2011年07月17日
年齢
先日大きな仕事があった
部内の全員で総がかりで対応した
もともとは私が受けた仕事だったが
部員すべてがそれぞれの役割を
文句も無く積極的にこなしてくれた
なんと恵まれた環境だろうと感じた
そして、料理長自ら寿司を握りに現場に来てくれた
元々、寿司職人をしていた彼は
職人気質で気が短く、大変厳しいが
私達にはとても協力的で
大変ありがたい
年齢的なこともあるのだろう
だいぶ丸くなったと聞く
そんな彼の本番での姿を見るのは、初めてだった
私はとても楽しみだった
同僚が用意した、寿司職人の服を着た彼は
社内の厨房で見る勇ましい勢いのある人では無く
何故か、一人の年老いた良い人に見えた
私は姿を見て少し驚いた
なぜかすべてが丸っこく見えた、人柄が出ているようだった
社内にいる時は、その勢いのせいで、若く、見えていたのかもしれない
彼も言っていたが、本当は良い年だったのだ
いざ本番が始まると、彼の腕が光る
長年鍛えられたその腕前は、だれの目にも明らかだった
まさに職人技だった
あっと言う間に、仕事を片付け
「○○○さん帰るよ」
彼は、ニコニコして帰っていった
本番は無事終わり
お客様にも満足していただけた様だった
「彼には本当に感謝だ」
皆で大急ぎで片付けをした
帰り道
同じ方向の人と一緒になった
数人の女性スタッフが軽く一杯やっていくと言う
仲が良くて良いことだなと思った
同僚が珍しく、俺たちも一緒に行こうと言う
了解し、一杯だけ付き合う事にした
女性スタッフの一人が「やだ、合コンみたい!」と笑って言う
つられて、他の人もキャッキャと騒ぐ
皆、大きな子供がいる、もしかすると孫までいる年齢だが
人は幾つになっても、そんなものなのだろうか?
皆、気持ちが若返っていた様だ
海鮮が美味しそうな店に入り、生ビール大を頼み乾杯した
確かに、その女性たちは接客業を長年していて
昔、モテただろうという感じだった
いや失礼
今でも・・・
同僚は彼女たちとおしゃべりをしていたが
私は疲れていたのか、その日は聞き役に徹していた
やりとりを見ていると
仕事中は、一番女性っぽい性格かなと思っていた人が男勝りだったり
以外な一面が見れた
中には、このご時勢で仕事が減り愚痴をこぼす人もいた
同僚はその話しの聞き役になっていた
彼女たちの所属する店は、今、仕事が激減して
出番が減っているという
仕事場では知りえない、彼女たちの貴重な本音が聞けた
一杯のはずが閉店の時間まで飲んでしまい
店を出た
「それでは、また今度〜」と解散した
・・・彼女たちと次ぎに会うのはいつになるだろう
後で知ったが
同僚は
出番が減っていた人たちへ仕事を依頼していたという
彼はそんな気遣いをいつもしている男だった・・・
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