2022年08月14日
他の人の仕事にも関心を持つ/TKBLOG
フランシス・クリックは、ジェームズ・ワトソン、モーリス・ウィルキンスとともにDNAの構造を解明して、ノーベル生理学・医学賞を受賞したイギリスの生物学者です。
この業績は、同時代の他の科学者たちの実験結果なしにはあり得ないものです。
たとえば、クリックとワトソンがDNAの二重螺旋構造を発見するにあたっては、彼らの隣の研究所にいたウィルキンスから、同僚のロザリンド・フランクリンが撮ったX線解析写真を見せてもらったことが重要なヒントになったが、彼女はノーベル賞をもらえなかった。
クリックの習慣、それは同時代の生物学者たちが何を研究しているかを、強い関心を持って調べ回ることでした。
彼は他の科学者の研究の重要性や、何が自分たちの役に立つかをすばやく見分ける能力を持っていたといいます。
その日も、クリックはワトソンとともにウィルキンスの研究室を訪ね、フランクリンが遺伝子の構造を解明するうえで重要な手がかりとなる写真を撮っていることを知り、それを手に入れました。
これは、彼らの仮説にあるDNAの構造が正しいことを証明する、決定的な証拠でした。
その姿勢と対照的だったのがフランクリンの研究姿勢でした。
彼女は自分が重要なデータを持っていたのにもかかわらず、間違った方法で研究を進めていました。
他の研究室の科学者たちには目もくれず、自分の手法にこだわっていたのです。
いずれにしろ、オープンマインドになって他の研究を見て回っていたクリックとは異なる態度です。
人に教えを請うたり、無知をさらけ出して情報を集めるのはプライドが邪魔をすることも多いです。
だが、そのハードルを越えられる者が少ないからこそ、オープンマインドは成功への近道になりやすいのです。
タグ:人生
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