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ペン牛といいます。子供の頃から怖い話が好きで、ブログを始めたいけどネタがない、と悩んでいたところ辞書からランダムに選んだ言葉を使って怖い話を書けないかと思いつき、やってみたら案外できることが判明、気がついたらブログを開設していた。こんなですが、どうぞよろしくお願いします。なお当ブログはリンクフリーです。リンクしてもらえるとすごく喜びます。にほんブログ村アクセスランキング、人気ブログランキング、アルファポリスに参加中です。 


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2016年05月19日

百四十一話 お題:浴びる(水や湯などを勢いよく体に受ける) 縛り:法的(法律の立場に立つ様)、前便(前回の便り)

 知り合いの女性の話である。

彼女は外国の友人と文通をしているのだが、ある時その友人から妙なものが送られてきたという。
「粉薬みたいなのが五十袋ぐらい箱に詰めてあってね。一緒に送られてきた手紙には嫌いなやつに飲ませろ、そいつはしばらくシャワーを浴びられなくなる、としか書いてなくて。それの前便も面白いものが手に入ったから手紙と一緒に送るって書いてあるだけだったしね」
 法的にまずいものだった時のことを考えて、彼女はそれを捨てようとした。だが、
「考えてみたら私嫌いな人ってたくさんいるのよ。もしそいつらに嫌がらせするのに役に立つんだったら捨てちゃうのももったいないなぁって思って」
 なんと彼女はその粉薬らしきものを試しに飲んでみたのだという。
「さすがに一包全部飲むのは怖かったから、粉を指につけて舐めてみたのね。でも全然なんともなくて。ただ手紙にはしばらくシャワーが浴びられなくなるって書いてあったから、試しにシャワーを浴びてみたの。そしたら」
 彼女の肌にシャワーの水が触れた瞬間、凄まじい激痛と共に水が触れた箇所が真っ赤に腫れ上がったという。
「指につけたのを舐めただけでこれなら、一包全部飲んだら多分痛みでショック死してただろうね。確かに嫌いな人に飲ませるにはいいんだけど、ちょっと強力すぎて使うのが難しいんだよね。と言ってももう何回も使ってるんだけど」
 この話を聞いてから、私は絶対に彼女とお茶も食事もしないことにしている。


posted by ペン牛 at 11:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | 怖い話
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