資格免許皆伝

　最近、巷で話題の「ORS（経口補水液）」。
　これは、水分とイオンを効率よく素早く吸収できるよう、ナトリウムとブドウ糖をバランス良く配合した飲料のことです。ナトリウムとブドウ糖を一緒に摂取すると小腸で吸収される際に水分の吸収も促すことから、下痢、嘔吐、発熱、過度の発汗による軽度から中度の脱水状態の、水分・イオン補給と維持に適していると考えられています。
　１９７０年代、WHO（世界保健機関）がコレラ感染による激しい下痢に伴う脱水状態の緩和としてORSの使用を奨励して以来、途上国を中心に大きな成果を挙げたことから、その後の臨床研究を経て現在のORSに関するガイドラインが策定されました。
　日常の水分・電解質補給以外に、例えば過度の発汗、下痢、嘔吐の症状はあるがまだ脱水状態には至っていない場合は下痢や嘔吐があるたびに少しずつ。軽度〜中度の脱水状態のときは、初めの３〜４時間は飲みたいだけ少しずつ、４時間以降は下痢や嘔吐があるごとに失った分だけを摂取しましょう。
　目安量は子ども〜成人（高齢者を含む）は１日５００〜１０００ｍｌ。弱った体に負担をかけないよう、少しずつ時間をかけて飲むことが大切です。摂取にあたっては医師や薬剤師の指示に従いましょう。

　《OS-１》は現在のところORSとして消費者庁が許可した唯一の病者用食品で、ドラッグストア、調剤薬局や病院の売店などで販売されています。１００ｍｌあたり１２５ｍｇのナトリウムと７８ｍｇのカリウムを含んでいます。
　《アクアバランス》は水分、電解質が素早く吸収されるハイポトニック（低浸透圧）設計が特徴です。一歩進んだ熱中症対策として賢く取り入れましょう。


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