先日
以前から情報交換している
営業マンと話しをした
彼は別の業界だが、たまに会い話しをする
彼は有益な情報交換と言うが・・・
彼は、私が頼みもしないのに
「何か困っている事は無いですか」とか
あれをします、これをしますと言う
そして無理にでもその課題をこなそうとする
そこまでは、えらく人の良い人だな、と感じるが
決まって話の最後に
ここまでしたので、私にこうして欲しい、としつこく要求をする
「え・・・?」
ならば、最初からそれが目的なのだとオープンにすれば良いのにと思う
こちらは、騙された気分になり、いやらしさを感じてしまう
下心が見え、結局は自分のために一生懸命なのだと
善人を演じているだけに感じてしまう
最終目的は自分のためだ
もし、見返りが欲しいのなら、もう少し待つなり
最初からそう言えば良いのにと思う
「もう少し余裕が持てないのだろうか?」
青臭いやつだな、と思った
そこまで必死なのかとも思ったが・・・
しばらくして
青臭いのは自分の方かも知れないという事に気が付いた
自分こそ
待つなどと悠長な事を言っている場合だろうか
これほどまでに、自分のために必死にならなくてはいけないのは
自分の方ではないだろうか?
自分こそ「人のため」などと言っていられないのではないか
彼と別れて、一日中、頭の中でモヤモヤと考えていた
以前、自分は
最初は違ったが、いつしか自分のためだけに行動する様になり
大きな失敗をしたはず
たとえそれが、何かを守るためだったとしても・・・
自分は人のために尽くさなくてはならないと誓ったはずだった
青臭くても、そう誓ったはずだ
やはり
そう生きていかなければならないのだろうか・・・
まるで、自分に課せられた十字架の様に・・・
街を歩きながらそんな事を考え
交差点に差し掛かった時だった・・・
「カラーン、カラーン・・・・」
高く天にまで伸びる様な、心地良い鐘の音が鳴り響いた
近くにある大きな教会から聞こえてきた様だ
いつも通る道だが、鐘の音を聞いたのは初めてだった
その鐘は街中を包み込み、私の心に響き
私はとても癒された
そして、私に
「それで良いのだよ・・・」とも
「そんなに難しく考えなくとも・・・」と
言っている様な気がした
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