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2017年05月03日

司法書士試験 憲法 法令違憲の判決の効力とは・・?

              
              法令違憲の判決の効力について



法令違憲の判決の効力について,推論問題を作成しました。頭の整理のため,ひねりは加えておりません。ストレートに解答を求める問題です。よろしかったらお解きになってください。



[ 問 題 ]

次の対話は,最高裁判所の法令違憲判決の効力に関する教授と学生の対話である。教授の質問に対する学生の解答として誤っている記述は,後記アからコまでのうちどれか。



教授 : 最高裁判所の法令違憲判決の効力については,その法律が当該事件についてのみ適用が排除され,依然として法律の効力を有するとする説(個別的効力説)と,当該事件だけでなくそれを超えて一般的・客観的にその法律を無効とし効力を失わせるとする説(一般的効力説)とがあります。
 それでは一般的効力説についての根拠を説明してください。




学生 : ア 憲法第98条第2項は「この憲法は,国の最高法規であって,その条規に反する法律,命令,詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は,その効力を有しない。」と規定しています。





同条項で「この憲法・・の条規に反する法律・・・は,その効力を有しない」と規定されているため,法律違憲判決は,当該事件だけでなくそれを超えて一般的・客観的にその法律を無効にする効力を有すると一般的効力説は説明します。



教授 : 一般的効力説に対する批判について述べてください。




学生 : イ この説に対しては,法律の一般的性格に反して予見可能性及び法的安定性を害し,また不公平を生じさせ法の下の平等(憲法第14条,平等原則)に反するとの批判があります。




ウ また,法令違憲の判決の効力が当該事件限りにとどまるのではなく,一般的に法律を無効にする効力があるとすると,裁判官はその影響力の大きさを慮って,違憲判決を差し控えることになり,結果として裁判所の違憲審査権が有効に機能しなくなるとの批判があります。



教授 : 個別的効力説の根拠を述べてください。




学生 : エ 個別的効力説は,付随的違憲審査制のもとでは当該事件の解決に必要な限りでのみ憲法判断を行うのであるから,その法律違憲の判決の効力も,当該事件限りものであり該法律を法令集から除去するまでの一般的効力までは認められないと自説を根拠づけます。



教授 : 個別的効力説に対する批判を述べてください。




学生 : オ この説に対しては,違憲審査権の発動の契機・形式と,その結果である判決の効力が論理必然的に結びつくものではないとの批判があります。



 
カ また,この説に対しては,一般的遡及的無効を認めれば,かえって法的安定性を害するとの批判があります。



 
キ さらに,この説に対しては,一種の消極的立法作用があり,国会の立法権(憲法第41条)を侵害するとの批判があります。



教授 : 最高裁判所の法律違憲判決が確定した後に,該法律の国会での廃止手続きが行われていない段階で,合憲に判例変更された場合に,該法律がそのままの状態で執行可能な状態に再び生き返ることを無理なく説明できる説はいずれの説ですか。


学生 : ク 個別的効力説です。



教授 : 内閣が,違憲とされた法律を誠実に執行しなければならない(憲法第73条第1号)とするのは不合理であると批判される説はいずれの説ですか。


学生: ケ 個別的効力説です。




教授 :  自説の問題点に対しては,違憲と判断された該法律規定の国会での改廃措置を行い,また内閣での該法律の執行を差し控え,さらには検察での該法律による起訴を行わないことが礼譲として期待されるから不都合はないと反論する説はいずれの説ですか。



学生 : コ 一般的効力説です。










   ここまでが問題,ここから先に解答   (正解は参考文献の下に記載しています。)




























[ 解 答 ]

以下に,教授の質問に対する学生の解答を正しい記述に修正した後の正解の会話を記載します。



(正解の会話)

教授 : 最高裁判所の法令違憲判決の効力については,その法律が当該事件についてのみ適用が排除され,依然として法律の効力を有するとする説(個別的効力説)と,当該事件だけでなくそれを超えて一般的・客観的にその法律を無効としその効力を失わせるとする説(一般的効力説)とがあります。
 それでは一般的効力説についての根拠を説明してください。




学生 : 憲法第98条第2項は「この憲法は,国の最高法規であって,その条規に反する法律,命令,詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は,その効力を有しない。」と規定しています。




同条項で「この憲法・・の条規に反する法律・・・は,その効力を有しない」と規定されているため,法律違憲判決は,当該事件だけでなくそれを超えて一般的・客観的にその法律を無効にする効力を有すると一般的効力説は説明します




教授 : 一般的効力説に対する批判について述べてください。


学生 : この説に対しては,一種の消極的立法作用があり,国会の立法権(憲法第41条)を侵害するとの批判があります。


また,法律違憲の判決の効力が当該事件限りにとどまるのではなく,一般的に法律を無効にする効力があるとすると,裁判官はその影響力の大きさを慮って,違憲判決を差し控えることになり,結果として裁判所の違憲審査権が有効に機能しなくなるとの批判があります。




さらに,この説に対しては,一般的遡及的無効を認めれば,かえって法的安定性を害するとの批判があります。




教授 : 個別的効力説の根拠を述べてください。




学生 : 個別的効力説は,付随的違憲審査制のもとでは当該事件の解決に必要な限りでのみ憲法判断を行うのであるから,その法律違憲の判決の効力も,当該事件限りものであり該法律を法令集から除去するまでの一般的効力までは認められないと自説を根拠づけます。



教授 : 個別的効力説に対する批判を述べてください。



学生 : この説に対しては,法律の一般的性格に反して予見可能性及び法的安定性を害し,また不公平を生じさせ法の下の平等(憲法第14条,平等原則)に反するとの批判があります。




また,この説に対しては,違憲審査権の発動の契機・形式と,その結果である判決の効力が論理必然的に結びつくものではないとの批判があります。

 


教授 : 最高裁判所の法律違憲判決が確定した後に,該法律の国会での廃止手続きが行われていない段階で,法律が合憲に判例変更された場合に,該法律がそのままの状態で執行可能な状態に再び生き返ることを無理なく説明できる説は,いずれの説ですか。



学生 :  個別的効力説です。



教授 : 内閣が,違憲とされた法律を誠実に執行しなければならない(憲法第73条第1号)とするのは不合理であると批判される説はいずれの説ですか。



学生:  個別的効力説です。



教授 :  自説の問題点に対して,違憲と判断された該法律規定の国会での改廃措置を行い,また内閣での該法律の執行を差し控え,さらに検察での該法律による起訴を行わないことが礼譲として期待されるから不都合はないと反論する説はいずれの説ですか。



学生 :  個別的効力説です。



                                      以   上






そのほか一般的効力説に対しては,適用違憲的手法をとる判決の場合に,これをどのように扱うのか不明であるとか,違憲審査制は下級裁判所においても認められるところ,下級裁判所の法令違憲判決に対しては無効の一般的効力を貫徹できないなど,こういった批判があります。


また,法令違憲判決の効力に関しては,法律の定めるところによるとする法律委任説があります。



しかし,この法律委任説に対しては,法令違憲判決の効力に関して規定する法律が不十分,不存在の場合に,一体これにどのように対処したらよいのか再び問題となるといった批判があります。






[参考文献]
憲 法 U 第5版 野中俊彦・中村睦男・高橋和之・高見勝利 著 有斐閣
日本国憲法論 佐藤幸治 著 成文堂
など

[問題の解答 学生の誤りの解答肢は イ,カ,キ,コ です。]





以上の記述の正誤につきましては,ご自身の基本書,テキスト等により是非ご検証,ご確認ください。      

                                  










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