2022年07月13日
ちょっとだけMリーグ#15
今回もMリーガーの良い部分に注目して一局だけを掘り下げていきます。
今日の主役は園田 賢プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/IS28rlW_dkw
2021年10月7日 第2試合
東2局1本場(供託リーチ棒1)で点棒状況は
東家 多井 隆晴 27000
南家 園田 賢 29900
西家 瀬戸熊 直樹 23000
北家 魚谷 侑未 19100
(敬称略)
まだ東2局でいくらでも着順が入れ替わるのでまだ点棒は意識しなくて結構です。
親・多井さんの手は
ドラ多井手牌
配牌からがあり引きで3メンツ計算ができ、引きでも2メンツ+雀頭になる強い形です。
その中でも特にがくっつけば一気通貫になる、ある程度高い手になるメンツ手です。
例1
例2
ここからもう少しピンズと字牌が増えれば混一色にもなりますが、ここは一気通貫や平和を見ながら進めたい手に見えます。
ツモツモ切り
このを園田さんがポンして打。
ポンドラ園田手牌
この手は・赤2000点になりそうですが二着目で当面のライバルである多井さんの親は流したい場面で、ここには連荘させたくないのがわかります。
次に西家・瀬戸熊さんの手は
ドラ瀬戸熊手牌
現在2メンツ完成+ドラの3シャンテンです。
マンズは+というよりも+の2ターツとして考え、と受け入れ2つある状態だと考えた方がメンツを作りやすくなります。
こういう中ぶくれ形ができるとを切ってメンツ固定してしまう人がいますが、一盃口の目もありマンズ部分が待ちになってもある程度自分には都合の良い待ちにもなります。(になるとで少しアガりやすい等)
この手はマンズ2メンツ+ピンズ1メンツ+ソーズ1メンツにしたい手です。
後は雀頭がなく、どこかで雀頭を作らないといけません。
ツモ打
最後に北家・魚谷さんの手は
ドラ魚谷手牌
既にこの手はメンツ手2シャンテンでにくっつけて1メンツ、ピンズのどちらかにくっつけて引き一盃口や引きなどを見ます。
ツモ打
次巡、多井さんは
ドラ多井手牌
ピンズ2メンツ+1ターツで残りのマンズとソーズに雀頭を求める形です。
同巡、園田さんは
ポンドラ園田手牌
まだ3シャンテン。
と、は雀頭としてへのくっつきを見ます。
また同巡、瀬戸熊さんは
ドラ瀬戸熊手牌
雀頭ができメンツ手2シャンテン。
次巡、園田さんはターツができ2シャンテン。
ポンドラ園田手牌
鳴く時は余剰牌を持ちすぎず、安全牌を1枚は持っておきたいものです。
同巡、瀬戸熊さんも
ドラ瀬戸熊手牌
へのくっつきの1シャンテンで瀬戸熊さんがスピードでは一歩リード。
次巡、多井さんは
ドラ多井手牌
マンズリャンメン受け入れができタンヤオや234三色同順も見えてきました。
この同巡、魚谷さんも
ドラ魚谷手牌
メンツ手1シャンテンに。
次巡、多井さんは
ドラ多井手牌
ソーズリャンカン受け入れもでき、更に好形の2シャンテン。
そして次巡、多井さんは
ドラ多井手牌
まだ雀頭がないものの、どちらかが対子になればメンタンピン、5800リーチがかけられます。
その2巡後、多井さんはその念願の雀頭ができ、即リーチ。
ドラ多井手牌
この同巡、園田さんの手は
ポンドラ園田手牌
ここは一枚切れの切りでやり過ごせますが次巡はを切るくらいしかなくなります。
ツモ打
リーチの多井さんの捨牌は
多井捨牌
また同巡、瀬戸熊さんの手は
ドラ瀬戸熊手牌
ここはリーチ一発目で現物対子があり2巡切れるので切り、がありここが雀頭に固定できるようなら押し返しも考えます。
ツモ打
そして同巡、魚谷さんも
ドラ魚谷手牌
打の現物切りで様子見。
この次巡、多井さんがツモ切ったを見て園田さんが停止。
ここからチーするのは決まっているとして、次に何を切ってそこからどう親リーチに向かっていくのかを考えてらっしゃるようです。
園田さんはチーして打、これは現物のスジにあたります。
チーポンドラ園田手牌
おそらく次巡も切りで2巡時間稼ぎしてその間に引いた牌によって雀頭を決めてアガリを拾う計算なんでしょう。
次巡、園田さんは切り。
そのまた次巡、多井さんツモ切りで園田さんがこれをチーして打。
チーチーポンドラ園田手牌
園田さんは3副露(フーロ:鳴き)して未だノーテン。
親リーチに対してこの鳴き仕掛けはちょっと異常に見えます。
次巡、園田さんはツモツモ切り
更に次巡、園田さんのツモが!!!
チーチーポンドラ園田手牌
ここでかを切ればテンパイ。
単純に園田さんから2枚見えのから打は親へ放銃、切りなら待ちになります。
ただしは場に3枚切れ、はションパイ。
もしここで園田さんがシャンポン待ちに受けていたら
1枚と1枚は多井さんに、1枚は魚谷さんにありかなりアガリは難しかった状況です。
その前に切りで5800放銃ですが。
次巡、多井さんはツモ切りで園田さんロン。
ロンチーチーポンドラ園田手牌
園田さんは・赤2、3900の一本場4200点のアガリ。(+2000)
園田 賢は最高位戦日本プロ麻雀協会のプロ雀士。
大学進学を目指す浪人中に麻雀にハマり、雀荘でアルバイトを始める。
大学へ入学してもその熱は冷めることなく留年するが無事卒業を迎える。
就職前に最高位戦のプロ試験を受け合格、2003年プロ雀士となる。
2017年最高位決定戦で準優勝。
2018年麻雀駅伝でチーム優勝。
同年スリアロオールスターズでチーム優勝。
同年Mリーグドラフトで赤坂ドリブンズから1位指名を受ける。
同年Mリーグ初優勝を修める。
「近代麻雀」の選手名鑑では「状況に応じて手を変える」と素直な手の進め方をしない雀風、「王道のリーチ・ブラフの仕掛けを巧みに使い分け、自分の有利な状況に持ち込むのが得意」と評されている。
園田本人は「河(捨牌)の作り方」に拘っていて、とあるライターからは「引き出しの多さが特長」とも述べられている。
Mリーガーの中で鳴きが上手いと言われることなどから園田の愛称・異名は「魔法使い」、「ウィザード」、「麻雀賢者」。
この「魔法使い」から白鳥 翔が「魔法少女」と呼ばれることもある。
Mリーグ2018シーズンは123.2p、2019シーズンは−377.6p、2020シーズンは−28.7p、2021シーズンは−56.7p。
Mリーガーの中で麻雀の個人タイトルを持たない珍しい存在。
園田さんはメンゼンはリーチ、そしてブラフ鳴きを使います。
Mリーグでも他にはあまり見ない類の鳴きを使用。
鳴く時の牌の並びに神経を使っているのも見受けられます。
赤入りルールではリーチ時の打点が高くなりやすく、鳴きの重要性は少し低くなりがちです。
そういう面から園田さんはMリーグルールへの対応を迫られることになりました。
彼の鳴き方の面では勉強になるのとプロテスト問題のような計算する能力(くっつき問題・点数計算など)に長けた一面があります。
今回のまとめ
・浪人生で麻雀ハマる
・リーチとブラフ鳴きの魔法使い
・理数系らしく計算する能力が高め
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