2020年09月04日
原子爆弾はもういらない ドラマ「太陽の子」
ドラマ「太陽の子」感想
作・演出:黒崎博(NHK制作局)
出演:柳楽優弥 有村架純 三浦春馬
ざっとしたあらすじ
(注意:ネタバレします)
(お粗末なイラストですみません)
時代は第2次世界大戦中。
修(柳楽さん)は、京都大学の物理学研究室で原子の核分裂について研究している。
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どの国も核爆弾を作っている様子。それをどの国が1番早く使うか。
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なんのために研究をするのか、なんのために戦争をするのか・・
若者たちは葛藤している。
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修の弟の裕之(三浦さん)が、兵隊に行っていたが肺の療養で一時帰宅する。
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修の家に居候している幼馴染の世津(有村さん)と3人でいる時、「戦争が終わったら子どもたちのために、先生になりたい」という世津の言葉に、兄弟2人がハッとなる。
「そやな、未来の話をしよう。」(笑顔)
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裕之は再び兵隊に戻る。
その後、手紙にて裕之が亡くなったことを家族は知る。(覚悟を持って特攻する旨の、遺書のような手紙)
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広島に原爆が落とされ、修は自分が研究していた核爆弾の破壊力を知る。
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京都に原爆が落ちるかもしれないという噂が立ち、修はその瞬間を見たいと言う。
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当時、京都大学で実際に研究に当たっていた人たちの写真が写される。
(この物語は実話に基づくフィクションです)
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現在の広島の姿がうつる。
世津のナレーション。「日本は世界はどうなっていますか?平和ですか?幸せですか?」
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現在の原爆ドームの姿が映され、ドームの中を修(当時のままの姿)が現れ、空を見上げる。
終わり。
「未来の話をしよう」このシーンは名シーン
戦争下の中、若者たちの悶々としたシーンが続いていました。
今、現在新型コロナで抑制の多い中、不満の闇に吸い込まれるのではなく、「これが終わったら・・」と考えて生きる方が良いと、自分と重ね合わせてしまいました。
世津が兄弟2人の手を取って説教するシーンは良かったです(笑)。
兄弟2人と世津。誰かだけが飛びぬけて良いのではなく、3人3様のキャラが立っていました。
柳楽優弥さんの演技
おとなしい役だと見てわかる演技でした。猫背気味な背中。優しい目(若干、オドオド)。とても誠実で、まじめで。
明るい弟と並んで座っている修の後ろ姿が、やはり「おとなしい兄」感が出ていて、大げさかもしれないけど、本物の修さんの再現VTRを見ているような感じで見ていました。
柳楽さんのお芝居を初めて見たのですが、魅入りました。
このドラマに出ている役者さんすべてが魂こめて演じているように感じました。
母目線で見て、泣ける・・
裕之が再び戦地に行くシーンで、お母さん(田中裕子)が息子を抱きしめたくてたまらない気持ちが伝わり、号泣でした。
我が子と会えるのがこの瞬間で最後かもしれない、ってことですよね。戦場に行かせるって。
母は気丈に息子を送り出すという時代だったとは思いますけど、そのお母さんも胸が張り裂ける思いだったのではないでしょうか。
現在、息子をもつ母となり、戦争中に生きてなくて良かった・・・!と切実に思いました。
決して繰り返してはいけない、原子爆弾の悲劇
ドラマの後半、広島に原爆が落とされてから、当時の写真が写ります。(がれき、死体など)
その光景の中を修と科学研究のメンバーが歩き、原子爆弾の破壊力を痛感するシーンです。
死体を集めて燃やすシーン(火葬?)は、呼吸が止まるほど見てて辛かった・・(HSP体質なのもあり)。
一瞬にして、どれだけの人が亡くなったんだ。
その爆弾を日本に落としたのは「実験」だったのかな。そう感じてしまいました。
1945年に悲劇が起きてから、今後、未来永劫、化学兵器(爆弾)が使用されませんように。
8月15日 終戦・・どれだけの人がこの日を待ち望んだのだろう
大事にしたい記念日です。
改めて「平和」がありがたいと感じます。
何度も書きますが、未来がずっと平和でありますように。
三浦春馬さん
お亡くなりになる前から、大好きな役者さんです。
三浦さんについて思いを書くと、終わらないくらい感情が溢れ出してしまうので、ドラマの感想として伝えたいことだけを書きます。
・ 出兵するときの覚悟を決めた演技、素晴らしかった。
・ 海で自殺を図った時、「怖い」と言いながら、思いを吐露する場面に心がエグられた。裕之の明るい笑顔の中に、こんな思いが隠されていたのかと思うと、泣けた。
・ やはり、三浦さんの笑顔はステキだ。
番組のホームページ→「太陽の子」NHK
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