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特別なメニュー

ある日、お客様から連絡があった

震災に関係する会を催すことになり
応援のため、料理の食材を災害のあった地域で取れたものを
メニューに入れてほしい、とのご要望だった

私は「了解しました」と
すぐさま、料理長や仕入れ担当へ相談した

仕入れ担当は当初かなり難色をしめした
災害地の流通がまだ安定しておらず

また、通常のルートでは無いので高くつくこともあると言う
メニュー作りはなかなか進展しなかった

見かねた、料理長が市場や様々な方法で探してくれた


私は、簡単に考えていた事を反省し

通常より高くお客様へ売る事になるかもしれないと考えた

しかし、料理長は「通常の価格で良いよ、高くなんて出来ない」
と言った

それを聞いて
自分が少し恥ずかしかった


食材探しは、当日早朝の市場まで続いた

料理長は、取れたての新鮮な食材で調理をしてくれた

私は急いでメニュープレートを作成し本番に臨んだ


会は成功し

普段あまり笑わない
お客様は、ニコニコとしていた


「・・・ほっとした」




帰り道
珍しく同僚が、何か食べて行こうと言う

了解し、食べる事にした

近くで店を探したが、いつも通りの安価に済ませそうな店は無かった
仕方なく普段行かない様な店へ入った


店は少し趣があり、船や飛行機などの置物があった

途中まで気づかなかったがピアノを弾く人までいた
店内は話しの途切れない男女、人々が沢山いた

同僚と食事をする間、例のピアノから
とても懐かしく、趣のある曲が流れてきた

私は、その曲に聴き入り

その曲の雰囲気に心が染まっていった

そんな曲に合わせ昔を思い出した

懐かしい曲が流れ
少し贅沢な気分だった

当時の思い出を一つ一つ思い出した


曲名も知らない
あの曲は何という名だろう?

・・・次ぎに聴くのはいつになるだろう?


同僚と話しをしているうちに

いつしか演奏は終わっていた


しばらくして店を出た


食事こそ少しで済ませたが
ほかのことを沢山、味わった様な気がした・・・




メニューとは、料理そのものだけではないと


そんなことに
今さらながら気が付いた


com

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