにあるからです。
1人からしか点棒を削れないロンアガリよりも、3人から点棒を削れるツモアガリを目指しましょう、というのがその理由だそうです。
それにツモの1翻を付ける目的もあります。
リーチに対し、魚谷さんと堀さんはオリ。
次巡、滝沢さんは
ドラ滝沢手牌
5対子になり、七対子1シャンテン。
3巡後、園田さんツモアガリ。
リーチツモドラ裏ドラ園田手牌
このアガリはリーチ・ツモ・赤・ドラの満貫、2000-4000でした。
これで
滝沢 19000
園田 41000
魚谷 21000
堀 19000
園田さんが二着目を20000点離したトップ目に立ちます。
そこからは激しい撃ち合いになり
園田 +63.0
堀 +8.0
魚谷 −20.0
滝沢 −51.0
で終了します。
園田さんのテンパイしたこの手牌、
ドラ園田手牌
ここから打のカンか打のカンスジひっかけリーチにするかどうかですが、見た目上ドラ表示牌1枚少ない事になるので打リーチしたと思われます。(実際はは山に2枚、も山に2枚)
麻雀のアガリはロンアガリ(出アガリ)とツモアガリの2種類しかありません。
スジひっかけリーチのようにロンアガリを積極的に狙いにいく打ち方では今後も自分のアガリはロンアガリに比重が偏っていく事になります。
それに反してツモアガリ狙いでは好形を作る事に集中したり、山にある可能性が高い牌を待ちにするのに専念します。
つまり他家から出やすい待ち(スジひっかけの為にペンチャン待ち、カンチャン待ちの愚形)にしたり、相手から切られやすい牌を待ちする出アガリ重視の打ち方とは正反対です。
最初から出アガリ目的にせず、ツモアガリを目標にするのを土田さんだけでなく私からもおすすめします。
今回のケースなら何よりリーチ一発ツモって裏1なら跳満になるのが大きいです。
今回のまとめ
・出アガリを目的としたリーチ(スジひっかけなど)をかけているとその後もロンアガリに偏りやすくなる(ツモアガリを狙う打ち方とは正反対になるから)
・出アガリ狙いはスジひっかけの為にペンチャン待ち、カンチャン待ちの愚形待ちにしたり山にある牌より相手から切られやすい待ちにするが、ツモアガリ狙いでは好形待ちにしたり山にある可能性の高い牌を待ちにするので打ち方自体が正反対になる
↓「なんなん?」が流行りそうなそのけん、と思った人はクリック
麻雀ランキング
にほんブログ村
【このカテゴリーの最新記事】
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/11646543
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック