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ペン牛といいます。子供の頃から怖い話が好きで、ブログを始めたいけどネタがない、と悩んでいたところ辞書からランダムに選んだ言葉を使って怖い話を書けないかと思いつき、やってみたら案外できることが判明、気がついたらブログを開設していた。こんなですが、どうぞよろしくお願いします。なお当ブログはリンクフリーです。リンクしてもらえるとすごく喜びます。にほんブログ村アクセスランキング、人気ブログランキング、アルファポリスに参加中です。 


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2016年10月10日

二百八十五話 お題:別格(特別であること) 縛り:赤毛(赤みがかった髪の毛)、支払い(品物やサービスなどに対して、金銭を払い渡すこと)、僻地(都会から遠く離れた土地)、翼(鳥類の空中を飛ぶための器官)、村有(村が所有すること)

 専門学校の同級生の話である。

「俺の実家はすごい僻地で、人口千人くらいの村なんだけど、村の人が皆人情に厚いっていうか、いい人ばっかりなんだよ」
 そんな村人達の中でも彼の祖父は別格だったという。
「俺の祖父ちゃんは村長をやってたんだけど、ある時村有の山で変わった子供が見つかったらしくてさ」
 その子供は輝く赤毛に透き通るような白い肌をしており、背中からは鳥の翼のようなものが生えていたそうだ。
「その子が見つかってすぐに研究者やら見世物小屋の団長やら、怪しいやつらが大勢押し寄せてきて、金はいくらでも払うからその子を引き取らせてくれって言ったんだってさ。でも祖父ちゃんが」
 この村には何も知らない子供を金欲しさに売り飛ばすような畜生は一匹もいない――彼の祖父はそう一喝し、子供を最後まで守り切ったという。
「子供を売ってくれるなら金はいくらでも出す、それも支払いは現金で、みたいなことを言ったやつもいたらしいよ。それでも誘惑に流されなかったんだからすごいよなぁ。俺が祖父ちゃんと同じ立場だったら自信ねーわ」
 結局その子供はどうなったんだ、と私が聞くと、
「あぁ。今もまだ村で暮らしてるよ。この間帰省した時ジャガイモもらったからな」
 それを聞いて、私はどこか救われた気持ちになった。

posted by ペン牛 at 20:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | 怖い話
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