2016年08月19日
二百三十三話 お題:無敗(試合・戦いなどに負けたことがないこと) 縛り:なし
会社の同僚の話である。
彼は異様に麻雀が強く、いつも2位に圧倒的な大差をつけて勝利していた。ある時冗談で、お前に麻雀で勝てるやつなんかいないんじゃないのか、と言うと彼は、
「いや、いるよ。しかも俺ボコボコにされたからな」
と言った。私が、そいつプロだったのか、と聞くと、
「相手がプロだったとしてもあそこまでひどい負け方はしねぇよ。正直に言っちまえば、俺は自分の勘はちょっとした超能力のレベルだと思ってる。だからこそ今まで散々勝ってきたわけだしな。でもあの時は……人間と打ってる気がしなかった。本当に、何もかも見透かされてたんだ」
彼は一呼吸置いてから、こう言った。
「俺をボコボコに負かしたやつな、勝負終わって出ていく時、人間にしてはよく頑張ったよお前、って言ったんだ」
私は、多分冗談で言ったんだろう、としか言えなかった。
彼は異様に麻雀が強く、いつも2位に圧倒的な大差をつけて勝利していた。ある時冗談で、お前に麻雀で勝てるやつなんかいないんじゃないのか、と言うと彼は、
「いや、いるよ。しかも俺ボコボコにされたからな」
と言った。私が、そいつプロだったのか、と聞くと、
「相手がプロだったとしてもあそこまでひどい負け方はしねぇよ。正直に言っちまえば、俺は自分の勘はちょっとした超能力のレベルだと思ってる。だからこそ今まで散々勝ってきたわけだしな。でもあの時は……人間と打ってる気がしなかった。本当に、何もかも見透かされてたんだ」
彼は一呼吸置いてから、こう言った。
「俺をボコボコに負かしたやつな、勝負終わって出ていく時、人間にしてはよく頑張ったよお前、って言ったんだ」
私は、多分冗談で言ったんだろう、としか言えなかった。
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