2022年09月22日
ちょっとだけMリーグ#46
今回もMリーグの一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は堀 慎吾プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/QX1dOqTL6p0
2020−2021ファイナルシリーズ6試合目
2021年5月13日 第2試合
南1局1本場
東家 村上 淳 25000
南家 滝沢 和典 20100
西家 松本 吉弘 34800
北家 堀 慎吾 20100
(敬称略)
トップ目の松本さん以外の3人は点差を縮めるような大きめのアガリが欲しい状況で、トップ目は今以上に引き離すような大きめのアガリが欲しい状況です。
最初に親・村上さんの手は
ドラ村上手牌
既に第1ツモで1シャンテンですがそのままリーチ・赤3900では少し物足りないのでを引けば赤を生かして567三色同順を見たり、を引けば平和を考えたりする手はあります。
後は勿論、引き暗カンしてカンドラ、カン裏ドラを増やしての満貫、跳満も忘れないようにしましょう。
ツモ打
次に南家・滝沢さんの手は
ドラ滝沢手牌
ここから見えるのはチャンタ、純チャン、234三色同順、変化によっては123三色、役牌などです。
上に挙げた役に共通しているのは愚形受け入れが多い事です。
つまりテンパイスピードが遅くなる場合が多く、他家に遅れやすいのがわかっています。
ネックをいくつも引けば満貫、跳満のチャンスではありますが、他家リーチが先に入る可能性が高いわけです。
そんな遅さを意識しながら進めて、オリるタイミングを逃さないようにしましょう。
ツモ打
続いて西家・松本さんの手は
ドラ松本手牌
この手は赤があるものの3対子と少し対子手を意識させる手です。
ピンズが7枚と多めなのでピンズや字牌が増えればピンズ混一色、清一色を意識しつつ、4対子以上になれば対子手にも移行できるようにしておきましょう。
ツモ打
最後に北家・堀さんの手は
ドラ堀手牌
自風暗刻があり鳴いて1300点にはしたくないので対々和かリーチして高打点を狙いたい状況です。
もし対子が増えれば1枚落としで七対子もあります。
ツモ打
次巡、村上さんテンパイ即リーチ!
ドラ村上手牌
この手はリーチ・赤、3900点カン待ちです。
この時点で待ちは堀さんに2枚で山に2枚。
村上捨牌
この捨牌では待ちも手役も絞りきれないので、相手の手は気にし過ぎず、押すのも悪くはありません。
このリーチに滝沢さんは打。
同巡、松本さんは
ドラ松本手牌
4対子で七対子2シャンテン、現物の打。
また同巡、堀さんは
ドラ堀手牌
村上さんの当たり牌を暗刻にし打。
まずは当たりの可能性が低い字牌から様子を見るようです。
次巡、滝沢さんは新たに増えた現物のスジ、松本さんもスジ、堀さんは現物切り。
2巡後、堀さんは
ドラ堀手牌
次に引きならテンパイになる1シャンテン。
無スジの打。
これで村上さんのアガリ牌は山にあと1枚。
村上さんの敗色が濃くなってきました。
2巡後、滝沢さんがを引き純カラ、これでが切られない限り、村上さんのアガリ目は0です。
次巡、堀さんは無スジツモ切りでますます追い込まれる村上さん。
更に次巡、堀さんはテンパイ即リーチ!
ドラ堀手牌
このままではリーチ・・高目一盃口で6400点です。
ここで場全体を見てみると、
村上捨牌
滝沢捨牌
松本捨牌
堀捨牌
堀さん視点で見ると、村上さんは宣言牌では切りたくない部分と見ることもできます。(から切りなど)
次巡、堀さんは一発ツモ。
リーチ一発ツモドラ裏ドラ堀手牌
これはリーチ・一発・ツモ・一盃口・・裏3の倍満の一本場、4100−8100ツモです。
今回の堀さんも前回の滝沢さんのようにほぼリーチ現物のない状態から押し返して見事、アガリをもぎ取った一局でした。
早いリーチに出くわした時に「待ちがわかんない!」「どうすればいいんだ?」と思う方が多いかもしれませんが、私の統計上、ダブルリーチや2巡目リーチのような早いリーチ(捨牌一段目、6巡目までのリーチ)は割と愚形待ちが多くなります。
それは手替わりを待つ時間がないからというのも理由です。
待ちが悪くても「ダブリーだから」でペンチャン待ちだろうと役なしカンチャン待ちだろうと二翻の誘惑に負けてリーチする人が多く居ます。
今回の2巡目リーチも例に漏れず、カンチャン待ちです。
「リーチは魔法の言葉」と言うプロの方もいらっしゃいますが、先行愚形待ちリーチは押されると意外と弱いものです。
堀さんのアガリで
村上 15900
滝沢 16000
松本 30700
堀 37400
と一気にトップ目に躍り出ました。
この局について堀さんはインタビューで
「暗刻になってオリるならなんですけど
も一応現物ではないですし
これをオリるのは自分らしくないなと思ってを一発目にいってからは全部いこうと決めてました。
(リーチ判断について)2巡目の親リーが入ったんで1巡目の情報しかなかったんですけど
その中でも一応滝沢さんが第一打に切ってた時とかもうが良さそうに見えてたので
第一打が2人いたんですよね。
この待ちであればさすがにダマテンにしても親リー入ってるんで見逃しとかは絶対できないですし
変に四暗刻になるよりいい待ちになって良かったなっていう感じでいきました。」
もう一度、滝沢さんと松本さんの捨牌を見ると
滝沢捨牌
松本捨牌
第一打で2人はを持っている可能性は低いと想像できます。
この時点で高目一盃口のは山にある、と堀さんは確信していたことになります。
今回のまとめ
・早いリーチ(6巡目まで)は愚形待ちがそれなりに多い
・序盤の捨牌から持っていない可能性の高い牌がわかることもある
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