2022年08月20日
ちょっとだけMリーグ#33
今回もMリーガーの良い部分に目を向けて一局だけ掘り下げます。
これで2021−2022シーズンのMリーガー32人の紹介ができたと思っていましたが堀さんの回を忘れておりました。
新Mリーガーの3名(渋川 難波、鈴木 優、仲林 圭)は次シーズンが始まってから触れたいと思っております。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/k1_s7XHXsGM
2022年3月31日 第2試合
南3局
東家 堀 慎吾 30400
南家 多井 隆晴 32300
西家 茅森 早香 11600
北家 佐々木 寿人 25700
(敬称略)
堀さんは親でトップ目と1900点差、三着目と4700点差で北家に800-1600ツモられても逆転されてしまう点差です。
堀さんにここで大きめのアガリが出ればトップの可能性は上がりますが、三着目との点差も近く、油断できない場面だと言えるでしょう。
最初に親・堀さんの手は
ドラ堀手牌
第一ツモでドラ対子になりこれが雀頭になった平和ならダマテンでも平和・赤・ドラ2、12000以上になります。
ソーズ4連形変化を見たり、マンズ・ピンズくっつきを見ます。
特にソーズは引きならリャンメン受け入れ以上の形に変化します。
ツモ打
次に南家・多井さんの手は
ドラ多井手牌
現時点で3対子で4対子になれば七対子をはじめとした対子手、またピンズ中ぶくれ形があり引きなら2メンツ計算とまだメンツ手か対子手か決めづらい状態にあります。
この手は赤もドラもなく七対子でもリーチで3200、平和になっても1000〜と安手になりそうなので攻めるというよりも受け(守備)を考える手になりそうです。
ツモツモ切り
続いて西家・茅森さんの手は
ドラ茅森手牌
この手は平和2シャンテンですが赤、ドラ重なりしない限りは安手で終わりそうな手です。
ラス目の茅森さんには2局合計14100点差を詰めるには三着目から5200直撃〜が必要なので最低5200~の手が必要。
つまりリーチ・タンヤオ・赤5200やリーチ・平和・タンヤオ・赤8000のような手にしたい所。
ツモ打
最後に北家・寿人さんの手は
ドラ寿人手牌
この手からはチャンタ、純チャン、789三色、一盃口、などが考えられます。
愚形受け入れの多い3シャンテンでテンパイスピードはあまり早くない部類でアガれそうにない為、放銃に注意する手でしょう。
ツモ打
2巡後、寿人さんは
ドラ寿人手牌
3対子で対子が増えれば七対子、引きで一盃口もできます。
ただがドラ表示牌含め3枚目で暗刻にはなりにくいので同じ対子手でも対々和にはなりづらくなっています。
次巡、堀さんは
ドラ堀手牌
これでピンズとソーズが4連形で引きや引きで2メンツ計算できます。
同巡、多井さんも
ドラ多井手牌
まだメンツか対子か判断ができません。
更に同巡、寿人さんも
ドラ寿人手牌
チャンタ・一盃口の1シャンテンですがペン+ペンの大きなネックが2つも残っています。
次巡、多井さんは
ドラ多井手牌
4対子になったばかりですが対子の切り。
受け入れが2つ、後はマンズかソーズのくっつき待ちと見ることも可能です。
次巡、堀さんは
ドラ堀手牌
2シャンテンになりました。
そして同巡、多井さんは
ドラ多井手牌
また対子が増えて4対子、前巡切りしなければ5対子で七対子1シャンテンにも取れていました。(例1)
ドラ例1
次巡、堀さんは
ドラ堀手牌
がくっつき、1シャンテン。
そのまた次巡、堀さんは
ドラ堀手牌
受け入れの1シャンテンからのリャンメン+リャンメンにパワーアップ。
この同巡、多井さんは
ドラ多井手牌
引き戻し、5対子で七対子1シャンテンに取りました。
次巡、堀さんは
ドラ堀手牌
ここから打、平和・赤・ドラ2、12000点待ちテンパイ。
ここで打としないのは他家リーチ後、ツモで打の、の2スジに重なっている切りしなくて済むからです。
また同巡、多井さんは
ドラ多井手牌
場にが切られているものの、
茅森捨牌
多井さんは茅森さん捨牌のを見てが山にあると判断したようです。
七対子タンキ待ち1600点テンパイ。
次巡、茅森さんは
ドラ茅森手牌
受け入れの1シャンテンですが、ドラを残しているのは対子になった際にと雀頭を入れ替えて満貫〜にする為です。
次巡、茅森さんは
ドラ茅森手牌
で即リーチ。
リーチ・平和待ちの2000点です。
この巡目で場全体を見てみると
堀捨牌
多井捨牌
茅森捨牌
寿人捨牌
場から得られる情報を全部出して考えてみましょう。
1:堀さんから赤が全部見えている
2:茅森さんはドラを使えない手
3:役牌が使えない
4:茅森さんの手はマンズメンツがほぼ決まっている
最初に上2つから、茅森さんは赤もドラもないリーチだと分かります。
次に3からほぼ字牌と何かのシャンポン形が否定できます。
場に出ている字牌は4枚、3枚、1枚、2枚、2枚、2枚です。(+ドラ表示牌に1枚)
2枚以上出ている字牌が多く、以外のシャンポン待ちはありません。
最後の4から、と全部ツモ切りでリーチがリャンメン待ちだと仮定するとマンズの形が決まっていて、、、以外のマンズ待ちはありません。
後はからソーズ待ちなら真ん中から上()、ピンズはより下()に待ちがある可能性が高いでしょう。
これらの情報から茅森さんの手は字牌がほぼ使えない事からメンツ手の可能性が高く、一発や裏ドラを除くと満貫の可能性はあまり高くない手だと言えるでしょう。
私ならこのリーチはリーチ・平和やリーチ・平和・タンヤオなど2000〜3900点と見ます。
これを見ている方は「三色はないの?」と言われるかもしれませんが、ツモ切りで123、234、345、456三色の可能性が薄くなり、堀さんから3枚見えで567三色も薄くなっています。
後は678と789ですが3巡目ツモ切りでやになってもツモ切ったことになります。(実際はからツモ切った)
↑678と789を否定する理由が弱いですが、他の三色の可能性がかなり低くなっています。
あと一盃口は序盤のマンズツモ切りで同じマンズ2メンツは厳しい、3枚切れで234、345、456、567の2メンツは不可能、ピンズはが3枚切れで345、456、567、678、789の一盃口は不可能で、ピンズの下、なら可能です。
ここでもう一つ考える事があります。
もう一つというのは点棒状況です。
堀 30400
多井 32300
茅森 11600
寿人 25700
もしここで堀さんが茅森さんに満貫放銃すると
堀 22400
多井 32300
茅森 19600
寿人 25700
堀さんは三着目に落ちてオーラスを迎えます。
これではトップ条件が満貫ツモクラスと難易度が上がります。
その上ラス目が復活して堀さんまくられラスの可能性が上がっています。
上と下両方を気にするオーラスにはしたくありません。
堀さんはダマテンのままプッシュ。
多井さんは待ち替えフリテンタンキ。
ドラ多井手牌
次巡、多井さんはションパイを引き打。
そして17巡目、堀さんのツモはですがこれもツモ切り。
ならタンヤオはつかないから当たっても1ハン安い(最大3900まで)と見たのかもしれません。
次巡、堀さん最後のツモはで前巡通った打でテンパイ維持。
ハイテイの多井さんでもアガリは出ず、流局しました。
ドラ堀手牌
茅森手牌
堀さんと茅森さんの二人テンパイ。
茅森さんの当たり牌を使い切った上に点棒を積み重ねて多井さんと1100点差のトップ目に立ちます。
続く南3局1本場は茅森さんからリーチ・平和・三色・裏12000の一本場をアガり、
更に二本場は寿人さんから平和・一盃口2900の二本場ロン、
そして三本場は流局、オーラス四本場は
1000の4本場をアガり、堀さんがトップを決めました。
試合結果
堀 +72.2
多井 + 7.3
寿人 −14.8
茅森 −64.7
茅森さんのリーチに対しの無スジは切るのに当たり牌だけは切らない辺りが堀さんらしいですね。
今回のまとめ
・場に切られた赤やドラの枚数を数えてリーチの最大点数を考える
・点棒状況からここから何点放銃すると次局のトップ条件がどうなるか?など考えてみる(一時的着順ダウンは上と下を同時に見る必要があり不利)
・2枚以上切られた字牌は待ちにできない=その字牌シャンポン待ちを否定できる
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